堤防に戻ると、さっきまでの釣り人もほとんど竿を納めて帰りの船を待っていた。風もどんどん強くなって来ていたので、私たちも最終の船を予定していたが1本早い船で帰ることにした。それでも1時間弱時間があったので、朝から足元に見えていたタカベの群れを狙ってみることにした。船着き場の観光案内所に多少の釣り具も販売しているので、タカベ狙い用のサヨリバリを購入。店員に釣り方を教わり、堤防の先端に戻った。強い向かい風の中、仕掛けの用意も中々難しかったが、小さなハリにアミコマセを半分ほどつけ、コマセカゴの下に仕掛けをつなげ投入。コマセを撒いた一瞬はアタリがあるものの中々ハリ掛かりしない。そして、コマセとともに群れも行ってしまう。何回か繰り返している内に、何とか1匹掛けることが出来た。こんなに見えているのにサビキでも掛からないし、付け餌がないとアタリもない。風はどんどん強くなっていくばかり。帰りの船のタイムリミットもあり、泣く泣く竿を収めた。なんとも心残りの最後になってしまった。ほぼ一日堤防で仲良くしてもらった常連さんは、泊りがけでアオリイカを狙うと話していたので、今日一日のお礼を伝え、夜釣りの安全を祈ってお別れした。