釣りビジョン

神流川は春うらら、絶好のヤマメ釣り日和!

2023年03月22日公開

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群馬県最南端に位置する上野村。山間の里を流れる清流・神流川は小鳥達がさえずり、花々が彩りを添えていた。川には春に目覚めた多くのヤマメ達が…。魚影の濃さ!ヤマメの元気さは言うことなし!早春の神流川で春を感じる一日が始まった。

【この記事を書いたライター】SHOHEY

神流川のヤマメは早朝から“やる気”充分!

初期の渓流釣りは、時に冬以上の寒さを味わう事がある。この日もそんな一日の始まりだった。とにかく寒い!ダウンジャケット必須である。
『川の駅上野』に到着した時、外気温は0℃。夜が明け始め、空は白みかけている。私たちは上野村での遊漁開始時間の6時を暫し待つことになった。神流川はポイントごとに番号が付いていて、入川場所がとても分かりやすく、川辺までのアクセスが比較的容易である。
この日は、数年前訪れた事がある「都合平橋」付近のポイントを目指すことにした。川を見やると、やる気満々の釣り人達は既に着替えを済ませ、川に向かっていた。私も意を決して着替えを!キンと冷えた風が頬を撫でる。お気に入りのミノーをセットして、いざ! 
「都合平橋」付近のポイントは水深が浅く、女性の私にも川切(川を渡る事)容易で、上・下流にかなりの距離を釣り歩ける。車の移動をしなくても、一日このポイントで充分楽しめてしまうのだ。

ミノーに深みから飛び出たヤマメがHIT!

「サラバじゃ」と手を振り、相方は上流へ。私は下流に向かう。淵には餌釣りの人がいるので空いている場所を釣り歩き、小場所を見逃さないようにルアーを打っていく。水深のないチャラ瀬が多いので、少しでも深みのあるスリットになっている部分や石周りの深みを狙っていく。
ヤマメの姿は目視出来なかったが、時折元気にライズするヤマメ達が見られる。釣り歩く途中でお会いした餌釣りの人たちに話を聞いたが、あまり反応がなく苦戦しているようだ。「まだ朝早く、水温もかなり低いので焦らず焦らず!」そう思っていると携帯が鳴った!「イヤな予感…」。その予感は的中!相方が神流川の美しいヤマメを釣り上げた!開始10分で…。ドヤ顔が目に浮かぶ。この日は餌釣りよりルアーの方が反応がよいようだ。
こうなると私の足も速くなり、どんどんルアーを打っていく。30分程歩くと川がカーブした所に小さな掘れ込みが…。1投目でチェイスあり!これは逃せぬ。水深があったのでシンキングタイプのミノーを中心にミノーチェンジし、粘る。立ち位置を変えてダウンでゆっくりミノーを見せていく。すると遂に深みから飛び出たヤマメがHIT!なんとも素晴らしい一日のスタートとなった!

 

見切りの早いヤマメ対策と根掛かり攻略

この日の神流川には2つ注意するべきことがあった。1つは前日に雨が降り、川には多くの落ち葉や枝が入っている事。これが中々厄介である。気を付けないと、ミノーを投げる度にフックが枝や葉っぱを拾ってしまう。いくらチェイスがあっても、ルアーが少しでも不自然な動きをすると、チェイスはピタッと止まった。枯葉は川底にびっしり。重めのルアーを使って川底を狙うと枯葉が付いてきてしまう。大きな枝も入っていて根掛かりしてしまうので、よく川の状態を見てキャストする事が肝要だ。
もう1つはルアーチェンジの重要性だ。ヤマメたちは朝から活性が高く、多くのチェイスが見られる。ところが、この日のヤマメ達はルアーの見切りが非常に早い。そこで、小まめなルアーチェンジが必要になってくるのだ。ルアーを替えれば再びチェイスが始まる。今回ミノーにスプーン、スピナーと様々なルアーを使用したが、ミノーへの反応が一番よかった。
この日の“エースミノー”は黒キンシンキングミノー。ルアーチェンジを繰り返したが、ヤマメを釣れて(連れて)戻ってくるのは、結局このミノーだった。
時間も10時を回り、渓にも陽が届いてきた。どれほど歩いただろうか…。平坦に見える流れだが真ん中にはスリットがあり、石も点々と入っているポイントを見つけた。川に陽が差し込んだこともあり、透明度の高い川の中に多くのヤマメを目視する事が出来るようになった。

春の暖かい陽を浴びてヤマメの活性爆発!

この時間になってやっと凍えた体も温まって来た。朝方、左腕が水没していた私は冷え切っていたのだ。水温も少しずつ上がり始め、ヤマメをあちらこちらで目視する事が出来きるようになった。
1匹目をダウンで釣った事もあり、ゆっくりミノーを見せていく事を心掛けた。浅瀬の中に少しでも深みがあれば、必ずと言ってよいほど、深みからヤマメがチェイスしてくる!ミノーまで数ミリ…ヤマメと私の攻防は続いた。このチェイスってヤツは、私をどれだけドキドキさせるのだろう。
相方も合流し、スリットになっている深みを攻める!多い時には4、5匹のヤマメがミノーを追ってくる。数投すると活性のよいヤマメが勢いよくミノーに喰いつく。バラシも多数あったが、釣り上げる1匹、1匹に歓喜し、ルアーチェンジしつつ、高活性のヤマメを満喫した。
「こりゃ~上出来過ぎだな!」と相方と笑いが止まらない。投げてはチェイス!の時間は釣りを終わらせるタイミングを失う。「ここぞ!」と思ったポイントでは、期待を裏切らずヤマメ達は顔を見せてくれた。神流川のヤマメ達は釣れたりバレたりと、絶妙な焦らしで私達を虜にしていった。

“今日イチ”、パーマークの美しいヤマメ!

さあ、キリがない。最後のポイントへ!この頃になると朝とは打って変わって汗ばむような気温に。「春だな~」。
まずは相方。橋の上からはギャラリーが見ている。こりゃ~プレッシャーが…。ダウンで投げて、ゆっくりミノーを引き上げると、なんと“今日イチ”、パーマークの美しいヤマメがHIT!何とも鮮やかであった。お見事! 
私は朝バラしたポイントへ。1投目が重要である!この日のエースミノーをセットして、こちらもダウンで。すると着水と同時にヤマメがルアーを喰い上げた。「イエーイ!」思わず声が出る。これが素晴らしい締めのヤマメになった。
空は突き抜けるような青空、ヤマメは爆釣!完璧な一日になった。
神流川のヤマメ達は「春爛漫、やる気満々」。山も川も麗かな好季を迎えた神流川。ヤマメ達と思いっきり春を遊ぼう!

施設等情報

上野村漁業協同組合
〒370-1617 群馬県多野郡上野村大字楢原316-1
0274-59-3155
上野村漁業協同組合ホームページ
年券1万4,000円 日釣り券2,500円(現場売り5,000円)
2023年3月30日~9月20日
*遊漁時間 3月6:00~18:00 4月~9月5:00~19:00 *上野村漁協年券特典

施設等関連情報

川の駅上野
川の駅上野ホームページ
「都合平橋アクセス」
関越自動車道→藤岡JCT→藤岡・長野方面上信越自動車道→下仁田IC
下仁田ICから約40分
*川の駅上野から車約5分
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

SHOHEY
鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。
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