釣りビジョン

2014.5.15号

吉野屋・千葉県浦安
千葉県・浦安から出船、シロギス→アナゴのリレー船スタート!

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4月下旬から千葉県・浦安『吉野屋』でシロギス→アナゴのリレー船がスタートした。アナゴは、絶不調だった昨シーズンに比べ、「梅雨時まで楽しめそうですよ」と『吉野屋』大船長・吉野眞太郎さん。江戸前のキス・アナゴの天ぷら、そしてあわよくばアナゴの白焼きもとゴールデンウイーク最後の6日、半分食い気に誘われて出掛けてみた。

大人気のリレー船

リレー船のもう一つの魅力は、午後出船という事。早起きが苦手な人にはピッタリなのだ。GW最後の日だったので高速道路の渋滞を考え、9時過ぎに自宅のある横須賀を出た。国道16号線から横羽線→湾岸高速道路を乗り継いでスムーズに浦安ICへ。10時半過ぎには浦安に着いた。間もなく3人連れ、ペア組などの釣り人の車が続々到着。大人気のリレー船、集合時間の12時半には19人の釣り人が船上を賑わした。

ここが船宿浦安『吉野屋』
『吉野屋』の駐車場入り口
駐車場の右手に、釣り物別に船の座席札が掛かっている、先着順だ

リレー船の人気が窺われる

シロギスもアナゴも釣り場は木更津沖

北西の風が少し吹いていたがまずまずの釣り日和。リレー船の舵を握る石原一樹船長からの「今日は、多少数は落ちますが、大型シロギスを狙います」と“型狙い宣言”のアナウンスを聞きながら出船した。東京ディズニーランドを左手に見ながら東京湾を快走。40分程で『海ほたる』近くの木更津沖へ到着。「水深は13m。アオイソメは頭の部分は切って3cm位にして付けて。頭の部分はアナゴの餌に使うから取っといて下さい」。船長のアナウンスと共にスタートした。

スパンカーの用意
東京ゲートブリッジを後にして
『海ほたる』を横に見てポイントへ

大型シロギスが竿を絞り込む!

仕掛け図(シロギス)
スタートしてすぐに左舷ミヨシ(船首)から2番目の深川由希子さん(文京区)の竿先がクックンと大きく引き込まれ、半絃を描いた。抜き上げられたのは25cmオーバーのシロギス。「デカい!」思わず唸ってしまった。そして、右舷トモ(船尾)の佐々木雄一さん(草加市)、左舷トモの金子孝志さん(中野区)にも20cmオーバーが掛かり、そしてまた深川さんが初獲物と同じようなサイズをぶら下げてニッコリ。更に右舷ミヨシから2番目の豊島久司さん(墨田区)が良型を連チャンでゲット。カメラを向けると「“秘密兵器”がバレちゃうな」と言いながらもニコニコ顔。たまに15cm級も交じるが、船長の思惑通りほとんどが20cmオーバーの良型揃いだ。しかし、この日は、底潮が冷たいのか喰い込みが浅く、アタリがあっても即合わせではバレてしまう事が多く、少し送り込み気味にした方がハリ掛かりは良かった。

船中最初にゲット、「良型よ!」
ダブルできました、片方は良型ですよね
久し振りに良型、続けたいね!

こちらも良型、小さいのは来ないね
同時に釣れたけど、師匠のより大きいでしょ
こいつもデカイよ、アナゴよりデカイかも

シログチも交じって絶え間なくアタリ

来ました、来ました、デカイのが
私は置き竿にして船中の魚体を追っていたが、席に戻ると20cmを超えるシロギスが数尾バケツに泳いでいた。上乗り役で乗船していた田島大策船長が見かねて魚を取り込んでくれていたのだ。石原船長は船中を見渡し、竿が上がらなくなると小まめに船を移動させ、“爆釣”こそないものの右舷と左舷で絶え間なく竿が上がった。後半にはシログチも交じって天ぷらダネがバケツを賑わした。

今日の中では小さい方かなあ
カレイを釣っちゃいました
一緒に来たんだから小振りだけど俺も仲間に入れてよ

私だって負けてられません、これからドンドン釣りますよ
シロギスじゃあなくてシログチ、マアマアサイズは塩焼きだ
シログチ交じりでバケツは一杯になって来た

アナゴ釣りのコツは、餌付けと誘いがキモ!

仕掛け図(アナゴ)
午後6時を回った頃、『吉野屋』特製の天ぷらうどんが振舞われた。いよいよアナゴ釣りのスタートである。シロギスのポイントから少し走り、アンカーが投げ込まれた。つり鐘オモリ仕掛け、蛍光オモリ両テンビン式仕掛け、これに“ケミカルライト”や集魚ライトを付ける。「アオイソメの頭の部分からハリを刺し、縫いざしして団子状態になるように餌を付けて下さい。餌付けは丁寧にしてよ」と、石原船長からのアドバイスが流れる。投入したら小刻みに絶え間なく小突いてアナゴの喰い気を誘うのがコツ。そしてゴソゴソ、モゴモゴのアタリがあったら竿先を送り気味にして喰い込ませる。早合わせは禁物だ。

船上で振る舞われる天ぷらうどん
温かいうどんを頂いて、リキを付けてイザ、アナゴに挑戦
「アナゴのポイントでアンカー入れます」と田島大策船長

ポツリポツリも船上を賑わす

アナゴのオモリ付両天秤仕掛け、ハリにタップリアオイソメを
2本竿で小突く人、チョイ投げしてアタリを待つ人、人それぞれ。投入後間もなく、左舷ミヨシの山西直樹さん(中野区)が30cm足らずの“メソっ子”を、トモから2番目の森誠一さん(浦安市)も同型を釣り上げた。「幸先ヨシ!」と期待が胸をよぎる。船上にライトが点されると、本格的な“夜アナゴ釣り”の雰囲気になった。右舷トモの佐々木さんが釣り上げたアナゴはハリスに絡みつく。金子さんには“メソっ子”。「ワー、釣れた釣れた、サプライズだ」の声は右舷胴の間(中央)の尾形明彦さん(船橋市)と山場研二さん(茂原市)。2人で30cm級をぶら下げて大騒ぎ。2人同時に釣れたとの事。初めてのアナゴに興奮気味。左舷胴の間の増田孝子さん(板橋区)も「やっと釣れた」と40cm級をぶら下げてニコニコ顔。圧巻は山西さん。3本竿を巧みに操り、チョイ投げした竿と真下に落とした竿で小振りながら4尾、5尾と数を増やしてゆく。右舷胴の間の山口桐人さん、竿先にモゾモゾのアタリでつい鋭く合わせをくれてしまいバラシの連続。「もう少し待って」と、船長からのアドバイスで何度目かのアタリで40cm級をゲット、頬がほころんだ。

このスタイルがアナゴ釣りのスタンダード
やっと釣りました、美味そうでしょう
こちらはチョイ投げスタイルでアタリを待つ

アナゴは帰りまでに手際よく捌いてくれる

「あわよくば」の私の置き竿はたっぷりつけたハズの餌が僅かに残っていることが何度かあったが…。船中見て廻るとほとんどの方がいつの間に釣ったのか、バケツの中に30~40cm級が数尾ずつ泳いでいた。8時半近くになると船尾で石原船長が釣ったアナゴを手際よく捌いてくれる。田島大策船長がバケツを集めに来ては、捌いたアナゴを戻してくれる。

まあまあサイズかなあ
待ってた、やっと私にも釣れました
“メソっ子”も交じって大・小釣れました

ラストにまあまあサイズをゲットしましたよ
釣ったアナゴは帰りまでに綺麗に捌いてくれる
石原船長の鮮やかな手さばき

潮温が安定すればもっと楽しめる

この日の結果は、シロギスは大半が良型で8~60尾、アナゴは30~40cm級が0~12尾。東京湾の海水温はこの時期としては低い感じ。もう1、2度海水温が上がれば、アナゴもシロギスももっと活性化しそうな気がする。石原船長も「アナゴはこの時期が一番餌を追うので、海水温が安定すれば20尾は行けそう。シロギスもまだまだ数が伸びますよ」と、明るい見通しを立てていた。

海水温低下なのかな可愛いサメまで釣っちゃた
石原船長は皆に釣らせようと一生懸命
良いサイズが揃っているでしょう、天ぷらか刺し身か糸づくりか

(釣りビジョンAPC・倉形 金幸)

今回利用した釣り船
千葉県浦安『吉野屋』
〒279-0004
千葉県浦安市猫実5-7-10
TEL:047-351-2544(定休日:毎週火曜日)
詳細情報(釣りビジョン)
吉野屋ホームページ
出船データ
(料金)
シロギス&アナゴリレー乗合
12時30分までに集合、13時出船、帰港21時30分頃
料金9,300円、餌付き(氷100円)
貸し道具は無料、仕掛け、オモリ店内で販売(船での販売もあり)
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