釣りビジョン

2010.12.15号

梅花丸・千葉県飯岡港
正月にピッタリ!マダイ交じりのハナダイ釣り

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今年も残すところ半月、「正月に“タイ”は付き物!」そんな人達にピッタリなのが千葉県・飯岡『梅花丸』の“ハナダイ五目船”だ。ハナダイ束釣り(100尾以上)、それに30㎝前後のマダイも20~30尾交じる ― そんな釣果がたびたび記録されている。

舵を握るのは22歳の若船長

12月6日(月)午前4時30分、船宿に到着すると既に駐車場は車で埋まっていた。「この前来ようと思っていたら天気が悪くてね。今日は楽しみにしていたんですよ~」と常連さん。受け付けを済ませ港へ急いだ。この日舵を握るのは22歳のピッチピチの若船長、梅花亮佑さん。午後5時30分の定刻に河岸払い。釣り場までは航程40分程とのこと。
当日は快晴・ベタナギ、最高の釣り日和に恵まれた。右舷胴の間(中央)には沖釣り初めての2人組。貸し竿での挑戦だ。「家族が多いからいっぱい釣って帰りたいですね」と、やる気満々。東の空が明るくなった頃、釣り場に到着。上乗り役の梅花武幸(ばいか・たけゆき)大船長が餌の活エビを配ってくれた。この時期は夏に使った“スムシ”ではなく“アカエビ”がメインだ。

貸し道具で挑む
沖釣り初めての2人組
船宿から船着場まで道順の紙も
用意されている
爽やかな笑顔が印象的な
若船長
今日はヘラブナ釣りの師匠と一緒に釣行です♪
常連さん自作の竿受けにくっついているエビケース
最初から一荷で絶好調ですね♪

ひと流し目から入れ食い!

「はい、それでは始めてください。水深は27mです」。丁寧な若船長のアナウンスで乗船者17人の仕掛けが入った。すると、オモリが着底するかしないかのうちにあちらこちらでガツガツ、グングン! 向こう合あわせ状態でほぼ全員にヒット! 船上はいきなりお祭り騒ぎだ。右舷ミヨシ(船首)から2番目でサビキ仕掛けで竿を出していた常連さんは何と7点掛け。ほんの20~30分のひと流しで全員が“ツ抜け(10尾以上)”を達成。「昨日もここで朝イチ食いが立ったんですが、今日も良かったですね。これでひと安心です」と、若船長。

こんなに簡単にハナダイって釣れるんですね♪
ひと流し目でこの釣果!
8点掛けが2回に7点掛けも数回あった

30㎝級の“マダイ”がダブル!

食べ頃サイズのマダイにニッコリ
「いや~、これはいい引きですよ」。8時を少し回った頃、左舷大ドモ(船尾)に座った常連の大槻昭治さんの竿先が鋭く突っ込まれる。海面に姿を見せたのは、30㎝級のマダイのダブルだった。これを皮切りに船中あちらこちらで同サイズのマダイが釣れ出した。「この時期のハナダイ五目船は、良型のマダイが交るのが嬉しいですよね。今回は正月用に『梅花丸』特製“タイの酢漬け”の作り方をご紹介しますね」と、大船長もご機嫌。

沖釣り初心者もクーラー満タン

沖釣り初めての人でもこの釣果
10時過ぎ、右舷胴の間に座った沖釣り初めて2人組に釣果を聞くと、「こんなに釣れちゃっていいんですかね(笑)。もうお土産もバッチリ確保できちゃいました」と満面の笑み。足元に置かれたタルにはハナダイ、マダイにウマヅラハギがギッチリ詰まっていた。

同じ船で“ひとつテンヤ”マダイのリレーも可能

仕掛け図
「今、“ひとつテンヤ”マダイの釣り方を研究中なんですよ」と大船長。ハナダイ船で“ひとつテンヤ”をやりたい人は、予約の時に伝えればOK。「ポイントはほとんど同じなので、ハナダイ狙いのタックルと“ひとつテンヤ”のタックルを準備して、ハナダイ→マダイのリレーで楽しむ人もいますよ」と大船長。この日も右舷ミヨシの常連さんは、10時頃から“ひとつテンヤ”に仕掛けをチェンジして狙っていた。また、午後船で“ひとつテンヤ”のマダイ船も出ているので詳しくは電話で要確認。

小型でもマダイはやっぱり引きが違うね
大型のウマヅラハギのダブルにビックリ!
この日はハナダイの胴突にもマダイが食いついた

“ひとつテンヤ“で怒涛の連続ヒット!

ハナダイの細い胴突仕掛けで40㎝UPのマダイをゲット
「これ、ウチの“ひとつテンヤ”の貸し道具だからちょっと竿出してみたら」と、大船長から有難いお誘い。10時半から竿を出した。“ひとつテンヤ”は人生2回目。以前の取材では1時間以上竿を出したが、ノーフィッシュに終わっていた。テンヤは8号をチョイス。着底を確認後、フワッとゆっくり大きく竿を煽った。「フォール中に“カツカツッ”と来るので魚が掛かったらすぐ分かりますよ」と言う大船長の助言に耳を傾けていると……カカッググン!すかさず合わせを入れた。するとその瞬間、ドラグが滑り出した。ジージー、ドラグが鳴る。しかし、マダイにしては引きが強い。タモ入れされたのは良型のイナダだった。2投目にも同サイズのイナダがヒット。すっかり気をよくした3投目もまたまたヒット。「今度もイナダだろう」と少し強引に上げてくると、ピンクの魚体が海中にうっすらと見えた。「マダイだ!」。大船長の声が船上に響いた。タモ入れされたのは2㎏級の立派なマダイだった。その後、11時半までの1時間でマダイ2尾を追加、大満足の釣果だった。

私の竿に来た2kg級のマダイ
1時間でこの釣果!
“ひとつテンヤ”専門で狙っても面白い

ハナダイ、マダイとも大満足の成績!

この日の竿頭は124尾、束釣りは2人でスソ(最低)は、疲れて早めに納竿した人の40尾。マダイも2~13尾交じり、ほとんどの人が“クーラー満タン”の大満足の釣果だった。マダイは、日によって全く交じらない日もあるそうだが、ハナダイ釣りで交じるマダイは尾頭付きに丁度良いサイズが多い。脂の乗りも良く絶品だ。正月も近い。“ハナダイ五目釣り”是非お試しを!

(吉田 洋一郎)

今回利用した釣り船
千葉県飯岡港『梅花丸』
〒289-2705 千葉県旭市飯岡2219
TEL:0479-57-2145(定休日:元旦)
詳細情報(釣りビジョン)
梅花丸ホームページ
出船データ
釣り物:活エビハナダイ
午前4時30分集合、5時30分出船、12時沖上がり
料金:9,400円(活エビ・氷付)
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