ところで、湖に落としたモノの回収がなぜ難しいかというと、落としたピンスポットを特定することがまず困難だから。落とした瞬間の記憶というのは興奮もあって曖昧なものだし、湖流の影響やモノの形状によってはカーブしながら落ちることも多いから。また、足が着くような浅いところにクルマのキーや工具などを落としても、回収するのは簡単ではない。手網を使えばすぐに取れると思うかもしれないが…やってみるとこれが難しい。ガサガサしているうちに泥に埋まってしまってドツボにハマるのだ。ではなぜ今回は広い琵琶湖の水深5mに落ちた三脚の場所がわかったのかというと…他でもない魚探のおかげ。少し時間が経ってから落とした直後のことを冷静に振り返ってみると…ボートをUターンさせたのを思い出した。魚探の航跡を確認すると、やっぱりUターンしている。ホットスポットをターンした手前周辺の半径数mに絞ることができた。さらに、そこをライブスコープ(ガーミン魚探のライブソナー機能)を当てると…ボトムにうっすらと斜めの線が映った。これ…倒れた三脚だな。すかさずそこにウェイポイントを打つ。これでかなりの精度でピンポイントが特定できたはず。落としたあとにここまで作業を進めていたので、あとは特製の仕掛けで回収するだけだ。真下ではなく、10mくらい距離を取ってキャストし、ズルズルと引いてくる。すると、5投目くらいで根がかりのような手応えアリ。ゆっくり引っ張ってくると…おかえり、三脚(2万円)とGoPro(中古で2万円)よ。動画はこちら→ GoPro水没落とした瞬間の動画も生きていた。落ちていくGoProと語り部の目が合っているのがわかる