釣りビジョン
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2014.2.1号

幸丸・千葉県飯岡港
“海の貴婦人”ヤリイカ、1カ月早く飯岡沖で“爆釣”の兆し

夏のスルメイカに対して“冬イカ”とも呼ばれるヤリイカ。すらりとした姿で透き通った身は、さしずめ“海の貴婦人”。寒い時期から初夏にかけて釣りの対象となり、上品な味にファンも多い。身は柔らかく刺し身は勿論、小振りの雌は甘辛く煮つけると絶品だ。そのヤリイカが、新春から雄の良型も交じって釣れ出したと聞き、23日、千葉県・飯岡港『幸丸』に出掛けた。

前日のトップは41杯!

“大寒”に入った23日の“早朝”、神奈川県・横須賀の自宅を出て湾岸道路、東関東自動車道、東総有料道路を経て、午前4時に『幸丸』へ到着。駐車場は既に車が一杯。乗船券は店内の自動券売機で購入、乗船名簿に氏名を書く。カウンターに魚種別の釣り座簿があるので、空いている釣り座に名前を記入する。「昨日はトップが41杯でしたよ。今シーズンのヤリイカは、例年より1カ月も早く良型が交じり出し、数も型も楽しみだね」と言いながら主人の向後嗣一さんが迎えてくれた。

『幸丸』の入り口、寒いから閉っているけど中へどーぞ
これがイカの投入機

強い風と高い波でに翻弄される

港に行くと、他船の釣り人も交じって駐車場は満杯状態。暗闇の中、釣り道具を持った釣り人が煌々と輝く船の灯かりに向かって船に急ぐ。4時45分、釣り人10人を乗せた船は岸壁を離れた。佐藤忍船長が舵を握った船は、漆黒の海を飯岡港の真沖に向かって進んだ。出船時には、屏風ヶ浦の陰で風も波も静かに思えたが、沖に進むにつれ北風が強くなり、逆潮なのか大きな三角波が押寄せて来る。空が白みかけた6時15分過ぎポイントに到着。船長に聞くと港から30マイルほど沖で、潮目を3ツ越えてきたそうで、風も波も遮るものがない。風波が強く、何かに掴まっていないと海に振り落されてしまいそう。船首を風上に向けると投入の合図。「タナは180mです。底から20m位まで誘い上げて下さい。落とし込みもタナ近くなったら乗ることが多いので注意して下さい」と船長。

釣り場までキャビンでひと眠り
ポイントは晴天なれど波高し
佐藤忍船長「今シーズンのヤリイカ、見通しは明るいね」
この船がヤリイカに出る「第51幸丸」
[動画]スルメ交じりで!ヤリイカ釣り

サバの猛攻でイカは振り落される

1投目。両舷で小さなキンメダイが喰ってきた。そして次はサバ、それも猛攻。右舷で、左舷で、ミヨシ(船首)で、トモ(船尾)で、胴の間(中央)でサバが竿先を振るわす。7本仕掛け、8本仕掛けのイカヅノに3匹、4匹とサバが喰いついてくる。「折角イカ乗ったのに、サバが邪魔して…」と右舷ミヨシのT・Kさん。左舷ミヨシの菅谷さん(八街市)もサバ。胴の間の山本登喜郎さん(八街市)も「イカが乗ったのに、こいつが」とツノを呑みこんだサバを外している。あちらこちらで「ハリ(カンナ)にイカの身が付いているよ」の声がする。丸々と太ったサバがバタバタとデッキで跳ねた。

いいサバだけど「今日はお前じゃあない」
白と赤はサバとメバルです

前座はスルメイカ

やりました!スルメイカ
船長が竿上げの合図。魚探を見ながらサバを避けての移動。再び「やって下さい、190m」のアナウンス。暫くしてシャクっていた手が止まり、「乗ったー、イカかなぁ…」の声と同時に電動リールの巻き上げる音。トモの河端清さん (練馬区)の仕掛けに、潮を噴き上げながら赤銅色のスルメイカが釣れた。 T・Kさんも、菅谷さんもスルメイカを取り込んだ。「あれ、またサバが邪魔してバレた」の声は上野一則さん(松戸市)。左舷2番目の鈴木さんはスルメイカとサバをゲット。前半は全員にスルメイカが数杯ずつ。風と波がさらに強くなった。

可愛いキンメダイとスルメイカが同居
良型だけどこれはスルメイカでした
スルメイカの2点掛け、これがヤリなら!

“本命”のヤリイカ、終盤に2点掛け、3点掛け

“本命”のヤリイカが乗り出したのは終盤になってから。風波が若干和らいで少し沖目に移動した10時半過ぎ、山本さんのシャクっていた竿先がズンと沈んだ。「乗りましたよ」と真剣な表情。3点掛け、それも1つのツノに2杯掛かっていた。左ミヨシで「乗っている」に駆けつける(風波の中、カメラを持って、掴まりながらの移動なので時間が掛かる)と菅谷さんのラメ入りのブルーに塗られた竿が絞め込まれている。リーリング中、ガクッ、ガクッとサバのシグナルも伝わってくる。船の揺れを躱しリーリング、魚体が見えた。最初のツノにサバ、その下にヤリイカ、またサバ、またヤリイカと、サバ3尾とヤリイカ3尾のサンドイッチの6点掛け。そして右ミヨシのT・Kさんも2点掛け、上野さんや鈴木さんも竿を立てている。左舷トモの長原一男さん(竜ヶ崎市)、2番目の石田進さん(墨田区)らも水鉄砲を浴びながら良型の“本命”を取り込んだ。その後も誰かしらが取り込むが、風波の強い中で水深180mの上げ下げと、風による仕掛けの手前マツリ(風でイカヅノが絡んでしまう)が頻繁で効率が悪い事夥しい。数が伸びないまま、納竿の11時半となってしまった。

この本命のヤリまあまあの型でしょう
本命の3点掛け、それも1本のツノに2杯だよ
もう少しそばで見て、2杯、掛かってるでしょ!
ウーン良型、40cmは超えてるよね
本命のヤリと、もう1尾はスルメイカでした
仕掛け図

日並さえ好ければ…の気配

結局、この日はトップで19杯だったが、もう少し風波が静かだったら、終盤の時合いがもっと早く来てればの“タラ、レバ”の一日だったものの「日並さえよければ…」を予感させるものであった。実際、翌24日には33杯、25日は54杯の好釣果が記録されている。シーズンはまだ始まったばかり。今シーズンの飯岡沖のヤリイカ、大いに期待出来そうだ。

ヤリとスルメですが氷に触らないようにビニール袋に入れました
今日の釣果はこれ、チョット寂しいけど今日の海ではやむなし
美味しく食べるために1杯ずつビニール袋に

※ヤリイカ釣りのキモこれ

・竿は2.4m前後で120号負荷で若干負ける位の先調子。
・ハリスは、細い方が良い乗りがよい(2号か2.5号)。
・イカヅノは、新しいもので11cmがベスト。
・サバが多く掛かる時は、直結仕掛けが有利。
・波やうねりがある時は、ブランコ式の方がバレが少ない。
・ヤリイカは身が柔らかいので、シャクリはスルメイカよりソフトに。
・カンナ(ハリ)に身切れや、墨が付いていたらイカは乗らないので掃除しておく事(歯ブラシなどを持っていってツノを綺麗に掃除する)。
・投入合図で素早く投入する。“本命”のいるところへ仕掛けを到達させる事が、サバやスルメイカを避けることになる。
・イカヅノは7本か8本が扱い易い。

(釣りビジョンAPC・倉形金幸)

今回利用した釣り船
千葉県飯岡港『幸丸』
〒289-2705
千葉県旭市飯岡3374
TEL:0479-57-2258
詳細情報(釣りビジョン)
幸丸ホームページ
出船データ
予約制
午前船:受付/午前4時30分まで、出船/午前5時、沖上がり/午前11時30分
料金:12,000円(氷つき)
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