2日目、風が強く海は荒れ模様。内心、「今日はないな」と思いつつも、せっかく来たのだから何投かして帰ろうと思ったその時、隣のアングラーが良型のブリを釣り上げた。波が高く“ナブラ”は確認できなかったのだが、私の近くでは立て続けにブリが掛かって一気に賑やかになった。一旦、収まったので、次の“ナブラ”を待つことにしたのだが、その時は意外に早く訪れた。サラシの様に白くなった波の中に、時折高い波ができ、太陽光で照らされ透けて見える時がある。 その中に無数の黒い影が見えた。ブリの群れだ!すかさずルアーを打ち込むと一発で喰った! 引きが強い! サーフでブリを掛けたのは初めてだが、その引きはオフショアのジギングで釣るブリの比ではない。引き波の抵抗も相まってかなりラインを出された。隣のアングラーが「メーター超えかもしれません」。この一言でさらに気持ちが高揚する。後ろに下がったり、前進して素早くラインを巻いたりして、ようやく5m位まで寄せたところで魚体が見えた。「やった!」と勝利を確信したその時……。目の前まで来てまさかのラインブレイク。だが、なぜか満足だった。次への課題を残したところで納竿とした。