自然環境豊かな河川部を増設
『野田幸手園』といえば、釣り餌メーカーとして知られる『マルキユー』が運営管理するヘラブナ釣り場である。「そのヘラブナ釣り場に、タナゴ釣り場…?」と思いつつ出掛けたが、これが誰にでも気軽にタナゴ釣りが楽しめる何とも心優しい、良い釣り場だった。
タナゴ釣りと言うと、素人釣り師には何となく敷居の高さを感じさせるが、「そうなんですよ。なので、もっと気軽にタナゴ釣りを楽しんで貰いたいと思いまして…」と同釣り場の責任者。
園内の一部に桟橋を配し、自然環境豊かな河川部を増設したタナゴ釣り場は、1度行けば貴方もファンとなること請け合いだ。足場のよい桟橋での釣り、自然の風景に身をゆだねる河川部の癒しの風景の中へ没することが出来るのがここの特徴だろう。
駐車場のスペースも広々!
気温3℃の朝、受け付けを済ませて釣り場へ向かった。受け付けのおじさんは、とても気持ちのよい対応で「“愛情弁当”は9時までに言ってね!」と優しさあふれる声をかけてくれた。そんな一言が、年末のストレスを解消してくれ、釣りの世界へと誘ってくれる。大きな水面の方には、大勢のヘラブナ釣りファンが詰めかけていたが、事務所前のパーキングのスペースは広くて問題はない。何とトイレも“温水洗浄機能付き”で快適だ。
水面下にタナゴの魚影
まずは、近況を受け付けで確認して、釣り座を決めた。餌はグルテンと黄身練りを用意して、1m程の竿を出してスタート。タナ取りをしている最中から水面下にタナゴの魚影が見え、すぐに1匹目がハリ掛かりして来た。鮮やかな魚体のオカメ(タイリクバラタナゴ)だった。これを皮切りにアタリが続き、朝の寒さも気にならなくなる程で、思いっ切りタナゴ釣りを堪能出来た。
「竿収め」の候補地に!!
12月、「師走」と言う。師も走り回ることから、そう呼ばれるようになったとか。この「師」とは教師ではなく、寺の仏僧とするのが定説らしい。正月前の檀家先を巡り、忙しいさまを現したのだという。本来なら、飲食店も百貨店も世の中総じて“師走”となるところが、新型コロナウイルスの影響を受け、もはや「竿納め」などと語るに憚る雰囲気さえ伝わってくる。しかし、大荷物やクーラーボックスを抱えての大海原へ乗り出す訳でもなく、おにぎり2、3個と1m程の竿を懐へ忍ばせてのスタイルで「竿収め」が出来るのもタナゴ釣りの魅力である。都心から90分程の千葉県野田市のこの釣り場、2021年の「竿収め」の候補地に挙げておきたい。
施設等情報
施設等関連情報
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。