1988年に発売されたK-TENブルーオーシャン。ルアー史に残る重心移動システムを世界で初めて備え、プラグの飛距離の基準を変えてしまった。それだけでなく、ミノー・ジャークベイトとしてのアクションも秀逸。シーバスだけでなく、アカメや世界の怪魚シーンなどでも現役で活躍している。非常に完成度が高いオリジナルがどのような進化を遂げたのか…タックルハウスの古賀智巳さんにお話を伺った。古賀「BKF175の弱点を改良したルアーになります。大きなポイントはかなり丈夫になったところ。飛距離や泳ぎよりも丈夫さをかなり突き詰めたモデル、それがK-TENブルーオーシャン175R2です」筆者も海外釣行ではK-TENを酷使してきたものだが、ミノーとしてはかなり頑丈な部類だと感じていた。どこを見直したのだろうか?古賀「貫通ワイヤーの厚みをさらに厚くしたというのもあるのですが、一番はボディのシェル部分の厚みが、従来は1mmだったものを今回は1.6mmくらいまで厚くしています。価格はそこそこするのですが、ロストしない限り一生モノとして使っていただける耐久性があります。近場のシーバスはもちろんですが、海外遠征の怪魚を狙う方にもお勧めできます。もっといえば、カジキで使っていただいても問題ないような強度にしています」基本的にボディのシェルを厚くすると泳ぎにくくなるものだが、内部の構造を工夫してアクションを向上させているという。また、外見上ではわからないが、磁石の前側にも鉄球をセットし、それが常にゆらゆら動く仕様になっている。それによって、ルアーの泳ぎに滑らかなイレギュラー軌道が生じ、自然な生命感までも表現されている。古賀「簡単にいうと、外観は変えずに内部の構造を進化させてより長く安心して使っていただけるブルーオーシャン175に生まれ変わった感じですね。ターゲットを定めずにあらゆる大型魚に使っていただけるミノーです」アカメやピラルクなど、一歩も引けないレアな巨大魚に挑む際や、強力な牙を持った魚がいる水域には、ぜひ1本持っていきたい。そして、これで釣りたい!