釣りフェスティバル2023のシマノブースで、ひときわ多くの人を集めていたスピニングリールが、NEWヴァンキッシュだった。ステラとは一線を画するMGLシリーズのフラッグシップとなるヴァンキッシュは、4年ぶりのフルモデルチェンジ。昨年世に出された22ステラが誇る「3つのインフィニティテクノロジー」を実装して、キャストフィール、耐久性、巻き心地が向上。更には、ヴァンキッシュの哲学である「軽さ」も極限まで追求した。シマノブースで解説してくれた担当者は次のように語った。「一番わかりやすい驚きは、持った時の軽さですね。そして、ハンドルを回すとその巻きの軽さにも驚きます。これはインフィニティドライブの効果ですね。実際、釣りの現場でルアーを引くとびっくりしますよ。ギヤ比を間違えたかな…と思うほど回転が軽いんです」 実際に手に取ってみると、彼が語ったシナリオ通り、2度驚いた!手に持って「軽い!」。ハンドルを巻くと「軽すぎる…」。どんなスピニングリールもローターを一周させると、何らかの慣性力の変化を感じるものだが、このリールは違う。軽いだけではなく、その微細な回転抵抗でさえも均一なのだ。まるでベアリングそのものを手で回している感覚…というのは言い過ぎだろうか。この軽く、よどみのない回転の中にちょっとでも違和感が生じたら、それはきっとアタリだろう。その巻き感度を、実戦で体感してみたいものだ。「インフィニティループという超密巻きの機構を搭載するためには、どうしても部品が増えるんですね。部品が増えると当然重くなるのですが、ヴァンキッシュは軽さを追求しているリールなので、その両立には苦労しましたね」 その苦労が並大抵ではなかったことは、彼の口調からも伝わってきた。ライントラブルを軽減する「アンチツイストフィン」にも興味あるし、バスの超ライトリグ、アジングなどのライトソルト、そして渓流トラウトで、是非使ってみたいモデルだ。