オフショアマガジン
2011.9.1号

太平丸・千葉県御宿岩和田港
千葉県御宿沖、マダイ絶好調のカモシ釣りを初体験!

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コマセを海中に撒き散らすことを『かもす』と言うことからその名が付けられた“カモシ釣り”。コマセも餌(切り身)もサンマを使う。魚の切り身餌の対象魚と言えばカサゴなどの根魚類を連想しがちだが、このカモシ釣りのターゲットはマダイを始め、カンパチ、ヒラマサと言った高級魚。人生初のカモシ釣りを体験すべく8月24日、千葉県・御宿岩和田港『太平丸』へ出掛けた。

午前4時半に河岸払い!

午前2時半、港に向かう途中、夜空に稲妻。予報は晴れだが、若干不安になる。午前4時、港に到着すると8月解禁になった伊勢エビ漁の網直しをする漁師で賑わっていた。間もなく『太平丸』とプリントされた軽トラが到着。“大船長”の刺繍がある麦藁帽子を被った大野益宏大船長と若船長の利広さんが慣れた手つきで出船準備を始めた。この日の釣り人は私を含めて5人。サンマの切り身とコマセが配られ、定刻の午前4時半に河岸払い。

大野利広若船長
今回のメインターゲットのマダイ
仕掛け図

港から5分でアジが入れ食い!

港を出てすぐに投入合図。まだ5分も走っていない。カモシ釣りの竿入れは申し合わせにより5時半から(※9月からは6時)のため、その前に餌としても使える活アジを確保しようというわけだ。「フラッシャーサビキで小アジを釣ります。ヒラマサが回遊してきた時の泳がせ用に10尾キープ出来たら、後はお土産です」と若船長。すると、すぐに竿先が引き込まれお祭り騒ぎ。まさに入れ食いと言う言葉がピッタリの釣れっぷり。10~12cmの小アジにウルメイワシや小サバが交じってアッあっと言う間にバケツは一杯になった。30分程入れ食いを堪能した後、いよいよカモシ釣りのポイントへ移動した。

ほぼ全てのハリにアジが食いつく
入れ食い
エサ用だけ活かしてキープ

無料貸し道具でカモシ釣り初挑戦!

天秤・カモシ袋・オモリ等
カモシ釣りは、初めてなのでオールレンタルタックルで挑戦。道糸はPEではなく伸縮性のあるナイロン系20号。レバードラグ付の手巻きリールにカモシ釣り専用のワンピースロッド、テンビン、カモシ袋にクッションゴムまで無料(紛失時のみ有料)で借りられるのが嬉しい。『太平丸』では船長からの指示ダナが“メートル”ではなく“尋(ヒロ)”でアナウンスされる。そのため道糸には正確なタナ取りが出来るよう5尋ごとに蛍光黄緑や茶色のポリエステル糸で目印が付けてあり、初心者でも指示ダナに合わせやすくなっている。

大船長のカモシ釣り講座開始♪

アジ釣り場から航程20分程で釣り場に到着。午前5時半、投入の合図。「いいですよー。15尋でやって」(若船長)。上乗り役の大船長が初心者の私に餌付けからコマセの作り方まで丁寧に教えてくれた。「付け餌のサンマは、輪切りになっているのでハサミを用意しておき腹から皮に沿ってハサミを入れて骨を取り除き、骨が取れたら皮の内側からハリを刺して餌が輪になるようにハリに付ける」。更にコマセはおしるこの固さくらいに海水を入れ、ポンプを使って混ぜる事。バケツの脇にある丸い金具にカモシ袋をかけそこにポンプを使ってコマセを擦り切り一杯まで注入することも教えてもらった。

コマセはポンプで入れるため手は汚れにくい
皮と皮を合わせて通す

基本は指示ダナ+5尋から誘う

投入時に気を付けなくてはいけないのは、長いハリスの扱い。カモシ釣りのハリスは5号6尋+3号2尋の合計8尋(約15m)と長い。そのため、仕掛けをいかに絡ませせずに投入するかが重要だ。まずハリを釣り座に置き、ハリの根元からテンビンまでハリスを手繰る。そうすることによって、テンビン側の糸が8尋あるハリスの一番上に来て絡み防止につながる。まずは大船長が誘い方の見本を見せてくれた。指示ダナの15尋+5尋の20尋まで仕掛けを落とし、仕掛けが潮に馴染むのを10秒程待ってコマセを大きく振った。3回大きくシャクリ上げて海面に黄色の目印(15尋)がきた所で竿掛けに竿を置いた。

2流し目に4人同時ヒット!

置き竿にしている私の竿に注目していると竿先がガツガツと船の揺れとは違うアタリが出た。「よし、マダイがきたよー!」なんと私が大船長から教わっている竿に本命がヒットしたのだ。「海面下で白く見えたらマダイですよ」。(若船長)そして、海面下には白い魚影を確認。見事0.7kgのマダイがあがった。「こっちでもいいのがあがったよ」。(若船長)大船長のやりとりに私が気をとられていた間に右舷でも実は同時ヒットをしていたのだ。右舷大ドモ(船尾)では良型のキントキ、胴の間(中央)では0.5kgのマダイ、右舷ミヨシ(船首)では1.2kg級のマダイが上がっていた。2流し目にして時合到来である。

いい引きしたけどキントキでした。
綺麗なマダイですね♪
秋は型よりも数が中心

“スコール”の後に美しい虹

好調な喰いはそのまま続いた。左舷ミヨシでは0.7kg、右舷胴の間でも0.5kg、左舷胴の間でも1.5kg級がヒット。流しを変える度にマダイが姿を見せた。左舷大ドモの私には良型のイサキが3尾(禁漁期間中のためリリース)ヒット。午前9時過ぎ、天候が急変し前方から真っ黒な雲が迫ってきた。「前から雨が来るよ」と船長。亜熱帯地方のスコールを思わせる土砂降りになった。しかし、ものの30分程で上がり、ピーカンの海上に美しいアーチを描いた大きな虹が現れた。その後、調子の良かった喰いも小休止。「朝のうち0.6ノット流れていた潮が0.2ノットになってしまいました。最近では一番潮が緩いです」(若船長)。潮止まりの中、左舷ミヨシでは1m級のシイラ、右舷大ドモでは25cmのアカイサキが上がったが“本命”のアタリはしばらく遠のいた。

麓まで綺麗に見える美しい虹
メーター級のシイラ
船中アカイサキも2尾交じった

最後の流しで2.3kgが浮上!

午前10時半、沖上がりまで30分。最後の流しに左舷ミヨシの吉岡政史さんの竿が大きく弧を描いた。「これは間違いなくマダイですね」。吉岡さんの言葉通り鋭い突っ込みを見せ、良型は間違いなさそうだ。右舷ミヨシでは3尾のマダイが上がっていたのが、これが“本命”なら竿頭に並ぶ。突っ込みに耐え、無理せずにやり取りして上がって来たのは、2.3kgの桜のようなピンク色の美しいマダイだった。この1尾を最後に沖上がりの11時を迎えた。

本命2.3kgにニッコリ♪
見事3尾で竿頭となった吉岡さん
ハナダイも交じった

10月からはヒラマサが熱い!

絶品のお昼は伊勢海老の味噌汁にカツオの刺身♪
この日、何度かハリス切れがあったが、サメの仕業の可能性が高くヒラマサらしきアタリは無かった。しかし、10月からはマダイに変わってヒラマサが“本命”へと変わる。また、ワラサなども姿を見せ10~11月の秋、カモシ釣りは“本番”を迎える。去年は最大16kgの大型ヒラマサが上がっている。『太平丸』のカモシ釣り乗合船は例年12月まで。ヒラマサ狙いの場合、ハリスは12~14号3尋、餌は12~13cmのヒイカとスルメイカのゲソは各自用意して行こう。まだ暫くはマダイのチャンス!その後も好成績が連発している。

(吉田 洋一郎)

今回利用した釣り船
千葉県御宿岩和田港『太平丸』
〒299-5105 千葉県夷隅郡御宿町岩和田954-1
TEL:0470-68-2900
詳細情報(釣りビジョン)
太平丸ホームページ
出船データ
(料金)カモシ釣り=12600円(予約乗合)
※エサ・コマセ・氷・昼食付き
午前4時半集合、5時出船、11時30分沖上がり(9月から)
※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。
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