時間と共に南風が強くなり、小さなウネリと共に白波が立ち始めた。間もなく立っているのが難しいくらい船が揺れ出した。それでもミヨシでトモで、胴の間(中央)で、乗りは活発、竿先がグングンと沈み込んだ。「乗ったよ。何杯ついてるかな」の声が聞えたが、リーリング中に「あっ!バレた」、「軽くなった」、「一ツになっちゃた」等の声に変わった。船の揺れと潮の加減か足だけや墨がついたツノが多くなった。常連さんはツノについていた身や墨を歯ブラシで綺麗に落としている。ツノに墨や身切れが残っていると絶対と言っていい程イカは乗らない。スルメ交じりでトップは45杯、2番手44杯!!その後も乗りは活発だったが、取り込みは1点掛け2点掛けが続き、スルメ交じりでトップは45杯の清水さん、左舷トモの加藤さんが44杯、紅一点の佐藤ひとみさんも20杯近い釣果だった。スソ(最低)は船酔いで中断していた梅田さんの12杯。“足だけ”“墨だけ”を加えれば、釣果は2、3割増しだったはずだ。船長は、「ヤリイカは居ますよ。これからが本格的なシーズン、徐々に型も大きくなるでしょうし、今シーズンは期待出来ますね」と、明るい見通しを立てていた。