釣りビジョン

2014.2.15号

明広丸・千葉県御宿岩和田港
千葉県・御宿沖、超浅場に超大型ヒラメ!

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「海底が見えるような浅場で大型のヒラメが釣れている!」との情報。この時期、イワシの群れを追いかけて大型のヒラメが浅場に入る。“大ビラメ”の自己レコード更新を狙えるチャンス!見過ごす手は無い。6日、新しい大型船を進水して間もない御宿岩和田港『明広丸』へ出掛けた。

朝の気温はマイナス1度

午前2時、武蔵野市の自宅を出発。首都高速→アクアライン→圏央道、木更津東ICから先が工事で夜間通行止めだったが、2時間強で御宿岩和田港へ到着した。西側の堤防脇を車で進むと、新船となった「明広丸」が停泊していた。船の近く、堤防の壁沿いに駐車。既に数台の車が並んでいた。港の気温は-1℃、北風も強く、凍てつくような寒さだ。船には席取りのクーラーボックスが幾つか置かれていた(乗船して席を取るには、凍ったデッキを想定して十分注意が必要)。午前5時前、船のライトが点灯すると、釣り人が続々と乗船。平日で予報通りの低気温の中、私を含めて10人もの釣り人が集まった。釣り座は、左舷トモ(船尾)から2番目。午前5時半、まだ真っ暗な海を後藤明広船長の操船で出船した。

『明広丸』
後藤明広船長

岩船沖、風光明媚なロケーションでスタート

風光明媚なロケーションでの釣り
最初の釣り場、岩船沖までは航程30分程。釣り人が手分けして餌のイワシを数匹ずつ桶に分配した後、「どうぞ!水深15m、根掛かりに注意して」と船長から仕掛け投入の合図。船長に聞くと、前日にヒラメの数が出たポイントだそうだ。夜が明けて辺りが明るくなると、景色が良い事に気が付いた。海岸線に切り立った崖には断層がはっきりと見える。風光明媚なロケーションでの釣りは気分が良い。船中最初のヒラメは開始後、30分程で右舷ミヨシ(船首)から2番目の人が推定1.5kgの肉厚なヒラメを取り込んだ。午前7時過ぎ、右舷でやや小型ながら3匹のヒラメがほぼ同時にヒットし、船上が俄かに活気付いた。その数分後には左舷トモでも推定1.5kgのヒラメが上がり、撮影に大忙し。ひと通り撮影を終え、私も竿を出した。

船中最初のヒラメ、右舷ミヨシ2番目で
右舷トモで
左舷トモで

海底が見えるスーパーシャローのヒラメ釣り

タックルは、2.2mのロッド(6:4調子)に小型両軸リール(PEライン2号)。仕掛けは、ハリス6号80cm/ステ糸3号50cmにオモリ80号。オモリを海底から50cm程上げ、マメにタナを取り直すようにした。水深は4mから15m位と非常に浅く、海底は根が荒い。「今7m、8m、9m・・・」、船長は刻々と変わる水深をリアルタイムでアナウンス。デッキから海を覗いて驚いた。海底が見える!潮が澄んでいるせいか、白い砂と黒っぽい根や海藻のコントラストがハッキリと分かる。正しくスーパーシャロー(超浅場)のヒラメ釣りだ。

仕掛け図
明広丸オリジナル仕掛け

隣に行った?ヒラメは1.5kg

船長は幾つものポイントを細かく攻めながら、岩船沖→岩和田港前→御宿/岩和田海水浴場前へと船を移動させた。午前9時前、左舷ミヨシの釣り人は推定2kg(54cm)を含む2匹のヒラメを連チャン。数分後、私の竿にもいきなりひったくるようなアタリがあったが、合わせる間も無く餌を取られてしまった。その直後、隣の釣り人の竿が曲がった。隣に行った?ヒラメは1.5kgくらいだった。それから30分程して、私の竿に2回目のアタリ、1㎏弱の小型ながら“本命”のヒラメをキャッチした。ほぼ同時に右舷胴の間(中央)でもヒラメが取り込まれたが、こちらは推定2.5kg(65cm)の良型。「同時に掛かったのに・・・」、正直、羨ましかった。

左舷ミヨシで
左舷ミヨシ2番目(隣)で
良型ヒラメ、右舷胴の間で

浅場で6kg(86cm)の特大ヒラメ!

午前10時前、「この魚はデカいよ!」と右舷胴の間から船長の声。撮影に向うと、戸坂宏平さん(鴨川市)の竿が大きく曲がっていた。海面に浮いたヒラメは特大で、タモに入るとバチャバチャと暴れた。「おめでとうございます」の言葉と共に、思わず戸坂さんの背中をバチバチと叩いてしまった。羨ましさを通り越し、嬉しかった。特大ヒラメをメジャーで計測すると86cm、船長が計量すると6kgジャストで、大型クーラーから尻尾が出ていた。特大ヒラメが釣り上がるシーン、撮影のチャンスを作ってくれた戸坂さんに感謝だ。

6.0kg(86cm)の特大ヒラメ
大型クーラーから尻尾が出る

10人で"オデコ"無し!

その後も船中で50cm以上の良型ヒラメが数匹取り込まれ、午前11時半、沖上りとなった。船中の釣果は合計17匹。竿頭は、6kgの特大ヒラメを釣り上げた戸坂さんで3匹。2匹が5人、1匹が4人。“オデコ”は無く、船中で平均して釣れた。ヒラメのサイズも平均して良く、1kg未満のソゲは数匹だった。私の釣果は、ソゲ1匹のみで、自己レコード更新は次回に持越しとなった。

右舷ミヨシで
右舷トモ2番目で

『明広丸』のヒラメ釣り

取材当日は、根の上で仕掛けを投入→カケ下がり→カケ上がり→仕掛けを回収というパターンが多かった。カケ下がり直後とカケ上がり直前が根の際となり、チャンスとなる。1回の流しは数分間と短く、チャンスも一瞬。船長は次々とポイントを変えていく。チャンスの度に緊張感があり、集中出来る。今までに経験の無いヒラメの釣り方が新鮮で楽しかった。『明広丸』は4月末までヒラメ釣りに出船予定との事。風光明媚な御宿沖、超浅場の大ビラメを狙っては如何だろう。

新船「明広丸」
新船「明広丸」
船宿

(釣りビジョンAPC・野中 篤)

今回利用した釣り船
千葉県御宿岩和田港『明広丸』
〒299-5105
千葉県夷隅郡御宿町岩和田851
TEL:0470-68-3654 定休日:第1、第3土曜日
詳細情報(釣りビジョン)
明広丸ホームページ
出船データ
出船時間:午前5時30分 / 沖上り:午前11時30分(電話確認)
乗船料金:電話確認
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