釣りビジョン マガジン

2022年06月17日公開

青森県・津軽海峡、“激渋”の乗っ込みクロダイ釣り!

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北国・青森県も5月中旬頃からクロダイの本格的な乗っ込み期(産卵期)を迎えた。ウキフカセによるクロダイやマダイの釣果報告が日を追うごとに増えてきた。私の周りは、まさに待ちに待ったシーズン開幕に「興奮冷めやらぬ」といったところだ。しかしながら、私自身は勤務や諸事情によりなかなかフィールドに立つことが出来ず、“乗っ込み初釣行”は5月下旬になってしまった。

初釣行は悪天候!磯マダイから堤防のクロダイに

5月中旬から雨らしい雨がほとんど降らず、比較的安定した天候が続いた青森県。この時期特有の南西風も弱く、各フィールドは休日、平日問わず、多くのアングラーで賑わい、釣果も上向き。こんな情報が聞かずとも自然に耳に入ってくる。ところが、釣行の前日、前線が抜けた後から西風が強くなり、まとまった雨まで降り出して来た。この悪条件で、当初予定していた沖磯でのフカセ・マダイは中止。釣行そのものも危ぶまれる始末だ。しかし、風裏になる津軽半島北部は降水確率も比較的低く、釣行可能と判断して、堤防でのクロダイ狙いに予定を変更することにした。

向かったのは、義経北行伝説が色濃く残る青森県外ヶ浜町三厩地区の『義経海浜公園』下に伸びる小さな堤防。年間を通してもアングラーの数も少なく、決して好ポイントとは言えない場所だ。ここは西風の強くなる秋から冬にかけての逃げ場として、過去何度か釣行したことはあるが、フカセでこの時期に、ここで竿を振るのは初となる。どんな結果になるのか、期待と不安が交差しつつ準備を整えた。

三厩地区義経海浜公園下堤防が今回のポイント
三厩地区義経海浜公園下堤防が今回のポイント

つい口から愚痴が漏れる状況

表面海水温は手持ちの水温計で14.5℃。堤防周辺の水深はおよそ5m前後、堤防際にはゴロゴロした岩が沈み、海藻が生えている。そして、沖目30mくらいから少しずつ砂地が混じる。さらに、その沖側には海藻が群生していることから、クロダイの乗っ込み場としては期待出来そうだ。

集魚力、視覚効果、濁り効果、遠投力を考えて、入念にコマセを仕上げる。ウキは00、生オキアミを付けての第1投は午前7時頃だった。潮はほとんど動いていない。僅かに上潮が左に滑っているが、あまり影響はないようだ。上空の低い雲が、かなり速く後ろから前へと流れる。海岸線のすぐ後ろが山になっているため、完全な風裏なので釣りやすいのだが、程なくして結構な雨が降り出して来た。その雨が10分程で止み、また10分程して降り出す。その繰り返しで、予報とは少し違う天候。今日一日、雨模様を覚悟してロッドを振り続ける。「釣況は?」というと、1投目から30分しても何一つアタリがない。生オキアミは取られることもなければ、かじられもしない。丸残りで返ってくる。狙うポイントも沖目へ移し、既に30mラインを超えて50mに迫る遠投だ。中層を見切り、底這わせでアタリを待つが、何一つ反応がない。付け餌をアピール力重視の練り餌に変更したのだが、状況変化のないまま、気が付けば3時間。ただ雨に打たれている。

「参ったな~」。つい口から愚痴が漏れる。こうなると餌取りのフグですら恋しくなる。時期的にまだ早いのか? それともこの時期、このポイントは釣れないのか? これ以上粘るより、場所移動した方がいいよね?自問するが、その答えが見つからない。

コマセは集魚力、視覚効果、濁り効果、遠投力を考慮して
コマセは集魚力、視覚効果、濁り効果、遠投力を考慮して
 

遂にクロダイがヒット!!

コマセを沖目中心に多めに投入する。上潮の滑りが強くなったところで、マイナス浮力の沈めウキに変更。底這わせで、ひと流し5分程の時間を掛けて捕食の間を取る。久し振りに雲の隙間から陽光が降り注いできた。すると、PEラインを通して僅かだがコンコンとアタリ。この初アタリは“素針を引いた”が、海中からの反応に感激。すぐに1投。同様に攻めるがアタリがない。仕掛けを回収すると餌のオキアミがなくなっていて、ハリ上3cm程のところのハリスに傷が…。このフグの仕業に、やっと魚っ気が出てきたことを確信、さらに攻める。

穂先にもアタリが出るようになって合わせると、10cmくらいのフグ。取り敢えず魚をゲット。この後、数投はフグの反応もなく、生オキアミ、練り餌を交互に使用してアタリを待つ。その中で、生オキアミの頭部分が取られていたことから、喰い込みのよさを発揮してくれる餌に付け替えた。ハリスが馴染んで、ゆっくりとウキが沈む。着底後、糸フケを取ってアタリを待つ。反応がないので、少しだけラインを巻いてアタリを待つ。堆積したコマセの中を少しずつ動かすイメージだ。2回操作したところで、張らず緩めずキープしていたラインが持ち上がった。そっとテンションを掛けると穂先にガツガツ、そしてゴンッ!すぐに合わせてロッドを立てると、確かに“本命”と判る引きと重量感。比較的沖目でのヒットだったため、充分に楽しませてもらい、無事にネットイン。

時間は、11時過ぎ。苦労の末に無事に遭遇できた今日の“本命”38cmのクロダイ。型には少々不満もあるが、天候が悪く、気持ちが折れそうなここまでの4時間。この1匹の出会いで払拭することが出来た。

付け餌のローテーションでヒットへ!
付け餌のローテーションでヒットへ!
クロダイのほかホッケも…
クロダイのほかホッケも…

夕方5時に納竿

その後も粘り、2匹目を狙ったが、海は再度沈黙し、時折ホッケが掛かるのみで、クロダイとの再会とはならず、夕方5時納竿となった。まさに貴重な1匹となった。フカセゲーム、「今度はもう少し楽に楽しめたら最高なんだけどなぁ~」。

施設等情報

義経海浜公園
〒030-1728 青森県東北地方外ヶ浜町字三厩中浜

施設等関連情報

車:東北自動車道・青森ICから国道7号線を経由し、国道280号線で外ヶ浜町蟹田へ。県道14号線で今別町から国道339号線を経由し三厩地区まで1時間15分
     
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。​

この記事を書いたライター

長谷川 一也
メインフィールドは青森県。クロダイ(チヌ)や真鯛等との出会いを求めて、東北エリアを主な活動範囲にしている。フカセ釣りをメインに、さまざまなジャンルの釣りを楽しむ。射手座、O型 ウキ工房、マルキユーフィールドテスター。
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