決して簡単な釣りではなかったこの日、竿頭は辛抱と集中の釣りを貫いた藤永さん。海水温が高めで広範囲に散らばったカワハギを見据えて、1匹、1匹を確実に掛けて行く地道な釣りが功を奏した。黒潮の影響で高めだった海水温が、徐々に下がり始めの兆しを見せる勝山沖。ワッペンサイズも“沸き”出して、今シーズンは良い釣りが期待できそうだ。「海水温が下がると魚が固まって、アタリも活発になって釣り易くなると思う」と船長の見通しも明るい。またこの時期にしてはキモも大きく、脂の乗る冬に比べ旨みが濃く引き締まった味覚も絶品。是非、丁寧に血抜きをしてご賞味頂きたい。発生から間もなく1ヶ月を迎える台風15号による被害。港も道路も清掃や整備がなされ、地元の方々や近隣ボランティアの努力がひしひしと肌で感じられる。釣りに行く、お店で食事をしたり、お土産を買って帰ることも復興支援に繋がるので、被災地へ遊びに行くことをどうか憚らずに、この秋こそ房総半島へ足を運んで、豊かな実りの季節をお楽しみ頂きたい。