その後、私は餌をかじられたりしたくらいでマグレの1匹から脱せられずにいたのだが、周りもアタリが遠のいていた。船長は30m、40mのポイントに、小さい磯が疎なポイント、高い磯がそびえ立つポイント、そして淡路島寄りのポイントなど、色々攻めていた。私はそんななか、仕掛けが痛み、交換せねばというタイミングが来たのだが、納竿まであと少しだったので再び竿をカメラに持ち替えた。ここで大藤勝義さんが、「今年のイカナゴは少ないが、メバルのお腹にも入っていない」と言う。イカナゴが希少なのはメバルも全く同じ状況だった。そして私が釣ったメバルのお腹にもイカナゴは入っていなかった。とはいえメバルが居ない訳ではない。またこの日は31cmを頭に殆どが25cm以上。そしてポイントも潮周りを考慮出来るくらい無数にある。海水温も徐々に上がってくるこの季節、イカナゴが少なく体力回復が思うに任せなかったメバルにアプローチすれば、ダブル、トリプルは勿論、尺メバルの”ギュンッ!”という強い引きを味わえることもありそうだ。