2日目は、予報が的中して雨模様。釣りのほうも低調が続いた。何度かポイントを変えたが、残り2時間となる午後2時の時点でノーフィッシュ。我々は最下流のポイントに車を停めた。今回、まだ釣れていないアイハラは急いで用意して川岸へ。移動中寝ていた私は、眠い目をこすりながら準備して、一歩遅れてポイントに入った。アイハラ「テッペイ、あの人がもう釣りすぎてお腹いっぱいだから、場所を譲ってくれるって!」横沢「釣りすぎてお腹いっぱい?」アイハラ「ここ、川が凄いことになってるんだよ!」ふと、川面に視線を移すと、そこにはおびただしい数のサケの魚影が! 20? いや30匹以上はいるのではないか?アイハラ「テッペイ、この人だよ」と、アイハラが紹介してくれたのは、大柄の人で、私の顔を見るなり握手を求めてきた。大柄の人「横沢鉄平さんですよね? ロッド&リール読んでいました!」横沢「あ、どうも、ありがとうございます!」ロッド&リールとは、かつて絶大なる人気を博していたルアーフィッシングの雑誌。私はその雑誌の連載企画に出演していたのだ。今でも覚えてくれている人がいるとは、ありがたいことだ。その人の名前は丸山さん。私の視線は、彼の傍らに立てかけられているタックルに吸い込まれた。長めのベイトタックルに、ディープクランクがついているのだ!横沢「そのタックル、あなたのですか? それ、ファットフリーシャッドですよね?」丸山さん「僕はディープクランクでサケを釣っているんですよ」このディープクランクでのサケ釣りがめちゃくちゃ面白いらしい。そんな話をしていると、アイハラがでかいのをかけた! 大暴れするサケは下流へと走り、なかなか岸に寄ってこない。アイハラ「テッペイ、車からネットを持ってきてくれ!」急いでネットを持ってきたが、ここでもニーブーツが仇となった。あまり沖に出られないのでなかなか取り込めないのだ。アイハラ「ああっ!」やっとネットに入れたサケに逃げられる始末。そこで、取り込み役を丸山さんに交代してもらった。それでも苦戦は続いたが、ついにランディング成功! 70センチのオスだった。これでアイハラは大満足! 私も最後の最後に1本追加し、大成功の釣り旅となった。漁協の大森さんを始め、丸山さん、旅館みなとやのご夫婦、三条市の方々は出会う人で会う人がみな親切で優しかった。釣り人の方々もみな譲り合いの精神が根付いていて、ポイントの奪い合いなどは皆無。五十嵐川では本当に気持ちよく釣りができました。来年、もし当選したら、ディープクランクを持ってこなければ!