オフショアマガジン
2010.5.1号

海楽園・神奈川県佐島
大型アオリイカを船釣りで狙い打ち!

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今回は、相模湾・佐島の船宿『海楽園』で“船アオリ"に初挑戦!“船アオリ"とは、日本古来の漁具の一種であるエギ(餌木)という疑似餌を使って船からアオリイカを釣ることだ。日本にも昔からルアーフィッシングはあったのだ。

春は“デカイカ"狙いで!

春は一番大型のアオリイカが釣れる可能性が高い。というのもイカは、極一部の種類を除くと大半が1年で生涯を終える。アオリイカも例外ではなく、地域によって若干差はあるが、春から初夏にかけ産卵して死んでしまう。と言う事は、この時期が最大級というわけだ。また、産卵を控え浅場に上がって来るために非常に釣りやすい。

佐島・海楽園
これが「餌木(エギ)」

主流は“オカッパリ"

一般的には、陸からエギをブン投げ、竿でシャクってエギを水中で躍らせて釣る“エギング"が人気だが、“船アオリ"では、中オモリを介し数mのハリスの先にエギを付けてバーチカル(縦方向)に釣る。中オモリを付ける位置は船宿で大体決まっているので事前に船宿に確認して欲しい。『海楽園』では、エギから中オモリまでのハリスを4m(4~5号)。エギのサイズは4号をメインに使用している。

仕掛け図
中オモリとエギ

3kgオーバーの船宿記録を目指して…

今回の取材テーマは2つ。まずは、気軽に船に乗ってもらい“船アオリ"を楽しんでいただきたいこと。そしてもう1つは3kgオーバーの船宿記録を自分で釣る!というもの。“エギング"は数回やった事がある程度の自分。少々…ん?いや相当に??無謀な挑戦だが、何故か「いけそうな気がする~」と全く根拠のない予感がしていた。

取材当日

『海楽園』では、出船1時間前には待合所に到着して受け付けを済ませて頂きたい。「受け付け」とは、乗船名簿に氏名・住所・連絡先を記入し乗船料金を支払うことだ。佐島には船着場が無い。そのため、釣り船に乗るには、待合所前の砂浜から小型ボートで船まで移動する。このスタイルを「ハシケ」と呼び、佐島の他の船宿も同様のシステムだ。ハシケへの“乗船時間"は、出船30分前!(取材時は7時出船。現在は6時出船)と決められているため、朝は余裕を持って現場に着いておきたいのである。
また、釣り座は受け付け後、待合所内の札を取って「座席予約完了」となるのでお忘れなく。

受け付け中
船ごとに席札がある
これで沖に停泊する釣船まで移動する

レンタル道具一式で500円!

船は定刻通り7時に出船。今回は道具一式を船宿で借りた。道具一式を500円である。待合所内ではエギや仕掛けの販売も行っているので、スタッフと相談しながら実績あるエギを購入するのもいい。

レンタルタックル(1):ショートロッド
レンタルタックル(2):ロングロッド
※どちらもお好みでどうぞ!

釣り場の水深は25m前後

[動画]山本茂樹船長による船アオリレクチャー
最初の釣り場には15分程で到着。通称“カメギ根"の灯台周りだ。水深は25m前後。船長が指示するタナは海面から中オモリまで。船長が「20m」と言えば、中オモリをその指示通り20m沈めればOKなのだ。あとは竿を鋭くシャクってエギをイキイキと躍らせ、イカにエギを見せてやる。数十秒後に再び竿をシャクって、同じことを繰り返す。これが船アオリ釣りの基本だ。イカがエギに抱きついていれば、シャクリがそのまま合わせの動作になるのでズシッ!した重量感が腕全体に伝わって来る。「ね、とっても簡単でしょ!?」とは船長の話。せっかくなのでその説明をまんま撮影したので動画でご覧い頂きたい。

1m単位で細かい指示

マルイカゲット
何たって初挑戦の自分。船長から親切丁寧なレクチャーを受け、自分ではもう完璧なつもり。この時点で頭の中は既に3kgオーバーの巨大アオリイカと格闘していたのは言うまでもない(釣り人は、基本的に“妄想族"です)。
「はい、最初は20からやって」。何度も小移動を繰り返して探り続ける。「はい、二つ出して22……ひとつ巻いて21…」。船長の指示ダナは1m単位で細かい。ほんの少しの海底の起伏やベイト(餌となる小魚)の反応に対応しナタを微調整して行く。「…はい、上げてぇ」。この時点まで“本命"は誰にも釣れず、気まぐれなマルイカが1杯あがったのみ。そして9時前に大移動となり諸磯のポイントへ。ここは多少水深の深いエリアで、船長は浅場と深場両方をチェックしイカのポジション(現在の状況)を見極めているようだ。

1kg級をゲット!

「今度はちょっと深いよ~、32!」。「はい、30まで上げて……ひとつ下げて31」。細やかな指示ダナのアナウンスはそのまんま船長の人柄の良さと必死さが伝わってくる。何としてでもお客さんに釣らせたいのだ。「……はい、上げてぇ、カメギ根にまた戻ります」。約45分で諸磯のポイントに見切りをつけた。
それにしてもこの釣りの動作はとても簡単だ。キャストしたりカウントダウンを取る必要がない。全て船長の指示ダナに従って糸を出し入れすれば良い。これなら初めての人方でも全く問題なく楽しめる。またシンプルな仕掛けなのでオマツリも無いので安心だ。
カメギ根に戻ってしばらくして右舷ミヨシ(船首)の釣り人にようやく“本命"がヒットした。1kg級のまずまずサイズだった。この人(金子勝さん)2009年度の『海楽園』レコードの2.6キロのアオリイカを釣った方。「むむむ…ちょっとライバルかも知れん!」と勝手に思い込み、早速個人取材を敢行。金子さんの考えるエギのカラーローテーションやこだわりなどを聞いてみた。正直この話しは自分だけの極秘情報にしたいところだったが、動画にしたので是非参考にして頂きたい。また、同じくよく『海楽園』で船アオリを楽しんでいる釣り人のエギBOXも是非ご覧あれ。常に150本は船に持ち込んでいるそうだ!

金子さんゲット!
トップシークレット!(金子さんフェバリットカラー)
[動画]2009年「海楽園」アオリイカ記録保持者、金子さんのエギカラーローテーション
150本のエギを持ち込む男
腹の色で仕分けされているらしい

潮が澄み、流れず状況は最悪

その後、諸磯に戻ったがアオリイカからの反応は一切ない。始めは潮も流れていたのだが、昼頃になると潮が澄み流れもなくなった。再びカメギ根周辺に戻った。「ここで最後まで勝負だな!」と自分に喝を入れ気合を入れて竿をシャクリ続けた。今回はほぼ皆と同じ時間だけ竿を出していた。そう、自分には船宿記録の巨大アオリイカを釣り上げる使命があるのだ!
しかし、その後、船中一切アタリがないまま14時に終了時間を向えた。結局のところ自分の裏テーマ云々以前に“丸ボウズ"を食らう!というお約束の結果にリベンジを誓う自分であった。 待合所に戻ってよくよく魚拓(イカ拓?)を見てみると、大型はこの5月からが特に多く釣り上げられていた。「しまった…自分はちょっと来るのが早かったか」ということで、この記事を見て『海楽園』に行って丁度良いタイミングである。皆さん是非船宿記録を更新する巨大アオリイカを狙って下さい!

昨年金子さんが釣ったの船宿レコード
デカイカ釣れてんじゃん!(5月に)
沖から上がってきたら味噌汁で体を温めよう!

最後に佐島『海楽園』の店長・鶴蒔英紀さんから皆さんに向けてメッセージをもらってきたので是非動画を見て欲しい。また元料理人でもある鶴蒔さんが創作するアオリイカ料理はどれも絶品!アオリイカの捌き方から簡単料理レシピまでを撮影してきたのでこちらも動画でどうぞご覧下さい!

[動画]海楽園店長の鶴蒔さんからメッセージ!
[動画]ツルマキ流アオリイカ捌き方
[動画]ツルマキ流アオリイカ料理

(鈴木 恭介)

今回利用した釣り船
佐島・海楽園
〒240-0103 神奈川県横須賀市佐島1-15-17
TEL:046-856-0703 (定休日:毎週木曜日)
詳細情報(釣りビジョン)
海楽園ホームページ
出船データ
アオリイカ船・乗船料金:¥8000-(氷付)
(6:00出船~13:00終了)
※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。
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