乗船受け付けは新店舗へ!
乗船受付は「千葉県旭市飯岡3545-1」に新設された新店舗にて行う。平日は午前3時30分、休日は3時に開店して受付スタート。その前に到着した場合は、テーブルに置かれた座席表に記名して釣り座を確保する。
開店したら、店舗内の券売機で希望の釣り物を選択し、乗船料を支払う。列の様子を見ながら良きタイミングで乗船名簿を記入。購入したチケットを受付窓口に提出し、釣り座の確認。乗船券を受け取ってチェックインは完了となる。
受付が済んだら港へ向かい、駐車スペースに車を停めてウエアや積み込みの準備。船長から船のマイクを通してアナウンスがあるので、そのタイミングで乗船する。釣り人が揃ったら出船準備は完了。午前4時ちょっと過ぎに「幸丸38号船」は日の出前の海へと出船した。
当日は竿入れからアタリ活発!
穏やかな海を走ること70分程で飯岡沖の釣り場に到着。各釣り座へエサの活きイワシが配布された。潮が速いので合図があったら一斉に投入するようアナウンスがあり、深場の沈船周りから釣り開始。
最初に竿を曲げたのは右舷胴の間(中央)の永野さん。一投目で今期初・2kg弱のナイスキーパーを獲り、幸先の良いスタートを切った。程なくして左舷トモ(船尾)に、続いて右舷トモ…と軒並み竿が曲がる時合いに突入。連続バイトに船長のタモ入れが追いつかない一幕もあり、船中のボルテージは一気に高まった。
極めつけはノーマルタックルで挑んでいた鈴木さんの竿を引き絞る猛烈な魚信。取り込まれたのは85cm・4.8kgの座布団級。この後も手の合う釣り師から釣果を重ね、魚桶は見る見る充たされて行った。
美味しい「ゲストフィッシュ図鑑」
この釣りでは本命のヒラメ以外に釣れてくる魚たちも楽しみの一つ。
外房のヒラメ釣りでは定番ゲストの“マハタ”は何にしても非常に美味。下処理でウロコとヌルを丹念に取り除くことと、冷蔵庫で何日か寝かせることが美味しさの秘訣。
数は出なかったがイワシエサに来る“メバル”はグッドサイズ。どんな料理にしても美味しい魚だが、大型の個体だけに刺身にして賞味するのがおすすめ。
外見はイシモチ(シログチ)に似ているものの、最大級は1.5m前後とはるかに大きく成長する“オオニベ”は上品な白身で大変美味。美味しく食べるには、釣れたらノド部を切り離してしっかりと血抜きを行うのが肝心。
取材日も複数上がった“ワラサ(ブリの若魚)”は豪快な釣り味も、帰宅後の食味も素晴らしく、この海域のエサの関係なのか初夏なのに大変美味しい。
ユーモラスな表情と体型の“マトウダイ”はあまり市場に出回らない高級食材で、和洋中どんな料理にも寄り添う。卵や肝も珍重され、知る人ぞ知る美味しい魚。
またこの日多く上がった“イシナギ”は若魚だったが、成長すると2mを超える大型魚。丁寧に下処理をして冷蔵庫で寝かせると奥深い味わいに熟成する。アラで煮出す潮汁は滋味深く、釣れたらお試しの価値アリ。但し肝臓はビタミンAを多く含み、重篤な中毒症状を引き起こすので絶対に食べないようご注意を。
この他にもカサゴやクロソイ、ホウボウや大サバなどの他、時にはトラフグも来るという飯岡沖のヒラメ釣り。ハリ掛かりした時は「この引きは何かな」と楽しめ、帰りの車中では「あれはどうやって食べようか」と楽しめるのもこの釣りの魅力と言えるだろう。
船長に訊く「ヒラメのコツ」
今期のヒラメについて、向後真太朗船長に訊いた。
──今期のヒラメ、例年に比べていかがですか?
「正直まだ(魚影が)薄くて、毎日同じ場所では出来ないんですよ。その日の風や波に因るんですけど、イイ立ち回りが出来れば、その日は良い釣りが出来ます。今日は潮が難しかったと思います。上の潮と下の潮が違いすぎて。ただサバやイワシの、ベイトの反応が多かった。それがあれば、大きいのが期待出来ます」
──釣り方のコツは?
「大きいのが居るんでハリスは7号から8号あると心強いと思うんですよね、いつもより太めで。道糸は太くてもPE3号まで。孫バリはトリプルフック、オモリは必ず統一すること。あと、ヒラメ釣りってあんまり技とか必要無くて、タナが大体あってれば喰うんで、あまり難しく考えないで、船長の話だけ良く聴いて貰えれば」
38号船を担当する真太朗船長は「段々浅くなるので根掛かりに注意してください」「もうすぐ沈船に乗ります」等々、これから釣るポイントの特徴や釣り方を投入前や変化のある毎にアナウンスしている。投入前はイワシのハリ付けなどに気を取られがちだが、この情報が釣果の有無を分けると言っても過言では無いので、聴き逃さずしっかり実釣でトレースするよう心掛けたい。
大物を釣ると、さらに嬉しいプレゼントが!
かくして、38号船の竿頭は4.8kgを頭にヒラメ7枚を釣った鈴木さん。船中平均3~4枚ほどでボウズ無し。ゲストフィッシュも多彩でみなさん重たいクーラーを手に笑顔の帰港となった。
ヒラメと言えば、釣り師を悩ませるのが「5枚おろし」。沖上がりまでに船長に申告すれば、1尾につき500円で捌いてくれる上に、丁寧に包んで氷と一緒にパックしてくれるサービスが幸丸にはある。船に持ち込むクーラーとは別に、もう一つクーラーを用意すればキレイに持ち帰れる上に、なにより帰宅後が楽チン。一般のご家庭ではせいぜい3kgクラスを捌くのがやっとだと思うので、夏場に新鮮で美味しく食べたいなら、このサービスは見逃せない。
またこの日、別船(31号船:実川船長)で大物が上がったとのことで帰港を待って撮影させて貰ったところ、最大は7.14kg、次点は5.4kgと文句ナシの大判。これが釣れただけも嬉しいのに、幸丸では5kg以上のヒラメを釣ると「幸丸ヒラメ乗船券」がプレゼントされ(先着50名)、7kg以上を獲った暁にはなんと「釣り具店商品券10万円分」がその場で進呈される(先着5名)キャンペーンを実施中。両賞が同日・同船で出るくらいチャンスがあるプレゼント企画なので、大いに期待して乗船頂きたい。
数も型も、絶好のスタートを切った飯岡沖の夏ビラメ。「今後もっと灘の水色が良くなれば、浅場の数釣りが出来るんじゃないかなと思います」と船長も太鼓判。ちょうどこの取材後に、水深10mのエリアで竿頭13枚の釣果情報も飛び込んだ。これからヒラメにチャレンジしたいビギナーの方々はもちろん、腕に覚えのある大物狙いのヒラメ釣師各位にも、初夏の釣行候補として強くお薦めしたい。
新店舗オープン♪
出船前の受付や帰港後の手洗い、魚捌きサービスなど、『幸丸』の新店舗が港近くに移転した。乗船場所から徒歩3分ほどの好立地で、チェックインや沖上がり後のあれこれが更に快適。広々とした駐車場が隣接しているので、乗船場所付近の駐車スペースが一杯になる週末も安心だ。港を見おろす開放的な景観で潮風も心地良い、モダンな佇まいが◎。
施設等情報
施設等関連情報
午前ヒラメ:男性13,000円、女性・中学生以下10,000円※活イワシ、氷付き
レンタル道具:竿&リール 500円/竿掛け 500円
出船:午前4時迄に店舗で受け付け/午前4時過ぎ、集まり次第出船
※詳細は船宿へ電話でお問い合わせを
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。