2026年03月06日公開
本稿は、山口県長門市・青海島の「潮場沖」へ向かった冬季の磯釣り釣行記である。時化続きのなか、久々に恵まれた凪の日に出船し、期待に胸を膨らませながら仲間とともに渡礁。開始早々に尾長グレが姿を見せ、40cm級、さらには43.5cmの良型も登場する好展開となった。
山口県長門市・青海島「潮場沖」へ
2026年2月某日、山口県長門市の沖に位置する「潮場沖」へ、釣り仲間と共に釣行に出かけた。年始から時化が続き、出船できない日が多かったが、この日は久しぶりに凪の予報。前日から気持ちが高まり、久々の釣り日和に期待を寄せながら準備を進めた。
青海島は周囲約40kmの有人島で、「海上アルプス」と呼ばれる奇岩群が広がる風光明媚なエリアである。釣りやダイビングに最適なロケーションを備え、近年は尾長グレの魚影が濃くなったことから磯釣りシーズンには多くの釣り人が訪れる。
今回は東磯を中心に瀬渡しを行う『沖千鳥』さんにお世話になった。
渡礁と朝一のヒット
出船は午前5時前。受付を済ませ、顔なじみと談笑しながら船の準備を待つ。一組を渡礁させた後、いよいよ自分たちの番となり、無事に潮場沖へ渡礁した。
潮場は名前の通り潮通しが良く、青海島の中でも一級のポイントである。一方で、足場はあまり良くなく、岩肌が切り立っているため注意が必要である。
夜が明け、ウキが死人できるようになった頃、釣り仲間に良型の尾長グレがヒットした!私も続こうと撒き餌を打ち込み仕掛けを流して数投目。突如、バチバチっと道糸が弾かれ、一気に竿が絞り込まれたのだ。上がってきたのは40cm弱の尾長グレ。待望の一尾をキャッチすることができたのであった。早速ライブウェルに収めて、サイズアップを狙っていく。
潮の変化と43.5cmの良型
潮は下げ残りで、磯際から沖の本流へ向けて流れる潮筋がはっきりと出ていた。その潮と本流がぶつかり合い、海面にくっきりとした潮のヨレが形成されている箇所に照準を定め、やや深めのタナを意識して、張りすぎず、緩めすぎず、仕掛けを同調させながら流していく。
すると突然、竿先をひったくるような鋭いアタリが出た。先ほどとは一段違う重量感が手元に伝わり、一気に磯際へ突っ込んでいく。ウキはあっという間に足元の際へと吸い込まれていった。根ズレを避けるために竿を立て、強引かつ慎重に主導権を握る。
そしてついに、水面で魚体が白く翻るのが見えた。
「でかい!」
仲間が素早くタモを構え、絶妙なタイミングで掬い上げてくれた。上がってきたのは43.5cmの堂々たる尾長グレであった。鋭い尾、引きしまった魚体、納得の一尾。
近年の青海島では尾長グレの魚影が濃くなっている一方、かつて主役だった口太グレの姿は減少気味である。また、季節に関係なくイサキが見られるなど、海の様子に変化が出てきている。厳寒期でも海水温が底打ちしない年があり、温暖化の影響を感じることが多くなった。
渋い時間帯と再び訪れた時合い
潮が下げ止まりになると海の雰囲気が落ち着き、生命感が薄れていった。いわゆる“我慢の時間”である。仕掛けを流しても反応は乏しく、アタリが遠のく時間帯が続いた。
しかし、潮が上げに転じると状況が一変。再び海中に活気が戻り、今度は口太グレがコンスタントに竿を曲げる展開に。太ハリスのままでは喰いが浅く、警戒されている印象があったため、ハリスをワンランク落とすとアタリが明確に増えたのだ。繊細な調整が釣果を左右することを改めて実感した。
納竿と帰港
納竿の時間となり、磯の清掃を済ませて迎えの船を待つ。帰りの船内では、釣果に満足した者もいれば悔しさをにじませる者もおり、それぞれの一日が表情に表れていた。それでも皆が「次こそは」と前向きで、仕掛けやヒットパターンを語り合ったりもした。これはこれで、釣りの楽しみのひとつである。
なお、今回お世話になった『沖千鳥』さんは、瀬渡しだけでなく民宿も併設しており、遠方からの釣行にも心強い存在だ。エギングや夜焚きイカ、青物のショアジギングなど、幅広い釣りレジャーを強力にサポートしてくれる渡船屋さんでもある。
この記事を書いたライター
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