このボートのエンジンはヤマハのHPDIシリーズ2の250馬力。HPDIとはヤマハが1999年に開発した環境対策型2ストロークエンジンで、ハイプレッシャーダイレクトインジェンクション(High Pressure Direct Injection)の略。この黄色いスキーターを買おうかどうか悩んでいた際に、知人から燃費や耐久面でネガティブな話もあったが、バイクで2ストが好きだったし、あの猛るようなハイパワーをバスボートでも楽しんでみたい。語り部のは2008年製造の後期型で、まあ、今でも残っているということはアタリ個体の可能性もある…そう思うことにした。近い将来4ストエンジンへの載せ替えも視野に入れつつ。さて、トレーラー車検とちょっとした整備をマッスルマリンさんにお願いしていたのだが、その際にこのボートの問題がいくつか浮き彫りになってきた。以下、問題点と対策を列記しよう。●ガンネルがまあまあ傷んでいるガンネルとは船体のハルとデッキを接合している部分で、まさに要なのだが…スキーターはここが弱いといわれる。ガンネルラバーをめくってみると、まあまあ傷んでいて…マッスルマリンさんで打ち直してもらうことにした。ちなみに、このボートを担当してくれたメカニックは、もとJBトッププロの小島宏さんである。●エンジンの問題インペラとギアオイルの交換をお願いしたのだが、開けてみるとギアオイルは抜けていて水が充満していたとのこと…。また、ギアの噛み合わせに問題があったそうで、それも含めて修理してもらった。●トリムの問題トリムとは電動でエンジンの角度を調整する装置。試乗の際には問題なかったトリムモーターが不調…とのことで、交換してもらった。トリムメーターも不動だったのでこれも交換。●キールガード先端が剥がれていたのでこれも交換してもらった。●エレキの取り付け購入時にはエレキ、魚探、パワーポールなどの装備関係はすべて剥ぎ取られていた状態(そのぶん安い)。なので、エレキはレンタルボート用に使っていたツアープロ24V(モーターガイド)を使うつもりだったが、強度面などに若干の不安を感じたので、ウルトレックス36V(ミンコタ)に買い換えることにした。中古美品ウルトレックスの購入価格よりもまあまあ使い込んだツアープロの方が高値で売れたのは謎。レンタルボート用の需要だろうか?以上の整備をマッスルマリンさんでお願いし、すでに仕上がっている。ありがとうございました! 請求書を見るのが怖い…。他に、自分でやったことは…。●オフセットトレーの導入エレキペダルをセットするオフセットトレーがなかったので、ヤフオクで買って自分で塗装した。●ボートカバーの交換スキーターの純正カバーが付いていたが、完全に劣化していたので交換した。サンブレラなどの高級素材を使ったオーダーメイドのカバーはすごく良さそうなのだが、価格も250,000円くらいする…。さすがにそれは無理なので、U.S.Amazonで売ってる110ドルの汎用カバーを購入した。また、売主さんにもいろいろと整備関係のお世話になっていて、とても感謝している。これから魚探の配線などを売主さんとやる予定なので、完成したあかつきには実際に浮かべて走って釣ってみた編もお伝えできたらと思う。とまあ、古いくせにとんでもないハイパワーを誇るバスボートなのでいろいろ問題はあるし、これからも出てくるだろう。それも含めて今後も楽しんでいこう…と震えながら自分に言い聞かせている。