12月半ばから突如として亀山湖でビッグフィッシュが連発している。12~2月のレンタルボート店は例年であればオフシーズンを迎えるはずではあるが、今冬の亀山湖は例外のようだ。桟橋もガイドリングも凍りつくような日和にも関わらず、鼻息を荒くするバスアングラーで連日賑わいを見せている。 その真相は小櫃川漁協によるニジマスの放流である。釣りの対象として放流されるニジマスは冷水にも強く、放流直後は水面付近をフラフラしている姿も見られる。「この冬は12月の8日と28日に放流がありました。それぞれ約4,000尾ずつで、サイズはだいたい15~20cmくらいですね」というのは、のむらボートハウスの若旦那、野村友行さん。人間が食べるには少々物足りないサイズだが、バスにとってはどうだろうか。鱗が小さく身が柔らかく、きっとご馳走に違いない。 水温が10℃を下回り、本来であればベイトフィッシュのレンジも深くなって、バスもミドル~ディープレンジの季節ではあるが、ニジマス効果のためか、ここ最近は浅いレンジでビッグフィッシュが釣れているようだ。ディープでエビやギルの稚魚を食べるよりは、1尾で腹を満たすことのできるニジマスのほうがバスにとっては好都合ということだろう。 ディープでライトリグを駆使してもそう簡単には釣れないのであれば、ビッグベイトを投げ倒す方こそ夢があると思うのは筆者だけだろうか。