オフショアマガジン
2013.12.1号

松大丸・千葉県白間津
千葉県・南房、オニカサゴが絶好調!

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これがオニカサゴ、鮮魚店には滅多にない代物
朱色の魚体に、愛嬌のあるやぶにらみの愛くるしい眼をしていたオニカサゴだが、厳つい顔の周りや背びれに毒のある鋭いトゲをもっている。オニカサゴ(和名:フサカサゴ属イズカサゴ)と呼ばれる所以だろう。だが、刺し身や鍋料理にしたら味は絶品!身は勿論、皮や骨からも良い出汁が出る垂涎の代物だ。通常、スーパーや鮮魚店では滅多にお目に掛かれない高級魚でもある。タップリ味わうなら自分で釣って来るしかない-とばかりに千葉県・南房総南端白間津の『松大丸』に出掛けた。

強風前の先週は、良型交じりで船中20匹の好漁

数日吹いていた強風が治まった22日に出掛けた。朝5時に港に集合と言う事なので21日、素泊まり(『松大丸』は宿泊可能)をお願いして夕方、横須賀を出発。湾岸道路、アクアライン、館山自動車道を経由して、午後7時過ぎに国道沿いの『松大丸』看板に沿って小道に入いった母屋の玄関先に着いた。女将さんが迎えに出てくれて「先程キャンセルがあって、明日のお客さんは1人になっちゃたんですよ」と残念そう。近況を聞くと「風の前の先週は、良型交じりで船中20匹の好漁でしたよ」と言う話に「取らぬ狸の皮算用」で胸が膨らんだ。

オニカサゴ釣りは1人でも出漁

朝4時、店主で船長の山口一夫さんと集合場所の駐車場に向かった。駐車場には既に木更津市から来たと言う古屋義雄さんが待機していた。月に3回は『松大丸』に通っているとの事。確か昨年の取材の際もお会いしている。山口船長の車に道具を積み換えて船の舫ってある岸壁に向かった。古屋さんは右舷のトモ(船尾)に、私はミヨシ(船首)に座った。12人限定の予約乗り合いで、船には椅子がついていて、予約時に釣り座も指定出来るシステムだ。オニカサゴなら1人でも出船しているとの事。

出船準備の「松大丸」、椅子席で快適です
港の松大丸、周辺は風光明媚だよ

まずは餌のサバ釣りから開始も、アジ、アジ、アジ

5時30分、エンジン音も高らかに女将さんに送られて岸壁を離れた。南房千倉大橋を潜ると漆黒の海を真沖に向かう。数日来の強風も嘘のように静かで、ウネリが多少あるものの海は穏やか。水平線に薄っすらと赤味が射してきて夜明けを知らせる。30分程走ったところで、まず餌にするサバ釣りからスタート。8本バリのフラッシャーサビキで釣る。指示ダナまで落と、すぐにグーグーと引き込み。竿先を振るわす、3人同時に電動リールのスイッチON。海面に現れたのは餌にはならない30㎝級のアジ、アジ、アジ。8本のハリに5、6匹はついて来る。2投目も同じ。船長は堪らず移動。数百m走ったところで再度投入。底に近くなるとグイグイと鋭いアタリ。先程よりは一段と引きが強い。こんどは狙いのサバ。丸々と太ったサバが数珠つながり。餌にするよりこちらが食べたくなるほど。数匹はクーラーへ忍ばせた。餌が十分確保できたところでオニカサゴ釣りに向かう。

出船時の白間津沖からの夜明け前
まずは餌のサバを釣らねば
“本命”のサバではなくてアジやイワシが
これが今日の餌のサバ
美味しそうなので人間用にクーラーへ

短冊に作った餌の付け方に注意

南に進路を取り、15分程走って野島崎灯台沖の水深120mラインでエンジンストップ。プー!投入合図と同時に「120m、少しタナを切って下さい」と船長からアナウンス。先程釣ったサバを三枚におろし、背側の青黒い部から銀色に光った腹の部分に斜めに切って1.5㎝幅の短冊に切り分けて付け餌を作った。この餌をハリに刺す時は、真ん中に刺す事。どちらかに片寄っていると、餌が海中でクルクル回ってハリスに絡み付き、釣りにならない。

仕掛けの準備の古屋義雄さん
仕掛け図

船中1号は700g強のレギュラーサイズ

ミヨシとトモの2人なので船長も操船しながら竿を出す。「ウーン、潮が濁って、流れもおかしいなア」と呟く。古屋さんのタナ取りを聞くと、「オモリを底から50㎝程切って、竿先が海面に着く位に下げて、オモリが底を叩く状態にして、竿を海面と並行になる位まで誘い上げる」との事。これを繰り返して餌を踊らせている。船長は、柔らかめの竿でオモリが50㎝程底を切るようにセットして竿掛けに掛け、絶えずタナ調整している。私も早くから竿を出した。80号負荷の2.2m竿で仕掛けを投入。二枚潮なのか糸フケが激しい。
古屋さんの竿先に“クンクン”とアタリ。慎重に糸を送り出し喰い込みを待つ。ググーグーンと竿先が持ち込まれたところで竿を立てた。時折グーグーと竿先が弧を描き、海中に赤い魚体が姿を現した。“本命”のオニカサゴだ。船長の差し出したタモに無事納まった。船中1号は700gオーバーの良型。オニカサゴは浮き袋がなくて、水面まで元気でバレたらたちまち海底に帰ってゆくので、タモに納まるまでは気が抜けない魚だ。

今日も釣りますよ
船中1号は気持ちがいいねぇー

サメの猛攻、カスザメまで

暫くして私の竿にアタリ。コクンコクンと竿先にシグナルが送られて来た。喰い込みを待って竿先を下げ“グーグー”で合わせると重い。確かな引き込みが伝わってくる。数回手巻きして電動リールのスイッチON。唸りを上げながらリーリング、時折竿先が海中に引き込まれる。中々上がってこない。「大物か」。期待と不安。あと7、8mの海中に見えたのは黒っぽい姿。サメか、エイか。タモで掬ってもらったのが余りお目に掛かったことはないカスザメ(図鑑で確認)だった。船長もリールを巻いていたが、「サメ、サメ」と言いながらリールを巻く。古屋さんも1m弱のサメ。船長、堪らず竿上げの合図。

余りおめにかかったことのないカスザメも釣っちゃいました
引くと思ったらキダイだったよ

遂に1㎏弱の“本命”とご対面

130m立ちに移動。投入して、竿先に集中しているとコツコツと竿先にアタリ。竿先を下げて糸を送り込み次の引き込みを待つ。“グーグー”の引き込みで竿を立てリールを数回巻く。そして電動スイッチON。竿先が時折持ち込まれる。カサゴの引きの様だ。船長がタモを持って待機、掬ってくれたのは、1㎏弱のオニカサゴだった。オデコを免れて「ホッ」。そして船長の竿がクンクンやっている。竿を煽ってからリールのスイッチON。しかし、釣れたのは20㎝と15㎝のユメカサゴの一荷。「潮がおかしいからアタリがわからないよ」とボヤく。そして、古屋さんが1匹目とほぼ同じサイズを取り込んだ。

私も“本命”のオニカサゴをゲットに「ホッ」
「私は2匹目ですよ」と、古屋さん
ミズフグも釣っちゃいましたがね

1㎏オーバーが姿を見せた

再度移動して、暫くすると古屋さんと私に同時にアタリ。ダブルヒットか。しかし、釣れて来たのはどちらも20㎝前後のユメカサゴ、しかも一荷(2匹)。「夢のように期待させるからユメカサゴか」。な~んて考えていたら船長が操舵室から飛び出してきて、竿を持ち電動リールのスイッチON。一定間隔で竿先がグイグイと引き込まれる、上がって来た。海中にボンヤリ赤く姿が見えた。“本命”だ。取り込まれたのはこの日最大の1㎏オーバーのオニカサゴだった。その後、私はサメ、ヒシダイ。船長もサメ、古屋さんもサメ。沖上がりも迫って来て諦めかけたその時、絶え間なく誘いを掛けていた古屋さんが「来ました!」と声を上げる。竿先が小気味よい引きをして“本命”を取り込んだ。しかもサイズは700g級、3匹ともほぼ同じサイズに、古屋さんも苦笑いで納竿となった。

引きが弱いと思ったらユメカサゴでした
山口船長のは1kgオーバーの良型です
最後に3匹目を釣りました

美味しいオニカサゴを釣るチャンスは今だ!

山口船長はカサゴをかざしながら、見通しを語ってくれた
「今日は潮が濁ってしまってよくなかったけれど、順調なスタートですよ。今の状況だとヤリイカが盛況になる1月末頃までやれそうですね。型も段々良くなりますよ」と、船長は見通しを語ってくれた。

(釣りビジョンAPC・倉形 金幸)

今回利用した釣り船
千葉県・南房白間津港『松大丸』
〒295-0027
千葉県南房総市千倉町白間津211
TEL:0470-43-8044(釣りの予約) / 0470-43-1011(お食事処『松大丸』)
詳細情報(釣りビジョン)
松大丸ホームページ
出船データ
オニカサゴ予約乗合 ※集合時間は予約時に確認
料金:氷付き10,000円
ヒラメ五目、ヤリ・スルメイカ乗合も(予約受付順に釣り物が決定)
12月一杯までマダイにも出船
1度目の乗船で割引券を配布します(女性割引あり)
出船時間:午前5時30分~6時 沖上がり:11時30分~12時00分
投入器無料貸し出し
貸し道具無料(電動リールのセットは2000円)
※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。
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