漆黒と深紅のコントラストが美しいがまかつさんの竿。そんながまかつさんから今年発売されるアユ竿は、絶妙な長さを兼ね備えた「がま鮎 競技 GTI II」。全4モデルある。その中でも今回お薦め頂いたのは「引抜早瀬 8.8」モデルである。北村テスターにお話を伺った。その前に私が一番疑問に思ったのは8.8mと言うあまり鮎竿では見る事ない長さであった・・・。「オールマイティー」と言うこの竿。この絶妙な長さとバランスがそのオールマイティーというものを叶えた!竿を持たせて頂いた印象は9.0mよりも少しシャキッとした印象。竿の操作性や感じる長さは8.5m寄り。言ってみれば、8.5mと9.0mの良いとこどりをした竿である。もともとの開発コンセプトは「誰にでも使える竿」だったとのこと。北村テスターのお話を聞いて「この1本の竿は大事に大事に使い続けたくなるような竿なのであろう」と感じた。胴調子で、9mよりも短くなっている分オトリの操作性は格段に上がっている。この少しの差が大きな違いを生むという事であった。引き抜きに関してもアユの大小を問わずしっかり止めることができるので、頻繁にのされてしまう私の様な人には今までにない取り込みができそうだ。オールマイティーという事だけあって小さなアユも25cmオーバーの大きなアユもしっかり操作可能。驚いたことはこの1本の竿で穂先などを入れ替えることも無く、大きなアユも対応でき、小さなアユを引いてみてもしっかり狙ったポイントへと導き、さらに浮くことがないという事だった。これぞオールマイティー。パーツを色々入れ替え自分好みに出来る竿も勿論魅力的ではあるが、この竿は実に気持ちの良い潔さを感じる。1本の竿で勝負するというメーカーの自信が伝わってきた。「これぞアユ竿!」と思ってしまうのは私だけであろうか?「カッコイイ!」と言う言葉が一番似合うこの竿を持ち、テストを重ねたと言う四万十川へ、私も釣行してみたくなった。