釣りビジョン

2012.2.1号

つり幸・神奈川県川崎
厳寒期に最適。午後釣りのシーバス絶好調!

01_main.jpg
二十四節気の“大寒”は1月21日だったが、本当に寒いのはこれから3月上旬まで。いくら釣り好きでも早朝3時起き、4時起きは相当辛い。しかし、釣りには行きたい-と釣果情報と睨めっこしていると、「12時半出船・シーバス(フッコ・スズキ)船」が目に飛び込んで来た。神奈川県・川崎『つり幸』である。都心から車で30分も掛からない。11時前に家を出れば楽勝である。しかも今シーズンは80.5cmのビッグワンも出ており絶好調!とか。「晴天・無風」。絶好の天気予報の18日に出掛けた。

朝の寒さが嘘のように暖かさ

両舷に釣り人が並ぶ“満船”状態の大盛況
この日の朝も寒かった。都内でもあちらこちらで氷が張ったと、朝のニュースが伝えていた。12時少し前に『つり幸』に到着。天気予報通りの晴天で朝の寒さが嘘のように暖かい。既に“午前釣り”のシーバス船が帰って来ていた。「今日は、潮が流れなくて午前中は、パッとしなかったみたいだね」と言いながら主人の幸田一夫さんが迎えてくれた。慌てて潮時表を見ると、何と小潮回り後の若潮である。「スズキを狙うなら大潮回り」と言われるように、シーバスには、最悪の潮回りに来てしまったわけだ。しかし、シーバス船の両舷には、船縁にズラリとロッドが並んでおり“満船”状態だ。午前船の居残り組(料金は半額)も多かったようだが、既に15、16人の大盛況。潮回りよりもお天気重視のファンが多いようである。出船間際にこの日初めてシーバスを釣ると言う八王子市の澁谷佳子さんが、レンタルタックルを借りて乗り込む。この日の紅一点、何となく船上が華やいだ。

ファーストヒットは47、48cmのグッドサイズ

定刻に出船。「あと20、30分走りますから、キャビンに入って下さい」。運河の中にある船着き場を離れ、東京湾に出たところで舵を握る村山克英船長からアナウンス。1時過ぎにアクアラインの橋脚回りに到着した。このところ大型が釣れているポイントと聞き期待したが、潮がほとんど流れていないためか、誰の道具にもヒットしなかった。この船長、決断が早い。10分程で見切りを付け、「15分程走ります」と告げて最初の移動。次に狙ったのは沖のシーバース回り。「水深18m、いい反応が出ています」とアナウンスがあった途端、トモ(船尾)寄りの何人かのロッドが曲がった。35、36cmから45、46cmのフッコ級が3、4尾上がったところで、船首に陣取った小生の道具にもヒット。60gメタルジグのシングルフックが下唇に掛かっていた。小生のファーストヒット(シーバス釣りは20数年振り)の獲物だけにカメラマンを呼んでタモ取りして貰った。47、48cmのグッドサイズである。
この場所で半数以上の人がシーバスを釣り上げたが、村山船長の決断は早い。少しアタリが遠のいたなと思っていると、「又15分程走ります」とアナウンス。

シーバス・シーバス・シーバス…

仕掛け図

船中ビッグワン!?も束の間

束の間のビッグワン・56cm
次のシーバース回りに到着。今度は、船のあちらこちらでヒットが連発。上乗りの斉藤満さんが、ネットを持って船上を飛び回る。小生の道具にもすぐにヒット!今度は、初獲物よりもあきらかに重量感のあるファイトで、大型を予感させた。再びカメラマンを呼んでタモ取りして貰ったのは、56cmのスズキ目前(通常60㎝以上をスズキと呼ぶ)サイズ。この時点での船中ビッグワン!?を釣り上げ大満足。このポイントでほぼ全員がシーバスを釣り上げたと思っていたら、右舷トモ(船尾)寄りに座っていた紅一点の澁谷さんが、一人蚊帳の外である事が分かった。常連の中台博さんが、熱心にレクチャーしていたが、中々ヒットに結びつかなかった様子。しかし、次のポイントでその努力は報われた。

紅一点の澁谷さん、61cmのビッグワン!

「又15分走ります」と告げられ、再び次のシーバース回りに到着。その直後だった。「うわ~、やった、やった!」。澁谷さんの嬉しそうな声が船上に響いた。しかも釣り上げられたのは、小生の56cmを5cm上回る61cmの正真正銘のスズキである。結局、澁谷さんは、この日のビッグワンを釣り上げたわけで、「嵌りそう」と笑顔がはじけた。
その後、神奈川県側に移動して定刻の午後5時に納竿したが、平均でも4、5尾、トップで10尾(因みに小生は12ヒット、5尾キャッチ。船首は海面から高いので、抜き上げの途中で外れてしまう事が多かった)と、半日釣りとしては十分な釣果だったが、船長&上乗りさんとも大不満で「潮さえ良ければ、まだまだ釣れますから、又来て下さい」と、下船する釣り人に話していた。確かに『つり幸』の釣果情報を見ると、午前、午後とも20尾を超える釣果が何度も記録されており、80.5cmという超ビッグも出ている。それに比べれば…と言う事なのだろうが、潮回りとしては、最悪とも言えるこの日でも、これだけの釣果が上がるのだから、誰にでも手軽に楽しめる事請け合いだ。

この日のビッグワンを釣り上げた澁谷さん
船長から買った60gのジグ

※ルアー釣りと聞いただけで、尻込みする人も多いようだが、実は非常に手軽な釣りである。この日の澁谷さんのようにレンタルタックルでも十分に楽しめる。ルアーも船宿に売っているジグで十分に釣れる。小生はこの日、船長から購入した2つ(ブルーとピンク)の60gメタルジグだけで十二分に楽しませて貰った。まずは出掛けてみては如何だろう。

(野口 哲雄)

今回利用した釣り船
神奈川県川崎『つり幸』
〒210-0864 神奈川県川崎市川崎区池上町9-12
TEL:044-266-3189(定休日:毎週木曜日)
詳細情報(釣りビジョン)
つり幸ホームページ
出船データ
乗船料金/午前・午後船:6,000円(氷付き)/1日乗船料金9,000円
※女性・中学生以下の子供は半額!
午前船/6:30~11:30
午後船/12:30~17:00 ※1日船/6:30~17:00(途中帰港)
レンタルタックルあり:500円
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。
プレミアムメンバー