オフショアマガジン
2014.12.1号

吉野屋・千葉県浦安
東京湾口のヤリイカ、いよいよシーズン本番!

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“夏イカ”と呼ばれるスルメイカに対し、ヤリイカは“冬イカ”と呼ばれ、これからが旬のイカだ。貴公子を思わせる細長く色白のヤリイカ、食べても上品で淡泊な味。そのヤリイカが本格的に釣れ出したと聞き、20日(木)、千葉県・浦安『吉野屋』に出掛けた。

東京に隣接でアクセスは抜群

浦安『吉野屋』は、千葉県と言っても東京・江戸川区と旧江戸川を挟んだ隣。『東京ディズニーランド』の所在地でもある。高速湾岸線・浦安ICから15分弱、地下鉄東西線・浦安駅から徒歩7分とアクセスは抜群。午前5時半過ぎに着くと、既に待合所には煌々と明かりが点り、店内は多くの釣り人で賑わっていた。駐車場入り口の右手に、釣り物の船座の図があり先着順に座席札を取る仕組みになっている。

乗船前に待合所内で釣り談義
吉野公大若船長が受け付け
『吉野屋』店構え

今のシーズンの釣り物はこれ
この船座席から座席札を取って受付へ

釣り師失格の大失態。何と竿を積み忘れ

荷物を降ろそうとして「アッ!」、竿がない。何たる失態、家を出る時に玄関前に置いて積み忘れたのだ。釣り師失格である。恥を忍んで吉野眞太郎店主に竿を借りてのスタートとなった。空が白みかけた午前6時30分、藤田尚宏船長がエンジン音を一段と高くすると舫い綱が解かれた。左舷7人、右舷8人で釣り場の東京湾口を目指す。朝日に映える『東京ディズニーランド』を左手に、右前方に東京ゲートブリッジを見て約1時間30分の航程だ。

ヤリイカ船はこの船
出船前の桟橋
釣り仕度に余念なし

一路ポイントへ向かって出航
『東京ディズニーランド』が朝陽に輝く
陽に映えた東京ゲートブリッジ、船上からの眺めは最高だ

富浦沖でスタート

投入準備は万端、合図があれば直ぐ投入できるよ
午前8時丁度、富浦沖で船のエンジン音が低くなって蛇行や旋回をし始めた。船長は魚探とニラメッコ。船足が止まり「ハイやって下さい。水深110m、底から10m位までを誘って!1、2回誘って乗らなければ、一気に水深の半分位まで巻き上げてから再度降ろし直してよ。ずーと底で誘ってても乗りませんよ」とアドバイスが飛ぶ。1投目は空振り。少し移動して2投目の合図。右舷のトモ(船尾)で、左舷のミヨシ(船首)で誘い上げた竿が止まり電動リールの巻き上げ音が聞こえる。ピンクやブルー、蛍ムラなどのカラフルなプラヅノ(11cm)が海面に姿を現す、4本目に透き通った白っぽいイカが上がって来た。“本命”だ。カメラを構えて覗き込むと顔を目がけて水鉄砲を見舞われ、墨を吐かれた。船中何人かが“顔”を見た。右舷トモの北谷健志さん(川崎市)が25cm級の4点掛け。しかし、足が速いのか群れが小さいのか再投入はできない。北東の風が強まって空も雲に覆われてきた。釣り人の様子を見ていた船長の竿上げの合図で洲崎沖に移動した。

いよいよスタート、釣れてくれ
サアー釣るぞー
船中第1号、こいつが私に墨をかけたヤリイカだ

群れの移動が速い

洲崎沖の140m立ちで再スタート。「底近くで2、3回誘って乗らなければ、70mくらい一気に巻き上げてから落とし直してよ。そうすると乗ることが多いから」と再びアドバイス。船長は釣らせようと一生懸命だ。「乗ったー」、「2杯かな3杯かな」の声があちらこちらで聞こえてきた。仕掛けや釣り方にこだわりを持つと言う胴の間の藤阪英晴さん(水戸市)も2点掛け。右舷の桧垣さん(足立区)が3点掛け、隣の江川美己さん(足立区)が2点掛け、トモの北谷さんも3点掛け、ミヨシの田野栄作さん(浦安市)も2点掛け、他の人も1点掛けと一瞬賑わうが2回の投入が精一杯、すぐに竿上げの合図。

チョット可愛いけど透き通っているでしょ
ヤリイカだけにヤリました
まあまあサイズですかね

“イカ貴公子”ヤリイカ、美しい姿でしょ
仕掛け図

移動が速く拾い釣り

周辺にいる船も集まって来たかと思うと離れ離れになり、移動を繰り返している。時間と共にさらに風が強くなって波も高くなり、アタリが取りにくくなってきた。「ハイ、134m」、「ハイ140m」と群れを追うが、釣れてくるのは単発が多い。そんな中、右舷ミヨシの大熊新一さん(川口市)が「オオー、4杯いた。風でアタリが取りにくいし乗っても途中でバレちゃうんだよ」と言いながらも多点掛けに笑顔。藤阪さんは「やっと乗ったのに足だけだ」とツノに付いた身切れを取っていた。藤阪さんと連れだって来たと言う鈴木就雄さん(水戸市)も「乗りも渋いけど乗ってもバレてしまいますね」と苦戦の様子。私もここで借りてきた竿を出す。120号のオモリ、6本のツノを投入、140mで着底。素早く2mほど巻き上げソフトにシャクリ上げ、竿先を見ているとかすかにクンクンと引き込み。持ち竿のまま電動スイッチを入れる。船の上下に合わせて竿先を調節、1杯を取り込んだ。左舷トモの河端清彦さん(浦安市)は4点掛け、3点掛けを連発。右舷胴の間の石渡敏明さん(世田谷区)、内藤新次郎さん(江東区)も黙々と1杯、2杯と取り込んでいるが「身切れが多いね、足だけ残っているよ」と嘆き節。

バケツの中はこんな具合
まだ下にいるかなぁ
ウーン3点掛けです

これは型が良いかな
上のツノに乗ったけど下にも乗ってないかなぁ
多点掛けもあるよ、大きい順に並んじゃった

強風の中、粘ったが…

海は荒れて来たね
船の上下動は益々激しくなったが、アタリはポツポツある。でも取り込めるのは半分くらい。船長は風を避けて館山沖に移動した。ここでも1投目にアタリ。ミヨシでトモで胴の間で「乗った!アッ、バレた」、「アレ、居なくなっちゃた」の声が聞える。私の竿も110m近いところで違和感、スプールを指で押さえるとグンと重み、慎重にリーリング、ダブルで上がって来た。下から2番目のツノには身切れが、「ウーン残念、3点掛けだったのに」。船長も時間延長で粘ってくれたが、雨も降り出し午後2時30分納竿となった。
結果はトップ33杯、スソは7杯だったが、ナギなら確実に数は伸びるだろう。現に、先々週にはトップ80杯も記録されている。これからがシーズン本番のヤリイカ。今シーズンは大いに楽しみだ。

折角多点掛けだったのに揺れて1杯になってしまった
波でアタリが分かりにくいよ
こうやって持って帰れば、お裾分けもしやすいんです

(釣りビジョンAPC・倉形 金幸)

今回利用した釣り船
千葉県浦安『吉野屋』
〒279-0004
千葉県浦安市猫実5-7-10
TEL:047-351-2544(定休日:毎週火曜日)
詳細情報(釣りビジョン)
吉野屋ホームページ
出船データ
(料金)
ヤリイカ乗合
6時00分までに集合、6時30分出船、沖上がり14時、帰港16時00分頃
料金1万500円、(氷100円)
貸し道具は無料。仕掛け、オモリは店内で販売(船での販売もあり)
※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。
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