釣りビジョン
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2013.4.1号

福神丸・静岡県坂井平田港
「デッカ~!!」御前崎沖・ショウサイフグはソフトボール級

[動画]大型が連発!!
青いオケは26×38cm
ショウサイフグの大きさは“ピンポン玉”や“テニスボール”にたとえられることがあるが、“ソフトボール”、“ビール瓶”クラスのドデカフグが釣れているのが、静岡県・相良沖~御前崎沖だ。千葉県・外房~南房、東京湾、茨城県沖では大変人気があるショウサイフグだが、静岡県ではまだまだニューフェイスの釣りモノ。ショウサイフグ釣りを始めて今年で4年目、相良・坂井平田港の『福神丸』でウワサの“ソフトボール”をキャッチしてきた。

カワハギ釣りの“邪魔者”だった魚が人気釣魚になった

各地でブームになっているショウサイフグ釣りだが、静岡県では、この魚を正式な釣りモノのメニューに加えて、専門に釣らせている船は未だにほとんどない。今回出掛けた相良・坂井平田港『福神丸』がショウサイフグ釣りを始めたのは数年前。秋のカワハギ釣りで餌をかすめ取り、仕掛けを切って釣りの邪魔をしていたのがショウサイフグだった。その頃各地でフグ釣りが人気になり、釣り客からのリクエストもあって、森田保夫船長が4年前の年明けにショウサイフグ釣りをスタートさせた。釣り上げたフグは、帰港後に船宿と提携している港近くの料理店(割烹旅館・和食レストラン『なかたに』)に船宿の女将が運び、フグ料理のプロに安心して食べられるように処理してもらって来てくれる。この安心・安全な『福神丸』のショウサイフグ釣りは人気を呼び、年々リピーターも増えていった。
当日は昨年11月の「オフショアマガジン」にアップされた『福神丸』のショウサイフグ記事を見てフグ釣りを始めたというグループが2組いた。いずれも今ではリピーターとなり、「今回で4回目」という人も。全員、外房や東京湾のフグ釣りは経験がないと言う。船長の話でも、ビギナーが結構多いようだ。『福神丸』で初めてフグ釣りを体験し、釣り味と食味からこの釣りにハマって常連になったという人が沢山いるようだ。そういった意味では、他の釣り場の影響をあまり受けないで進化して来たと言う事が出来るかもしれない。

釣り方はカットウ釣り、食わせ釣り、カットウ+食わせ釣りの3通り。どの釣り方がマッチするか試してみよう
ズッシリ重いヘビー級が上った
アタリをうまくアワセて食わせ釣りで釣り上げた

「カットウ釣り」も「食わせ釣り」もアタリを待つ釣り

『福神丸』がショウサイフグ釣りに出るのは、9月頃から白子を持ち出す翌年の6月頃まで。ポイントは相良沖~御前崎沖。西寄りの風が強い日は沖のポイントまで走れないので相良沖の近場がポイントになる。逆に東寄りの風に相良沖は滅法弱く、御前崎方面へ走る。ポイントの水深は浅いところで20m前後。冬場は30~40mの少し深場を攻める。
釣り方は「カットウ釣り」と胴付き仕掛けの「食わせ釣り」と両方の釣り方をミックスした釣り方の3種類。「どの釣り方がいいとは一概に言えません。その日によってカットウがよかったり食わせの方が勝負が早かったりする…」と森田船長。
カットウオモリは30号で統一。当日のカットウ組は全員が市販品の2段バリカットウ仕掛けを使用していた。食わせ釣りもオモリ30号で統一。全員市販品の胴付き3本バリ仕掛けだった。船宿特注の胴付き仕掛けは、ハリの軸がかなり長く、飲み込まれにくい仕掛けでお奨め。
カットウ仕掛けの上に食わせ仕掛けをプラスして釣っている人もいたが、ハリ数を1本に減らして釣っていた人がよい結果を得ていたようだった。あまり欲張ってハリ数を増やしても、合わせのタイミングが取りづらくなるようだ。 餌はアオヤギの剥き身やエビなど。船宿で買えるものはアオヤギの剥き身の冷凍(150g入り600円)のみ。塩をしていないので、自分で少しシメてから使用すると餌持ちがよくなる。活性が高い日はすぐに餌がなくなるので4パック程度必要。ある程度余計に持参した方がいいかもしれない。
タックルは専用竿かカワハギロッド。カットウ仕掛けを投げて釣るなら1.5m以下のショートタイプの専用ロッドがお奨め(当日は投げて釣る人はいなかったが…)。
釣り方はカットウ仕掛けでもアタリを待って掛ける釣りをする人が多い。カラ合わせでバンバン掛けて釣るような人は今回1人もいなかった。「食わせ釣り」も、じっくりとアタリを待つ釣りだ。

仕掛け図①
仕掛け図②
30cm前後の大型が中心だった

“郷に入れば郷に従え”静かにアタリを待つ釣り

撮影の合間にカットウ仕掛けで釣ってみた。餌のアオヤギは冷凍だが新鮮な大粒で、2個も刺せば十分に餌バリが隠れた。潮はトロッと流れていて丁度いい感じだ。「さあ!釣りまっせ~! 」
カットウオモリが着底してから糸フケを取り、5秒ほど待って取り敢えずカラ合わせしてみた。反応がないのでまたカラ合わせ。調子がよいとこの合わせでグリグリッとした手応えで、なんなくフグが釣れたりするのだが、無反応。息を殺してアタリを待つが、それらしいものはなし。そうこうしている間にも周囲の釣り人が竿を曲げ、30cm前後の大型をどんどん釣り上げていく。
「今回が初めてのフグ釣り」という人までも37、38cmの大型をGET!『こんなはずでは…』と頭の中はもう完全にパニック状態だ。早々とプライドは砕け散り、心も折れた。仕掛けを底から20cmほど上げ、ボーッとして穂先を見ていると、ドキッ!とするようなアタリ。一息置いて合わせるとかわいい引き。25cmクラスだった。
「“郷に入れば郷に従え”か…」。ここでは仕掛けをあまり動かさず、アタリを待つ釣りがよさそうだ。
同じ釣り方で2尾追加。だんだん型がよくなっていった。が、仕掛けにジャレ付くような感じでカットウバリに絡め獲られるパターンはゼロ。型がよいだけに、老獪なのか?それとも魚影が薄いのか?餌を遠くから見ていて、隙をみてソーッと近づき、アタリも出さず静かに食いちぎるように餌を取っていく。全くのお手上げ状態だ。気を取り直して残り少なくなったアオヤギをタップリと餌バリに刺して投入。アタリを待った。
ゴン!と力強いアタリ!反射的に合わせるとギューン!と引き返す。リールを巻くと大きく首を振って抗う。首の振り幅でフグの大きさが想像できた。随分と重い。『もしかしてトラかも?』。海面に姿を現したのはみんなが釣っていたのとほぼ同型のビール瓶クラスのショウサイフグだった。穂先をいたわりながら抜き上げると、膨らんで威嚇してくる。ソフトボールよりひとまわりデカイのをキャッチすることが出来た。時間は短かったが、この釣り場のポテンシャルは十分感じ取ることができた。
この日の竿頭は30cm前後を28尾、次位は同型23尾、3番手は20尾だった。
1隻でポイントを開拓していくにはフィールドがあまりにも広大だ。冬場、もっと群れが固まるポイントや、産卵期におびただしいデカフグが群れるポイントが必ずあるはず。それらがこれから時間をかけて解明されていくだろう。大いに楽しみだ。

カラアワセをする人は少なく、アタリを待ってカットウバリで掛ける釣りがメイン
船で販売しているアオヤギの冷凍剥き身
R150のこの看板が港への目印

釣り上げたフグは船宿と提携している料理店でプロがさばいてくれるので安心
4年前からショウサイフグ釣りに出船している『福神丸』の森田保夫船長
相良・坂井平田港の『福神丸』

(上野 英輝)

今回利用した釣り船
静岡県坂井平田港『福神丸』
静岡県牧之原市片浜3379-130
TEL:0548-52-2129
詳細情報(釣りビジョン)
福神丸ホームページ
出船データ
(交通)
東京方面からは東名・吉田IC~R150相良橋を過ぎて左側の「民宿もりまさ」で左折後、
右折して坂井平田港へ。
名古屋方面からは東名・相良牧ノ原ICから。
(出船データ)
ショウサイフグ乗合船1人9000円
(氷付き・餌代別)
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