オフショアマガジン
2013.6.15号

力漁丸・千葉県大原港
千葉県・大原沖の鬼カサゴ、爆釣!

01_main.jpg
釣り人はもとより魚好きな美食家の垂涎の的のひとつ、鬼カサゴ。刺し身、炙り、煮つけ、鍋もの、味噌汁、唐揚げとどれをとっても絶品だ。そんな鬼カサゴが「千葉県・大原沖で好調に釣れている」との情報に、大原港休業(6月1日~5日)明けの6日、『力漁丸』へ出掛けた。そして、船中41尾の爆釣!釣味と食味を堪能する事に成功した。

午前3時30分に港に集合

午前3時30分に港に集合。5日深夜に神奈川県・横須賀を出発。横浜横須賀道路→東京湾アクアライン→東金有料道路を経て、2時半過ぎに大原港の駐車場に到着した。『力漁丸』の船が舫ってある場所の前に駐車。周辺には既に7台の車が駐車していた。幸い風もなく、波も静かだ。3時半になると静かだった港のあちらこちらで船のエンジンが響き、船の灯かりが灯り始めた。「力漁丸」もエンジンの音と共に灯かりが灯り、中井聡船長が顔を見せた。

出船前の「力漁丸」
『力漁丸』中井聡船長

鬼カサゴに魅せられて

前日まで大原港の休業日だったので、この日が6月最初の出船である。鬼カサゴに魅せられて待ち焦がれていた20人近い太公望が集まった。結局、この日、『力漁丸』は、2隻とも鬼カサゴでの出船となった。私は右舷胴の間(中央)に座った。右舷トモ(船尾)から2番目に座った船中紅一点の小島弘美さんも釣り支度に余念がない。私も2.1mの竿に電動リールをセット。50cmほどの腕の片天ビン、オモリ200号、2本バリ仕掛けを準備。定刻の4時に出船した。

白みかけた空、港を出る
仕掛け図

最初の獲物はメダイ

船は弱い北風に押され南に向けて1時間程走った。夜もすっかり明け、右手に太東岬やら御宿を観ながら釣り場に到着した。餌は船宿用意のサバの切り身。18号のムツバリに付けて投入の合図を待つ。ベテラン勢の中には、アナゴや鮭の皮、カツオの腹身の皮等を用意している人もいた。私も鮭のハラスを持って来ていた。「やって下さい。水深は165m、潮が速そうだから途中サミングして下さい。左舷の人は糸を出し放しにしないで頻繁に入れ直してよ」と、船長からのアナウンスでスタート。オモリがドボンと音をたてて投げ込まれる。200m近い水深なので着底まで時間が掛かる。やや二枚潮なのか糸は180m以上出ている。船長が「潮が速いな。水温も21度あるよ、休み前は18度だったのに」と不安気な表情で呟いた。しかし、海上は風もなく絶好の釣り日和だ。スタートして10分位経過した時、「何か、引いている」と言いながら、最初に竿を立てたのは小島弘美さん。カメラを持って跳んでゆくと竿先がクンクンと引き込まれている。「重い、重い」と竿を持つ手が揺れる。リールのドラグが緩いのか、中々上がって来ない。皆の視線の集まる中、海中に銀色の魚体が浮いた。釣れて来たのは1kg程のメダイだった。船長の差し出すタモに無事収まった。“本命”ではなかったが、まずは嬉しいゲストである。

船中最初の獲物はメダイ
餌のサバ、付け方に注意

タナ取りした途端、“本命”のアタリ

幸先良い“本命”をゲット
席に戻って竿を出した。船で用意された餌のサバを先端のハリには青黒い模様のある背側の身皮を、エダスのハリには銀色の腹側の身皮を刺して投入した。途中50m毎に指でリールを止めてサミングしながら海底への到着を待つ。道糸がフッと止まった。海底だ。リールのゲージは188mを示していた。すかさずタナを取ると竿先に異変、糸にテンションをかけて待つとグーグー、グーグーと竿先が持ち込まれた。ひと呼吸待って竿を立て数回リールを巻く。そして電動リールのスイッチON。途中何回かグーグーと強い引き込みがある。“本命”の予感に胸が高鳴る。海中に朱色の影がみえた。道糸を寄せる時「ハリスを緩めないで」と船長からアドバイス。無事にタモで掬って貰ったのは、1kg弱の立派な鬼カサゴ。「ハリが口の柔らかい部分に掛かっている時は、ハリ穴が広がってハリスを緩めるとバレる事が多い」と船長。浮き袋を持たない鬼カサゴはバレると元気よく海底に姿を消してしまうので、注意したい。

餌を各種持参して“アタリ餌”を探す

やったぜ“本命”
これを皮切りに左舷ミヨシ(船首)の中島さんにアタリ。強い引き込みを巧みにかわし、1kg強を取り込んだ。仕掛けを見ると全長は1.8m位だが4本バリにサバの背側、腹側、アナゴ、鮭の皮と色々な餌を付けている。その日の喰いの良い餌を探っているとの事。釣り方は、基本的にベタ底だが、餌を絶えず揺らして誘っている。そして、頻繁に仕掛けの入れ直しをしていた。餌が絶えず新しい場所を探るよう操作していると同時に、道糸がふけるのを避けているのだ。これも数を釣るコツの1つだ。直後、「トモで掛かったよ」と船長が教えてくれた。カツオのハラミを用意して来たと言う右舷大ドモの彦田さんの竿が、半月になって竿先がクンクンと引き込まれている。180m近い海底から上げるのは時間が掛かるが、期待に胸が高鳴る時だ。数分後、大きな口を空けた“本命”がタモに収まった。「まあまあサイズだ」とアゴを持ってハリを外しながら彦田さんはニッコリ。海水を張ったエアポンプ付のクーラーに放していた。

喰いは活発、小型のアラも

海面に近い上潮の流れが速く、オマツリが多発したが、ポイントを広く探れる分、アタリも多かった。暫くすると「ミヨシで喰ってるよ」と言う船長の声に跳んでいくと、中島さんの竿がグングン引き込まれリールが唸りを上げていた。船長がタモを持って海面を覗き込み、「ダブル、ダブル」と声を上げながら掬い上げた。2尾とも1.5kg級の良型だった。更に左舷のトモから2番の江殿さんが1kgサイズを、トモの真田さんが良型のメダイをゲットした。また、右舷ミヨシから2番の大野さんは、小型ながらアラをゲットした。

私もやっと釣れました
小さいけど高級魚のアラだよ
[動画]紺碧の海から浮上!鬼カサゴ釣り

入れ喰いタイム

そして、8時過ぎに1回目の入れ喰いタイムが来た。右舷ミヨシの樺島さんの柔らかい竿にアタリ。白い竿が弦を引いたように弓なりになる。左舷2番の墨川さんに、そして私の竿にもアタリ。3人同時だ。船長は操舵室から巻き上げの時間を計りながら、タモを持って行く順番を決め、樺島さんが1kg弱、墨川さんと私が1kgオーバーを無事タモに納めて貰った。右舷の大野さんも1kg級を掛け、無事取り込む。左舷ミヨシの中島さんが2kgオーバーを、トモの真田さんが1kg級、右舷のトモの彦田さんが1.5kgと立て続けに釣れ、船長も大忙し。喰いが一段落したところで場所替えのアナウンス。その時、私の右隣のTさんの竿先がググーと持ち込まれた。船長が操舵室から顔を出し「ゆっくり過ぎると返ってバレるよ。“中速”がいいよ」と声を掛ける。タモで掬われたのは1kgオーバー。Tさんは「オデコを逃れた」とニッコリ。

デッカイだろ
私も2尾目

2回目の入れ喰いタイムで大満足

大原沖寄りに移動。水深は135mと少し浅くなった。間もなくミヨシの樺島さんが「久々に来た」と言いながら1kgオーバーをゲット。Tさんも1尾釣ってツキが回ってきたのか2尾目をゲット。直後、小島さんが「引いてる」と必死に竿を抱えて引きに耐えながら、釣り上げたのはサメ。しかし、小島さんはめげない。11時頃、竿先がクンクン引き込まれ、慎重に巻き上げて1kgオーバーを無事、船長がタモ取り。これで全員が“本命”をゲット、船中「オデコ」なしだ。右舷トモの彦田さんが7尾目をクーラーに納めた。左舷の真田さんは「少し小さいなあ」と言いながらも6尾目をポリバケツに放り込んでいた。そして小島さんの竿に再びアタリがあり、1.5kg級の良型を釣り上げた。そして、中島さんが良型をゲット、7尾目を大きなバケツに入れた処で竿上げとなった。
「今日は船中40尾超えだよ」と言う船長の顔が得意気だった。内訳は、7尾が2人、6尾が1人、3尾が4人、2尾が4人、1尾が1人と計41尾の爆釣だった。
船長は、「これからの時期は、浅場中心になります。ポイントも多くなるので潮さえ安定してれば当分楽しめますよ」と明るい見通しを立てていた。

『力漁丸』のオリジナル仕掛

(釣りビジョンAPC・倉形 金幸)

今回利用した釣り船
千葉県大原港『力漁丸』
〒298-0003
千葉県いすみ市深堀1885-11
TEL:0470-62-00575
詳細情報(釣りビジョン)
力漁丸ホームページ
出船データ
料金:鬼カサゴ乗り合い1万2000円(付け餌、氷付き)
※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。
プレミアムメンバー