2026年04月07日公開
東京では桜の開花宣言が発表された3月半ば。春雨降る肌寒い朝を迎えた中津川は、美しいヤマメを求め多くの釣り人で賑わいを見せていた。加えて、川沿いには今にも咲きそうな桜の梢たち。今日の釣りの行方が楽しみである。鮎釣りで訪れて以来、久方ぶりの中津川。河原は、工事が入った影響でだいぶ景色も変わっていた。雨、低水温、濁りのある中、果たしてお目当てのヤマメに会えるだろうか。
寒さ、やまぬ雨、川には濁り
気温8度。降る雨はやむ気配を見せない。それでも河原を見渡すと、中津川ではおなじみのカラフルなテントが並んでいる。しかし、その先に見える川は白く濁っているようだ。一抹の不安を抱えつつ、まずは遊漁券を購入するため、鮎釣りでもお世話になっている『戸倉屋』さんへ向かう。聞くと、「今日はダムの放水量がやや多く、その影響で濁りが入っている」とのこと。ただ、ささ濁りで釣りへの影響はさほどなさそうで、ひと安心。
さらに3月は毎週、成魚放流が行われており、当日も午前中に放流予定とのことだった。寒さと雨で腰は重いが、まずは『戸倉屋』さん前、角田大橋上流へ向かうことにした。川に着くと、エサ釣りやルアーの釣り人が数名。早朝かつ低気温の影響もあり、活性は低そうで、どの釣り人も苦戦している様子だ。川を眺めていても、竿の曲がる気配はない。お昼前には雨も上がる予報だが、さて今日はどうなることか。
各ポイントへ成魚放流が開始!ヤマメはルアーのみに好反応?!
8時になると、予定通り下流から成魚放流が開始された。私たちがいる角田大橋付近にもヤマメを積んだトラックが到着し、20cm前後のヤマメがバケツで放流されていく。川に放たれたヤマメは、しばらく浅場で様子をうかがいながら、やがて流れの中へと姿を消していった。
下流ではエサ釣りで挑む釣り人の姿が見られたが、まだ反応はないようだ。これまで放流日に釣りをしてきた経験から言えば、「放流直後=必ず釣れる」わけではない。放たれたばかりの魚をうまくフッキングできず、苦戦することも多い。そこで、今回はこれまでの経験を生かし、放流直後のセオリーを意識して釣りを組み立てていく。放流直後の対策として意識したのは、
1)派手めのルアーを使う
2)強いアクション
3)ダウンで誘う
まずは「D-コンタクト(スミス)」の赤キンカラーからスタート。すると上流で、深場をダウンクロスで攻めていた相方に早速良型ヤマメがヒット。ヒットルアーは「D-コン」のシルバー。水中でギラリと激しくフラッシングする様子が見えた。やはり今日は「派手ルアー×ダウン」が有効なのか。
遅ればせながら私もキャスト。左岸のヘチをダウンで誘い、大きなアクションを入れた直後、「ガツン!」と明確なアタリ。放流魚とはいえ、パーマークの美しいヤマメが姿を見せてくれた。その後もチェイスが多発し、ヒットが続く。放流直後対策がハマり、上々のスタートとなった。この時間帯、見える範囲ではエサ釣りやフライへの反応は薄く、圧倒的にルアーが優勢だった。
すぐにスレる放流魚を如何に仕留めるか?
最初こそ連発したものの、スレるのも早い。時間とともに付き場が変わっている印象を受けた。そこで反応が薄くなった魚への対策を開始。
1)ルアーのカラー&タイプチェンジ
2)レンジを変える
3)巻きスピードを変える
まずは、カラーをゴールド系からチャート系、蛍光ピンク系へ変更。すると、反応復活の兆しが。何度通しても反応のなかったポイントで、チェイスが出るようになる。さらに、平打ち系ミノーからダート系ミノーへ変更すると、魚のスイッチが入ったかのようにヒットに持ち込める場面が増えた。今回、平打ちとダートの使い分けが釣果を伸ばす大きなポイントとなった。また、河原で知り合った常連の方はスプーンを使い、スレた魚をキャッチしていた。周囲と少し違った工夫が、ここぞの1尾を引き出す。
上流ポイントではエサ釣り絶好調!
午後になっても雨は降り続き、釣り人の姿もだいぶ減ってきた。それでもせっかく来たのだからと、上流ポイントの様子を見に行くことにした。まずは平山橋付近。水量もあり雰囲気は良好だが、キャストを重ねても反応なし。早めに見切りをつけ、さらに上流の田代運動公園前へ向かう。ここは起伏のある広い釣り場。浅場から掘れ込む流心を通すと魚の気配は感じるものの、チェイスはあってもヒットまでは至らない。
そんな中、上流でエサ釣りをしている方がポンポンとヤマメを釣り上げている。下流ではエサへの反応は皆無だったのに、ここでは好調だと。聞けば朝から良いペースで釣れており、ビクの中には多くのヤマメが収まっていた。魚は間違いなくいる。しかし、冷たい雨で体も芯まで冷え切ってしまい、ここで納竿とした。
今回の中津川釣行は放流日と重なり、多くのヤマメたちと遊んでもらえる楽しい1日となった。渓流釣りといっても、ネイティブを狙う人、放流魚を楽しむ人と楽しみ方はさまざまだ。山奥でネイティブを探す釣りも大好きだが、今日のように「魚がいる状況」で、魚からの答えをもらいながら試行錯誤する釣りも非常に勉強になる。刻一刻と変わる状況の中で、「今の魚に合っているもの」をいかに見つけ出すか。それが釣果を伸ばす大きな鍵なのだろう。魚と向き合い、考える時間こそが、釣り人にとっての至福なのかもしれない。
シーズン本番。これからもさまざまなフィールドへ出向き、魚たちとの対話を楽しんでいきたい。
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