2026年03月25日公開
-2℃の凍てつく寒さ。山の木々は寒々しく、冬の名残りを色濃く残す群馬県・神流川。釣り場に向かう道中、気温はぐんぐん下がり、上野村は凍える朝を迎えていた。今シーズンの解禁日は好調との声も聞こえていたが、やはり神流川も例に漏れず大渇水。水量不足に悩まされているようだ。思い返せば昨年も、低気温×渇水という同じ条件下で大苦戦。それでも日暮れ間近に手にした、あの美しいイワナは今も記憶に残る1尾だ。…さて、今年はどんな展開が待っているのだろうか。
震え上がる気温、そして過去イチの渇水状態。支流は壊滅…
「来ると思った〜」
お目当てのポイントに到着すると、そんな声が聞こえてきた。振り返ると、毎年顔を合わせる地元のおじさまだった。すでに竿を出していたようで状況を聞くと、やはり渇水に加え、解禁からの人的プレッシャーで魚はかなりスレているとのこと。かつて淵だった場所も浅くなり、ポイント選びを間違えると相当厳しい状況だ。
それにしても寒い。寒すぎる。意を決して、冷え切ったウエーダーに足を通した。
まずは、昨年多くの魚を目にした支流・乙父沢川へ。しかし目に飛び込んできたのはド渇水の衝撃的な光景。ルアーを投げる余地すらない。あの淵は、跡形もなく消えていた。
上流の支流へ向かった友人も同じ状況だったようで、支流の水量不足により移動を余儀なくされていた。ここで迷わず判断。狙いは本流一本に絞る。
深みで見つけた“渓魚の巣”
本流を下流へ。少しでも水深のあるポイントを探しながら遡行する。狙いはカーブする流れ。そこには小さな深みが残っていることが多い。
ようやく見つけた深み。
左岸に張り出した岩の際へキャストすると、流れ込みのシラ泡を横切った瞬間…
「シュン!」
黒い影が走った。再度同じコースを通すとヒット!…しかし喰いが浅く即バラシ。その後もミノーチェンジを繰り返すが反応は続かない。だが、確実に魚はいる。
さらに遡行を続け、大堰堤手前の大きな淵に辿り着くと、ライズが確認できた。今日イチのチャンスだ。しかしミノー、スプーン、スピナーと手を尽くすもヒットに持ち込めず。
結局、午前中はノーフィッシュ。
だが一つ、はっきりと分かったことがある。
魚は浅場にいない。水深のある場所に固まっている。
午後のキーワードは「ヘチ・深場・シンキングミノー」
13時を過ぎ、入渓点へ戻る頃には暖かな日差しが渓に差し込んでいた。そこへ届いた1通のメッセージ…イワナの写真。…嫌な予感が的中する。友人と相方は、すでに釣果をあげていたのだ(泣)。合流して話を聞くと、〝右岸のヘチギリギリに重めのシンキングミノーをできるだけ深いレンジに入れて探る〟これが正解だったという。
アドバイス通りキャストすると、岩陰から機敏な魚影が飛び出した。
「ギラッ!ヒット!」
上がってきたのは、美しいイワナだった。そこから角度を変えるたびに、何度も反応が出る。ただし条件はいたってシビア。ヘチを外すと一切出ない。キャスト精度と角度の重要性を、身をもって思い知らされる時間だった。
ここから2尾を追加し、目標だった「放流前キャッチ」を達成することができた。
放流後は二極化。ルアーはイワナ、エサはヤマメ
15時前、本流全域で放流が開始された。私たちのポイントにも魚が放たれていく。
このタイミングで最初に反応があったのはエサ釣りだった。まだルアーに反応しない魚も、エサには喰い始める。釣られいく魚はほぼヤマメである。
しばらくすると、バラけた魚がルアーにも反応し始めた。レンジを合わせ、大きめのトゥイッチを入れるとスイッチオン!勢い余ってミノーを喰おうとして空振り連発。魚も釣り人も悶絶である(笑)。
不思議なことに、ルアーではイワナ、エサではヤマメと完全に釣り分けられている状況だ。気づけば11時間もの間、竿を振り続けていた。まだ水温は低く、春本番はこれから。だが神流川には、確実に魚はいる。
●深場を探す
●ヘチを丁寧に撃つ
●重めのシンキングミノーを用意する
この3つを意識すれば、厳しい状況でも“答え”は返ってくるだろう。
まだまだ水温も低く春本番の訪れが待ち遠しい神流川であるが、川には多くの魚の姿が見られ、ポイントを掴めば満足のいく釣果も期待できる!
これから神流川でルアーフィッシングをする際には、少し重めのシンキングミノーを忘れずに忍ばせて頂きたい!そして水深のあるヘチ際を攻めながら歩けば、きっとここぞの1尾を手にする糧となることだろう!
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この記事を書いたライター
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