釣りビジョン マガジン
2012.6.15号

坂口丸・神奈川県小田原早川港
神奈川県・小田原南沖のスルメイカ、直結仕掛けで狙い撃つ!

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神奈川県・真鶴沖で5月半ばから釣れ出したスルメイカが6月に入り南へ移動、小田原南沖(初島方面)で本格化。本来なら“ムギイカ”の季節なのだが…。タナは60~100mと比較的浅い。釣果に若干のムラはあるものの条件さえ良ければ、束釣り(100尾以上)も夢ではない。5日、小田原早川港『坂口丸』で直結仕掛けを使ったスルメイカ釣りに挑戦した。

直結仕掛けはサバの群れに有効!?

麦の穂の出る頃に釣れるので“ムギイカ”。要はスルメイカの幼体(子供)なのだが、今シーズンはいきなり“大人”が釣れ出した。これも温暖化の影響か!?
「船長さんに勧められるんだけど、直結仕掛けは難しそうで…」。スルメイカ釣りを始めて間もない人からよく聞く台詞だが、実は私も直結仕掛けは苦手。「触りからのフッキング」と「取り込み」が難しいイメージがあるからだが、直結仕掛けにはその難しさを補うだけの利点もある。それは、「サバ避け&触りの明確化」だ。これからサバが増えるシーズン。もしブランコ仕掛けにサバの群れが通過すれば、たちまちサバが掛かってしまうが、直結仕掛けならそれをある程度避け、イカのタナまで仕掛けを沈められる。また、直結仕掛けはイカが触れば直接竿先で感じる事が出来るのも大きな利点だ。乗りが渋い時こそ、少しの触りでも分かる直結仕掛けを使うべきなのだ。

船宿オリジナルの直結仕掛け(左)
仕掛け図

平日でも2隻出しと大人気のスルメイカ!

午前6時、小田原早川港に到着。『坂口丸』受付では女将の久保田早苗さんが笑顔で出迎えてくれた。電動リール&竿(レンタル料一式1000円)を借りて、「ジャンボ船」へ乗り込んだ。平日にも関わらず、スルメイカ狙いだけで「ジャンボ船」10人&「一号船」7人の2隻出し。「ジャンボ船」の右舷胴の間(中央)には紅一点♪スルメイカ釣り2回目の女性アングラー・坂上朋子さんが座った。「ジャンボ船」の舵を握る久保田忍若船長は、出船前に1尾でも多く釣らせたいと仕掛けのアドバイスをしていた。「昨日は竿頭63尾でしたね。坂上さんは昨日・今日と連続なので、昨日よりも釣らせてあげたいですね」。午前6時半、定刻に河岸払い。港入口では小田原早川港名物・小田原提燈灯台が見送ってくれた。

『坂口丸』船宿
受け付けをする坂上さん
乗船券は忘れずに!

投入の速さが釣果を分ける

「近年の傾向としてスルメイカの群れの移動が早いですね。反応を追いかけるのも一苦労です。投入の合図と共に投入出来る人にはチャンスがありますが、投入が遅れると駄目ですね。ですから流し変えの1投目は凄く重要です」と若船長。流し変えて1投だけですぐに移動も多いのだとか。航程約50分で小田原南沖へ到着。後ろには初島、目の前には雪化粧の富士山がくっきり見えた。海上はベタナギ、曇り空で涼しく最高の釣り日和だ。午前7時20分、若船長から「70~100mでやってみて!」と合図。同時にオモリを前方に投入、14cmのプラヅノが投入器から勢いよく飛び出した。

目の前には富士山がくっきり♪
オモリを持って準備しておこう
80~100mにイカの反応!

若船長の“イカ釣り講義”開講♪

「昨日は朝の内、乗りが良くなかったんですよね」と言う若船長の言葉通り、流しを変える度に船中1~3尾の拾い釣りが続いた。ポツリポツリの状況ではあるが、若船長に釣り方の手本を見せてもらう事にした。「ここは70~100mがタナです。まず90mで一旦止めてみましょうか…」。そして、90mでクラッチを切った数秒後だった。「90m!」船中に聞こえる大きな声で突然叫び、大きな合わせを入れた。「イカが触ったらそのタナを皆に伝えて下さい。そしたら中速で巻き上げ開始です」(若船長)。一瞬の出来事にビックリ。まさか1投目のしかもタナに止めた瞬間に仕留めるとは流石である。「分からない事があったら聞いて下さい。船長に聞くのが上達への近道かも(笑)」と若船長。

初心者は胴の間がベストだ!
まずは1尾!
2尾目ゲット♪

9時半から“ラッシュ”!

午前9時半、私も左舷胴の間で竿を出した。仕掛けは船宿オリジナルの直結14cm、8本ヅノ、オモリは120号。「60~90m!」。合図と共に勢いよくオモリを投げ込む。指示ダナのトップから10m下の70mでクラッチを切って静止、スルメイカの触りを待った。すると…ウン、ウウン竿先が少しだけ変化した。怪しいと思い頭上まで大きく合わせを入れる。すると、ズシッ!手元にオモリとは違う重量感。「70m!」。それを後ろで見ていた若船長がすかさずアナウンス。合わせた直後に中速で巻き上げを開始。直結はとにかく仕掛けを緩めない事が大切だ。残り10mくらいになったら竿受けに置いて手巻きに切り替え、仕掛けを上げて来る。竿を立て、仕掛けを手繰ると…見えた。しかももう1尾下にいる。ビュッ、ビューッと水鉄砲を吹きながら上がってきたのは肉厚の良型スルメイカのダブル。この時間帯から活性が急激に高まった。

いきなりダブル!
7点掛けを達成した青木さん
右舷側でも3点掛け♪

4尾掛け2連発!3時間で24尾をゲット♪

右舷ミヨシ(船首)では5尾掛け、大ドモ(船尾)中央では関田利夫さんが3尾掛けを短時間のうちに8回達成。「これも濃い反応ですね。魚も交じっているかも知れませんがやってみましょう。70~100m」。若船長も頻繁に流しを変えて活性の高い群れを追い続ける。私も1流しに1投ずつではあるが、確実に1尾、2尾と追釣した。そして午前11時を回った時だった。投入の合図があり、仕掛けを80mで止めた直後…ズン!ズズン、ズン。触ったと言うよりも仕掛けにドッシリとした重みが乗った。すると、私の左に座った常連の青木保彦さんも「これは重いですね。多点掛けですよ、きっと」と同時ヒット。私は4尾、青木さんは7尾掛けを達成した。そして次の流しでも4尾掛け、12時半までの3時間で24尾と大満足の釣果で取材に専念した。

4尾掛け1回目♪
4尾掛け2回目♪
バケツの中はイカだらけ

坂上さんもスルメイカをゲット♪
良型のダブル!
乗りが良くなりましたね♪

スルメイカ狙いは、これからが本番!

3時間で24尾♪
その後、納竿間際にドラマは起きた。未だ2尾と多点掛けができていなかった坂上朋子さんが、3点掛け&2点掛けを連発。「やったー!昨日は5尾だったけど、今日は7尾♪」と大喜びの坂上さん。若船長も安堵の表情を浮かべて釣り場を後にした。この日の竿頭は関田利一さんの51尾、40尾台も3人と本格化の兆しは十分。スルメイカはこれから少しずつ深場へと落ちて行くと共に新しい群れも入って来る。9月末まで狙えるスルメイカ。タナが浅くアタリの取りやすい早い時期の釣行がお勧めだ。

(吉田 洋一郎)

今回利用した釣り船
神奈川県小田原早川港『坂口丸』
〒250-0021 神奈川県小田原市早川1-3-7
TEL:0465-22-8266
詳細情報(釣りビジョン)
坂口丸ホームページ
出船データ
スルメイカ船=9,000円
午前6時半出船、午後2時沖上がり
※氷付
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。​
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