【絶品”肝”の季節がやってきた】トップ50~70匹!カワハギ絶好調 神奈川県久比里港『巳之助丸』

東京湾口のカワハギ釣りが秋のシーズンに入った。今年は“湧き”が良い。神奈川県・久比里『巳之助丸』では、9月中旬にはトップ50〜70匹と絶好調!型も30cm前後の大型も見られ大いに期待出来そうだ。「これなら私でも釣れるかも!?」と出掛けた。

船釣り
  • 巳之助丸・神奈川県久比里港

7時までに受け付けを済ませ午前7時30分出船

『巳之助丸』は、カワハギ釣りの“聖地”である神奈川県・久比里の人気船宿だ。現在は全日予約制。電話を掛けると天気予報が悪い日だったこともあり空いていると言う。マイカーで行くことを伝えると、「6時30分までにはいらしてください」と、丁寧で感じが良い。

当日は6時頃着いた。まず船宿横の車寄せで荷物を下ろし、釣り座の丸磁石を取る。その後、車を駐車場に移動、船宿へは空身で戻る(徒歩1、2分)。受け付けを済ませて、大型船で揺れの少ない「第二十一巳之助丸」に乗り込んだ。

写真向こう岸の「巳之助丸」の建物で受け付け。一番手前の「第二十一巳之助丸」に乗り込んだ。©釣りビジョン
船宿入口のボードから丸磁石を取って釣り座を選ぶ。©釣りビジョン
船宿内では若女将が対応してくれた。©釣りビジョン
受け付けでアサリの剥き身を購入。©釣りビジョン
氷は1袋サービス(追加は1袋100円)。©釣りビジョン
受け付け後は「第二十一巳之助丸」入口から乗船。©釣りビジョン

小型が多いこの時期は小さい仕掛けが主流

私は右舷胴の間(中央)に入った。この日はアサリの殻を剝いている釣り人はいなかったが、普段は大抵何人かいる(殻アサリは事前に問い合わせを)。オモリは浅場狙いなので25号を使用(深場では30号)。

ハリはベテラン釣り師に聞くと、「釣ってもリリースするんだけど、今年は“ワッペン”級(極小サイズ)が多いのでワンサイズ小さいハリが良い」とのこと。ハリスも同様のようで、1.5号を使っている人もいた。餌のアサリはただでさえ小粒なのに、更に小さくハサミでトリミングする人もいる。カワハギ釣りでは、例え小さな1匹に対してもあらゆる努力を惜しまず全力で釣るのが楽しみ方の流儀だ。

「第二十一巳之助丸」に乗り込んだら早速釣り仕度。©釣りビジョン
『巳之助丸』カワハギ仕掛け
専用竿、“集器”、胴突き3本バリ仕掛け、オモリ25号(30号も用意)。©釣りビジョン
調子の違う竿を3本持ち込む人も!©釣りビジョン
替えバリをくっつけておくマグネット板付の餌箱やハリ外し、竿掛け、ハサミなど。©釣りビジョン
大型対策に自前のタモを持ち込む人も多い。©釣りビジョン
竿掛けと餌箱を船縁の穴を利用してセット。©釣りビジョン
アサリは、ハリを水管、黄色いベロに刺し、はらわたに抜く。©釣りビジョン

前半は高活性の“ワッペン”級に弄ばれて悶絶

「第二十一巳之助丸」は臼井浩喜船長の操船で、7時30分に舫を解き平作川を下った。久里浜湾に出ると、「30分程走ります」。東京湾を横断して大貫沖に到着。丘の上に東京湾観音が霞んで見えた。

「はいどうぞ、水深15m」。小雨交じりの中でスタート。昼頃から南西風が吹く予報なので朝一“掴めるかどうか”が大事。しかし、「アタリは多いが掛けられない」と左舷ミヨシ(船首)。「潮が速い」と同大ドモ(船尾)。「フグの猛攻だ」と右舷大ドモ。皆さん苦戦されていた。カワハギが極めて高活性なのはいいのだが、小型は活性が高いほど掛けられなくて悶絶。しかし、次第に“手”が合うとポツリポツリと“ワッペン”級が!時にはダブルで釣れた!!

7時30分、イケメンの臼井浩喜船長の操船で出船。©釣りビジョン
女将が手を振って見送ってくれた。©釣りビジョン
朝一の釣り場は東京湾観音が見える大貫沖。©釣りビジョン
船長の合図で第1投、潮が速い、カワハギのご機嫌は!?©釣りビジョン
右舷胴の間でまず1匹!©釣りビジョン
左舷胴の間ではダブルだ!©釣りビジョン
左舷ミヨシでもゲット!©釣りビジョン
カワハギは小型中心だが高活性だ!©釣りビジョン

出た、33.5cmの“メガハギ”!!後半は久里浜沖で良型

突然、お隣さんから「タモお願いします!」と声が掛かった。竿がガックンガックンと叩かれ、見るからに大物の引きだ!見えた!「ヤバい!デカい!バラせない!」と、緊張が走る。無事に掬い、船長がメジャーを当てると、「33.5cm!“メガハギ”です!おめでとうございます」。

一方、私はその後も“ワッペン”級に悶絶し続けた。小型ほどアタリは小さいどころかほぼわからない。オモリ着底後、小刻みにシャクリ上げてから、ゆっくりタナを下げ、「さっきはこの辺でアタリがあったよな」と、クッと合わせると、乗った!という感じ。“ワッペン”君は釣れると何だか妙に嬉しい。昼近くなり風が強まって海がガチャガチャして来た。「風を避けて久里浜沖に移動します」と船長。

出た!“メガハギ”!この日最大の33.5cm!©釣りビジョン
釣れるパターンを掴み数が伸びて来た!©釣りビジョン
30cm弱!大きなカワハギがもう1匹出た!©釣りビジョン
“手”が合って来るとダブルで釣れることも!©釣りビジョン
可愛いサイズも掛けられると妙に嬉しい! ©釣りビジョン
風裏の久里浜沖に移動したら何と良型主体!©釣りビジョン

今シーズンは“湧き”が良い!数も型も大いに期待!!

船長「南西風を避けて久里浜沖に来ましたが、カワハギが集まるのは例年もう少し先、まだ少し時期が早い。型は良いですが、釣果はポッツリ、ポッツリという感じでしょう」

しかし、良型が釣れればやはり嬉しい。まず引きが違うし、何より持ち帰った良型は肝が白く大きく育ち、身の脂乗りもとても良かった!右舷大ドモの釣り人は、良型5匹のラストスパートで良い土産をゲット!結果、カワハギ14〜33.5cm、3〜27匹!竿頭は横浜市の山下さん、2番も26匹と絶好調(神奈川県葉山町の矢島さん)。33.5cmの“メガハギ”は横須賀市の城戸さんが釣った!

お世話になった臼井浩喜船長に今年の傾向を聞いた。

船長「今の所小型が多いのですが、裏を返せば今年はカワハギの“湧き”が良いと言うことです。“尺(約30cm)”もボツボツ出ていますし、これから海水温が下がると例年群れが大きくなって、小型もみんな良型に育って、数型とも好釣果が期待できます」。

今シーズンも東京湾口のカワハギ釣りが有望!是非挑戦して頂きたい。

「この大きいカワハギが釣りたかったんですよ!」©釣りビジョン
「絶好調です!また良いのが釣れちゃいました!」©釣りビジョン
小型対策でハリが小さい。良型はタモで掬おう。©釣りビジョン
良型カワハギの連釣で笑顔が戻った!©釣りビジョン
「やっとデカいの来た!いい引きでした!」©釣りビジョン
33.5cmを筆頭に大型3匹ゲット!©釣りビジョン
お腹がぷっくり!白く大きく育った肝入り!©釣りビジョン
ラストスパートで良型5匹に! ©釣りビジョン

施設等情報

■神奈川県久比里港 『巳之助丸』
住所:神奈川県横須賀市久比里1-1-4
電話:046-841-1089
定休日:第2・4金曜日 釣果・施設情報 巳之助丸ホームページ

施設等関連情報

【カワハギ乗合】※要予約
受付:7時まで
出船:7時30分
料金:8,000円(餌なし)、9,200円(殻アサリ付き)、10,000円(アサリ剥き身付き)
※全て氷付き(追加氷 100円)
割引:小学生 2,500円引、中高生 2,000円引、女性 1,000円引
レンタル:貸竿 300円
※詳細はお問い合わせ

※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

岩見 忠弘 釣りビジョンAPC
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。

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