12月、「師走」と言う。師も走り回ることから、そう呼ばれるようになったとか。この「師」とは教師ではなく、寺の仏僧とするのが定説らしい。正月前の檀家先を巡り、忙しいさまを現したのだという。本来なら、飲食店も百貨店も世の中総じて“師走”となるところが、新型コロナウイルスの影響を受け、もはや「竿納め」などと語るに憚る雰囲気さえ伝わってくる。しかし、大荷物やクーラーボックスを抱えての大海原へ乗り出す訳でもなく、おにぎり2、3個と1m程の竿を懐へ忍ばせてのスタイルで「竿収め」が出来るのもタナゴ釣りの魅力である。都心から90分程の千葉県野田市のこの釣り場、2021年の「竿収め」の候補地に挙げておきたい。