釣りビジョン

神奈川県・長井沖のショートカワハギ!数・型共に期待出来る!

2020年11月04日公開

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昨年、一昨年とカワハギの状況が今一つでカワハギフリークを悩ませていた。海水温の上昇や台風・大雨等の影響も大きかったが、今シーズンは比較的海況が落ち着き、釣果も上昇気配。小型が出て来た事が一つの安心材料でもあるが、良型も上がっている。長井港『儀兵衛丸』に出掛けた。

【この記事を書いたライター】山口 充

アクセス

横浜横須賀自動車道路・衣笠IC→三浦縦貫道(林交差点)の信号を左折。約700mで3つ目の荒崎入り口信号を右折。約1400mで4つ目の信号を左折。そのまま進むと左側に『儀兵衛丸』の看板があるので分かり易い。港前が駐車場なので便利だ。(※以前は林交差点が終点だった三浦縦貫道路が延び、出口を勘違いし易いので注意が必要)

タックル

最近は、カワハギ専用タックルが釣り方により細分化され、それに付随して仕掛け廻りのアレンジも変わって来ている。底を重点的に狙い、タタキから這わせの操作性に特化した調子のモノや、宙から誘い下げ誘い上げの操作性が良いモノなど様々だ。ハリと竿とのマッチングも重要になって来ており、究極は「1フィッシュ、1フック」の考え方。それは、自動ハリス止めの進化で簡単にハリス付きフックを交換出来るので、釣れたら魚を外すのでは無く、ハリスを外してハリ付きで魚をバケツに。そして、ハリを新品に付け替える。手返し的にも時間はほぼ変わらない。勿論、ハリス付きハリは磁石等で直ぐに選べるように船縁に準備しておく。ハリ自体も、強度より「刺さり」を重視したコーティングや形状、しかも細いハリスが使われており、魚を外すと変形してしまう事もある「スペシャル仕様」が販売され始めた。基本的な物も販売しているので竿を含めて釣り具店で相談するのが良いだろう。

 

準備万端のカワハギ釣り師

支度をしていると次々に釣り人が到着。なんと平日にも関わらず満席。我慢していたカワハギファン、好調との報を聞き一気に釣り人の活性もアップした様子。撮影の隙間も無い位の盛況振りで嬉しい感じがした。助かったのは、ほぼ全員の方々が自分の事を知っていて撮影に協力してくれる事。「今日教えて貰おう」、「どんな誘いが良いのか」等々質問も頂いたが「今日は撮影するだけなのですよ」と言うと「頑張ってね」と応援のお言葉。そこで話を伺うと「釣れ始めたから早速来てみたんだ」、「昨年は厳しかったから、今年は考えて仕掛けも沢山作って来たよ」と話してくれた。船長の梶ケ谷孝宏さんは、「昨年を考えると、今年は本当に助かります。大きいのだけでは無く、小型も出てきましたから期待できます」との事。今回は午前船(1便目)。午前7時、富士山を見ながら出船。ポイントの長井沖に向かった。

ポイントまで10分

釣り場までは約10分と近く、各自餌付けを行いながらポイントへ。船長の合図でスタート。水深は浅く約10m。スタート直後、叩きで誘いながら、食わせる時は竿のテンションを抜いて吸い込みを良くするパターンの方が多かった。右舷大ドモ(船尾)の小松さんが船中1匹目をヒットさせた。船中ポツリポツリとアタリが出て20cm級のカワハギが上がる。この時間は、トモ方向のアタリが多くベテランの小松さんはテンポ良く連続でカワハギを上げる。場所に固まっている様で、左舷側ではトモから3人にカワハギがヒット。面白いのは、潮先に当たる部分の釣り座にカワハギが集中、潮下でトラギスやキタマクラ、ササノハベラ等の“ゲスト”率が高かった事。“ゲスト”よりカワハギの活性が高いのだろう。ミヨシ(船首)エリアのベテラン達はキャストして広範囲を探る。この辺も流石カワハギアングラーと言った感じで、良型をヒットさせていた。船が流れる同じ筋に入れてもカワハギが“売り切れ”の状態を読んでいる。左舷の渡辺さんはビッグファイト。上がったのは良型クロダイで嬉しそう。カワハギの活性が下がると潮先が“ゲスト”ラッシュになった。ミヨシでは29.5cmの大型カワハギが上がり、左舷大ドモの斎藤さんは27cm。数を取るか型を取るか贅沢な展開になった。アタリの方はシビアな感じで、アタってからハリ掛かりさせる迄に一瞬の間を置いて次のハッキリしたアタリで合わせる感じ。前日降った雨の影響で少し潮に影響が有ったのかもしれない。連続ヒットもあり、「昨年に比べたら本当に助かりますよ」と船長。全員が型を見て午前11時に沖上がり、トップは14匹。午後11時半の午後船も出るとの事で、「山口さん、次は釣り出来るから」と船長。7時船から通しの釣り人も居たので乗船する事にした。

【動画】釣果上昇中!カワハギ釣り

午後船で大型ヒット

午後船は11時半に出船。私は汎用性のある「和竿・横浜竿」を使用。仕掛けも序盤は通常の2~2.5号フロロカーボンハリス、スタンダードなハリを使い中オモリを装着。餌は持ち込んで、アサリを締め、滑らない様に添加剤を使って餌付けを早く出来る様にした。水深は15mからスタート。オモリが着底して糸フケを取り軽く「弛ませ」からの「タタキ」を入れて反応を見てみる。するとモワモワという反応が有り、少し道糸を張って待つと“コン”と強いアタリ、これは見送り次に来たアタリで合わせるとヒット。今期初のカワハギ。1回目のアタリを見送ったのは、今のコンデションを見る為。餌をどれ位追ってくれるのかを確認したかったからだ。潮が効いている時間帯は活性が高く、マメにアタリが出る展開。「今期は良い感じ」そんな手応えを感じた。右舷側、ミヨシで27cmが上がると通しで乗っていた斎藤さんが29cm、29.5cmと大型を上げる。ハリス切れ、ハリの破損等もあり、「数を狙うか、型を狙うか」という贅沢な悩み。午後船もトップは斎藤さんで14匹。トップ30匹を超える日も出て来ている。「今期は良い感じなので是非遊びに来てください」と船長。ショート船の2便なので初心者でも安心。是非“キモパン”カワハギを楽しんでは如何だろう。

今回利用した釣り船

神奈川県長井港 『儀兵衛丸』
〒238-0316 神奈川県横須賀市長井5-3-5
TEL:046-856-2758
定休日:第1・3・5金曜日 釣果・施設情報 儀兵衛丸 ホームページ

出船データ

出船時間:1便午前7時 沖上がり午前11時
2便午前11時半 沖上がり午後3時半
基本料金:5,500円/1日通しの場合+3,000円
女性・高校生5,000円/1日通しの場合女性・高校生+3,000円
中学生以下3,500円/1日通しの場合中学生以下+2,500円
男女ペア割引=10,000円/1日通しの場合+6,000円
親子ペア=8,000円/1日通しは+5,000円
(中学生まで 高校生はペア割り適応)
駐車場:無料
エサ別・氷付き。
レンタルタックル・貸し道具、貸しライフジャケット、長靴有り。
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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