そこからもお互いのロッドに頻繁にアタリがで続ける展開が続いた。哲平さんがヒット、語り部もヒット…と次々とロッドが曲がる。開始して3時間が経過した10時半の時点で、哲平さん3尾、語り部4尾というペースで釣れているではないか。しかも、魚探なしで沖のラインを北に向かってただ適当に流しているだけなのだ。ビワマスが減ったというあのニュースがにわかには信じ難いイージーな展開である。しかし…。哲平「望月さん、トイレに行きたいです」おそらく船酔いが限界に達したのだろう、土色の哲平さんが一旦上陸したいという。僕の自宅近くにある湖岸の公衆トイレ近くへ、ボートを浜刺しすることにした。ついでに、家人に酔い止めを持ってきてもらった。これで安心だ。再び沖へ出ると、ほとんど凪と言っていい状態になった琵琶湖。朝ほどのペースではないものの、ポツポツとアタリはある。すると…。哲平「きました! これはデカいかも…あ、外れた!」その後もデカそうなビワマスをバラしてしまった哲平さん。もしかしたら、フックを太軸の大きなものに換えていなかったせいかもしれない。とはいえ、語り部も大きいのは2本バラしてしまったのだが…。結局、15時まで釣りをして、哲平さん5尾、語り部は7尾という釣果。ヒットさせた回数でいうとふたりで合計20回以上。大きいビワマスだけキープして持ち帰った。さて、本当にビワマスは減ったのだろうか?今回がたまたま好調だっただけかもしれないが、本当に希少な魚が沖を適当に流しているだけで次々とヒットするとも考えにくい。やっぱりビワマスの魚影はかなり濃いよな…と感じたのが正直なところだ。ただ、気になった点もある。今まで持ち帰ったビワマスは必ず胃の内容物をチェックしていたのだが、これまではコアユが圧倒的に多かった。しかし、今回はコアユが入っておらず、ある程度消化されたヨコエビのようなものばかりだった。語り部もコアユの減少は確実に感じているところでもあり、メインとなっていたエサが居なくなってしまえば、ビワマスにも影響が出るであろうことは容易に予想がつく。また、釣り方もそれに合わせてシフトする柔軟性も必要だろう。これからもこの状態を維持するために、30cmを超えていても小さい魚は持ち帰らず、来年以降にまた釣りたいと思う。次回の承認も当たりますように!