当欄のハゼ記事には、何種類ものハゼ料理が紹介されているが、やはり“王道”は天ぷらである。頭と内臓を取り、鱗をひいてサッと塩水で洗う。そして衣には水をつかわず炭酸水を使うとサクサクに仕上がる。市販のてんぷら粉の分量を基準にして、それを軽く溶いてハゼをくぐらせる。180度の油にそっと投入し、衣に薄っすらと色が着く位に揚げれば出来上がりだ。天つゆでも塩でもいいが、レモン汁をサッと掛けただけでも実に美味い。小生は、魚介類の天ダネでハゼに勝るモノはない-と思っているが、中でも“大川のハゼ”は、天ぷらで食べてこそ、その味の違いが分かると思う。そして、もう一つ、“ハゼ天”ならではの食べ方を紹介しよう。“ハゼ丼”である。市販の天つゆを2(天つゆ)対1(水)で割ったものを用意して置き、ハゼ天の衣に薄っすらと色が着いたところで脂をあまり切らずにその“割天つゆ”に浸け、丼にご飯をよそって置いてそこに乗っける(天つゆの濃さはお好みで調整)。12、13cmのハゼなら10枚前後、15、16cmのサイズになれば5、6枚を乗っければ十分である。白ゴマをパラリと振り掛ければ出来上がり。高級天ぷら店でも決して出てこない“天丼”を是非味わって頂きたい。