この日、3回目の乗船にして初めてマゴチを釣り上げた岩田正幸さん(板橋区)。初めての乗船でオデコを喰らうのは“マゴチあるある”のひとつだが「これまでは、アタリがあってから待ち過ぎていた。今回はタイミング良く合わせられた」とその後パターンを掴み、見事3匹を釣り上げた。東京湾のマゴチ釣り、そのコツを佐久間誠船長に聞いた。「少しでもタナが狂うと魚にアピールしないので、マメに底ダチを取ってタナ取りをすることが大事」とタナの重要性を強調していた。決して簡単ではないからこそ、熱くなれるこの釣り。悔しい思いをするかも知れないが、そこから学んで掴む1匹の達成感が、この釣りの醍醐味と言えるだろう。この頃スランプだという方は「上手な人はアタリを出せる人」という船長の言葉をメモしておいて頂きたい。間もなくハイシーズンに突入!この日、13人で船中37匹の“本命”を釣り上げた「第七吉野丸」。海苔棚の撤去で釣り場が拡大し、その豊かなポテンシャルを見せてくれた大貫沖のマゴチ釣り。いよいよシーズン本番!食味も旬を迎える。抜きにくい小骨があって捌くのが容易でない魚だが、頭から胸部までは煮付けに。骨の多い腹部は塩焼きやムニエルに。尾部を刺し身や洗い、昆布〆、揚げ物、カルパッチョなどにすると食べやすいだろう。釣って楽しく、食べて美味しい夏の高級魚・マゴチ。型も味覚もシーズン序盤の今がとにかくお薦めだ。