7時までに受け付けを済ませ午前7時30分出船
『巳之助丸』は、カワハギ釣りの“聖地”である神奈川県・久比里の人気船宿だ。現在は全日予約制。電話を掛けると天気予報が悪い日だったこともあり空いていると言う。マイカーで行くことを伝えると、「6時30分までにはいらしてください」と、丁寧で感じが良い。
当日は6時頃着いた。まず船宿横の車寄せで荷物を下ろし、釣り座の丸磁石を取る。その後、車を駐車場に移動、船宿へは空身で戻る(徒歩1、2分)。受け付けを済ませて、大型船で揺れの少ない「第二十一巳之助丸」に乗り込んだ。
小型が多いこの時期は小さい仕掛けが主流
私は右舷胴の間(中央)に入った。この日はアサリの殻を剝いている釣り人はいなかったが、普段は大抵何人かいる(殻アサリは事前に問い合わせを)。オモリは浅場狙いなので25号を使用(深場では30号)。
ハリはベテラン釣り師に聞くと、「釣ってもリリースするんだけど、今年は“ワッペン”級(極小サイズ)が多いのでワンサイズ小さいハリが良い」とのこと。ハリスも同様のようで、1.5号を使っている人もいた。餌のアサリはただでさえ小粒なのに、更に小さくハサミでトリミングする人もいる。カワハギ釣りでは、例え小さな1匹に対してもあらゆる努力を惜しまず全力で釣るのが楽しみ方の流儀だ。
前半は高活性の“ワッペン”級に弄ばれて悶絶
「第二十一巳之助丸」は臼井浩喜船長の操船で、7時30分に舫を解き平作川を下った。久里浜湾に出ると、「30分程走ります」。東京湾を横断して大貫沖に到着。丘の上に東京湾観音が霞んで見えた。
「はいどうぞ、水深15m」。小雨交じりの中でスタート。昼頃から南西風が吹く予報なので朝一“掴めるかどうか”が大事。しかし、「アタリは多いが掛けられない」と左舷ミヨシ(船首)。「潮が速い」と同大ドモ(船尾)。「フグの猛攻だ」と右舷大ドモ。皆さん苦戦されていた。カワハギが極めて高活性なのはいいのだが、小型は活性が高いほど掛けられなくて悶絶。しかし、次第に“手”が合うとポツリポツリと“ワッペン”級が!時にはダブルで釣れた!!
出た、33.5cmの“メガハギ”!!後半は久里浜沖で良型
突然、お隣さんから「タモお願いします!」と声が掛かった。竿がガックンガックンと叩かれ、見るからに大物の引きだ!見えた!「ヤバい!デカい!バラせない!」と、緊張が走る。無事に掬い、船長がメジャーを当てると、「33.5cm!“メガハギ”です!おめでとうございます」。
一方、私はその後も“ワッペン”級に悶絶し続けた。小型ほどアタリは小さいどころかほぼわからない。オモリ着底後、小刻みにシャクリ上げてから、ゆっくりタナを下げ、「さっきはこの辺でアタリがあったよな」と、クッと合わせると、乗った!という感じ。“ワッペン”君は釣れると何だか妙に嬉しい。昼近くなり風が強まって海がガチャガチャして来た。「風を避けて久里浜沖に移動します」と船長。
今シーズンは“湧き”が良い!数も型も大いに期待!!
船長「南西風を避けて久里浜沖に来ましたが、カワハギが集まるのは例年もう少し先、まだ少し時期が早い。型は良いですが、釣果はポッツリ、ポッツリという感じでしょう」
しかし、良型が釣れればやはり嬉しい。まず引きが違うし、何より持ち帰った良型は肝が白く大きく育ち、身の脂乗りもとても良かった!右舷大ドモの釣り人は、良型5匹のラストスパートで良い土産をゲット!結果、カワハギ14〜33.5cm、3〜27匹!竿頭は横浜市の山下さん、2番も26匹と絶好調(神奈川県葉山町の矢島さん)。33.5cmの“メガハギ”は横須賀市の城戸さんが釣った!
お世話になった臼井浩喜船長に今年の傾向を聞いた。
船長「今の所小型が多いのですが、裏を返せば今年はカワハギの“湧き”が良いと言うことです。“尺(約30cm)”もボツボツ出ていますし、これから海水温が下がると例年群れが大きくなって、小型もみんな良型に育って、数型とも好釣果が期待できます」。
今シーズンも東京湾口のカワハギ釣りが有望!是非挑戦して頂きたい。
施設等情報
施設等関連情報
受付:7時まで
出船:7時30分
料金:8,000円(餌なし)、9,200円(殻アサリ付き)、10,000円(アサリ剥き身付き)
※全て氷付き(追加氷 100円)
割引:小学生 2,500円引、中高生 2,000円引、女性 1,000円引
レンタル:貸竿 300円
※詳細はお問い合わせ
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。