釣りビジョン
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2013.3.1号

利八丸・千葉県勝山港
千葉県・洲崎沖のヤリイカ最盛期へ!!
「行くなら、今でしょっ!」

[動画]利八丸ダイジェスト…調子が上がってきた洲崎沖のヤリイカ
千葉県・房総半島沖のヤリイカが最盛期を迎えた。内房・勝山港の『利八丸』も連日、ヤリイカを狙って出船している。2月20日は前日の寒波で白く雪化粧した房総の山並を眺めながら、今が旬の釣って楽しく食べて美味しいヤリイカ釣りに南房・勝山港へと出掛けた。

大寒波もろともせず洲崎沖のヤリイカ・ポイントに走る

早朝の館山自動車を勝山に向かって南下、前日の寒波で房総の山は薄っすらと雪化粧していた。道路の路肩には雪が盛り上がり、窓を開けると刺すような外気が車内に吹き込んでくる。
『利八丸』は勝山港奥部の岸壁から出船する。ヤリイカファンは元気で、前日、荒天で出船出来なかった人たちも含め(?)、まだ暗い内から駐車場には白い息を吐きながら釣り仕度をする釣り人で賑わっていた。ヤリイカ船の座席番号札を取り、『利八丸』の着岸を待つ。
午前6時前、釣り人が待つ岸壁に大型の「第一利八丸」が右舷着岸。女将さんがテーブルで受け付けを開始。船の作業灯がともると、俄かに港が活気づいた。早々と仕度を済ませ、スタンバイOK!定刻の6時に勝山港を抜け出した。
港の前には磯釣りやクロダイのカカリ釣りで知られる浮島、ミサゴ島、オオボケ、コボケなど名礁が並ぶ。この時期のヤリイカのポイントは房総半島の南端、洲崎沖。勝山からはおよそ40分の航程だ。北から吹き込んだ“今世紀最強の寒気”は半端なく、ダウンジャケットをインナーとして着込んで大正解だった。雲間から上がってくる朝日が待ち遠しく、恋しい。

ビール瓶サイズのスルメイカがダブルで来た!
朝イチは電動直結でスルメイカ狙い
男性的なアタリと引きはスルメイカだ

「ヤリイカは女と思え」大船長の教訓

イカファンの釣り心理を鼓舞するような、船の後進のエンジン音とともに釣り開始だ。水深は130~140m、朝イチはスルメイカ狙い。遠くに見える伊豆大島も冠雪し、強烈な冷え込みと前日の荒天が不安材料。
釣り開始とともに電動リールの巻上げ音が響く。18cmのプラヅノ直結仕掛けで誘い上げながらタナを探っていた人が、早々とイカを乗せた。しかし、これはバラシ。多少、前日のウネリが残っているせいかその後もあちらこちらでバラシが相次いだ。電動リールの巻き上げ音が止み、勢いよく水柱が上がる。釣り上げられたスルメイカは、ペットボトルより少し大きめのサイズからビール瓶に近いものまで。真っ赤になって体を膨らませて威嚇する。肉厚で、美味そうなイカだ。今年のように2月の末近くまで、スルメイカが沢山釣れ続く年は珍しい。
スルメイカがポツリポツリと釣り上げられる中、お目当てのヤリイカも交じって上がりだした。
「親父からよく言われましたよ。ヤリイカは女と思えって――(笑)」と言うのはこの日舵を握った舟宝康弘船長。「スルメは、手返しが早ければある程度数も釣れますが、ヤリはマグレでは釣れません。スルメはアタリも引きも男性的。ヤリのアタリはチョンと竿先に出るくらいで、注意してないと見逃してしまうほどデリケートです。その気があるのかないのか、ツノを2度見して、そ~っと触腕を伸ばしてチョンとアタリが出る感じかな。乱暴にツノを動かしていても釣れるスルメと違って、やさしく女性をリードするつもりでツノに抱きつかせないと数釣れません。尤も、これから最盛期に突入すると、ダブル、トリプルで釣れたりもしますが。今は例年に比べるとやや遅れ気味で調子が上がって来ている感じです。水温は現在16度台ですが、14、15度になればいいんですがね。17度まで上がると今度は潮が速過ぎて釣りづらくなる。いずれにしても、これからの最盛期に期待といったところでしょうか。釣り方は、渡辺大輔船長が上乗りとして乗っているので何でも聞いて下さい!」
※渡辺船長が実際に投入から取り込みまで、釣りをしながら解説した動画は必見!

[動画]船長釣り教室…渡辺大輔船長の実釣ヤリイカ釣り教室
渡辺船長がヤリイカのトリプル釣果!
今が旬!美味しそうなヤリイカのダブル

着底したときが勝負、“チョン”のアタリを見逃すな!

仕掛け図
8時過ぎ、全員、仕掛けをプラヅノ11cm、5~7本ヅノにチェンジして、スルメイカから“本命”のヤリイカ狙いに転向した。ポイントの水深は197m。ヤリイカの泳層はほぼベタ底。底から10mくらいの間を静かに探って釣るが、オモリが着底したときが勝負だ。糸フケを素早く取り、竿先を注視しながら10~15秒間待つ(このときにアタリが出ることもある)。変化がなければゆっくりと大きく竿を立て、上で止めて竿先の変化を見る。投入されたツノを追ってきたイカが、誘い上げにつられてツノ近くに泳ぎ寄り、今にも抱きつこうとしているイメージだ。そして、触腕でツノをそっと触りにくる。このときに“チョン”とアタリが出る。アタリが出たらゆっくりと竿を立てて合わせる。ヤリイカ釣りは基本、手持ち竿で釣る。イカが掛かったら速過ぎず、遅すぎないスピードで巻き上げにかかるわけだが、その日の安全な巻上げスピードを何尾か釣る内に見付け出すのも腕のうちだ。最終的に数を沢山釣っている人は、バラシが少ない人でもあるのだ。バラシが多い人も少ない人も、ある程度同じ数のイカを掛けているのだが、結果的に数が少ない人は、巻き上げ途中に気前よくポロポロと釣り落としている事が多々にしてある。このことを頭に入れて全てにおいてデリケートな釣り(女性と付き合うイメージ?)を心掛ければ、釣果は必ず伸びる(はず?)。

ヤリイカは身切れしやすいので注意して巻き上げよう
仕掛けが着底したときが勝負
こんなパラソル級もまじる

トップはスルメ、ヤリイカ合わせて40尾以上

ヤリイカ釣りに転向してからは、全員がポツポツと釣り続け、中サイズに時々大型がまじってトップはスルメ、ヤリイカ合わせて40尾以上の釣果。少ない人でも20尾程度釣り上げていた。
「前日の荒天でタナが少し深く、イカもそれほど活発ではなかったけれど、まずまずといったところでしょう」というのがこの日実際に竿を出した上乗りの渡辺船長の感想。
舵を握っていた舟宝船長もワンポイントアドバイス。
「水深200mのポイントで、船を同じ場所にキープしておくのはなかなか難しい。“魚探”を見て反応の上に仕掛けがうまく入るように投入の合図を出しているので、タイミングを逃さないように仕掛けを投入して欲しいですね。大きな反応で、幅も広ければ船がある程度動いても釣れるけれど、そうでない時はヨーイ・ドン!でうまく群れを直撃できた人が勝ち。このことも頭の中に入れておいて欲しいですね」
『利八丸』は例年、GW過ぎまでヤリイカを狙って出船する。ポイントは例年なら洲崎沖から白浜、千倉沖へと移り、釣期が終了する。同じ風速でも北系の風なら出られるが、南西の風には弱いので、天気図をよく見て出掛けよう。

『利八丸』の舟宝康弘船長
この日使用した船宿仕掛け
勝山港の大型船「第一利八丸」

(上野 英輝)

今回利用した釣り船
千葉県勝山港『利八丸』
TEL:0470-55-3837
詳細情報(釣りビジョン)
利八丸ホームページ
出船データ
(料金)ヤリイカ乗合船8500円(氷付き)
(交通)館山自動車道・鋸南富山IC出てすぐの信号右折、勝山小学校、鋸南町役場前を通過、踏み切りを渡って信号を直進して勝山商店街を抜けて左折し港の奥へ。
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