風は止む気配がなかったが、夕マヅメの時間帯は最初に訪れた「川久裏(綱不知)」に戻って竿を出したのだが、到着すると、なんと朝とは比べ物にならない数の釣り人がいた。エギング、フカセ、ちょい釣りと大変賑わっている。この日、竿を出せるポイントが限られていることも、人が集まる理由のひとつになっているのだろう。先ずはワームで偵察をしていく。すると早速、小魚たちが追ってきた。魚の姿が見られなかった朝とは雰囲気が違うぞ!追ってくる魚の種類は、どうやらコッパグレやヘダイのようだ。しかし、手前には多くのフグの姿が。スローに引いてしまうと、すぐにワームはボロボロに喰いちぎられてしまう。その後、ポイントを移動しながら探っていくと、湾奥までたどり着いたのだが、ここでワームめがけて黒い大群が押し寄せてきたのだ。なんだ?と目を凝らしてみると、そこには何と20杯以上のアオリイカの姿が!ええ~!私のジタバタは止まらない!車にダッシュ!エギンぐロッドに持ち替え、ポイントに戻るとまだアオリイカはまだそこにいた。相方にも連絡するとすっ飛んできた(笑)。エースエギの「エギ王(ヤマシタ)」をキャストすると、群れの中の2杯のアオリが追ってきて、エギに触れた!しかし、うまくアワセが入れられず(泣)。同様に、相方のエギにも反応はあって、追っては来るようだ!しかしガッツリエギを抱くことはない。〝あと数cm〟という悶絶の時間が続いた!しかしながら、この見えイカを狙うのはなんて面白いのだろう!夢中になっている間に、白浜の空はみるみる赤く染まっていった。 私たちが見えイカに悪戦苦闘している中、遂にこのポイントで釣果が出た! 朝会って、仲良くなったお兄さんの竿が大きく曲がったのだ!これは大物の予感!私も駆け寄る!頑張れ、お兄さん!なんと、姿を見せたのは40cmを超える立派なチヌ(黒鯛)であった!はたして、皆が朝から苦戦する中、お兄さんの釣果により多くの釣り人が笑顔になった!このほか、フカセ釣りをしていた人にはポツリポツリとヘダイが上がっていたが、残念ながらエギンガーにアオリイカが微笑むことはなかった。 初の竿出しとなった和歌山県での釣り!今回は気象条件も悪く厳しい釣りになってしまったが、ここ和歌山県はポイントの宝庫!海岸線を走り目にする景色はあっちもこっちも好釣り場ばかり。そこかしこに、心震える雄大な自然が広がっていた。 関東から車で移動すると時間はかかるが、関西国際空港経由でレンタカーというのも効率的。ただ、個人的には時間が掛かっても来る価値のある魅力的な場所だと改めて確認することができた。様々な釣り物にチャレンジができるフィールドなので、ぜひ1度は訪れることをおすすめする!海も川も、選びきれないほどの豊富な釣り場があなたを待っている!