釣り2日目。変なホテルで目覚め、近所の食堂で朝食を取り(辛いチャーハンがうまかった)、7時に船着場でサムさんと合流した。ボートを出すと、昨日はそれほど遠くまで走らなかったが、この日は違った。40分ほど本湖を走り、遠くのワンドまで到達。ガソリン代を顧みない、サムさんの釣らせたい気持ちが伝わってくるではないか。ちなみに、このダム湖は茨城県の北浦より大きく、滋賀県の琵琶湖南湖よりも小さい。タイのダムはさほど険しくない山間部に作られがちで、日本にくらべると巨大なダム湖が多いのだ。着いたのは、岸には切り立った岩が山のように積み上がったワンド。岩場にプロペラルアー(イヴォークゼロなど)やバズベイトなどのトップウォータールアーをキャストし、水面を騒がしていく。が、しかし…ほとんどアタリがない。日が高くなってきたこともあり、クランクベイトへシフト。カスープでも釣れればいいや、という消極的な動機…否、臨機応変な狙いもあるにはある。ワンドのなかで岬状に伸びた岩場の先端、ここでついに…ロッドがバット深くまで遠慮なく絞り込まれた! しかし、語り部ではなくI氏のロッドだ。I氏「デッカ!」サム「ビッグビッグビッグ!」一瞬見えた魚体は丸太のように太く…10kg…はないとしても、デカい!I氏「ネットお願いします!」と、やや強引にネットランディングの態勢に入り…ネットイン成功!…と思った刹那。望月「ああ〜ッ!! そんな…」まさか、ネットの柄が付け根からポッキリ折れてしまった…。しかし、魚はまだバレてはいない。サムが沈んでいくネット部分を拾い上げ、I氏のファイト再開。暴れるチャドーをいなしながらもう一度水面までリフトし…今度はネット部分だけでドジョウ掬い風にランディング成功!I氏「オッケーオッケー! やったやった!!!」望月「デカいよ!」サム「ブラックチャドー!!」これまで釣っていた若いチャドーとは違い、全身真っ黒で、えも言われぬ迫力がある。I氏「14ポンド…ですね」サム「ビューティホー!」やられた…。「クランクが効きそうだな…」とは思っていたが、交換するのがめんどくさくてそのままトップを投げていたこの哀れな語り部。案の定、I氏のブリッツMAX DRにしてやられた。お見事です。語り部も遅れてマグワートにチェンジ。なんと2投目でヒット!…したのだが、大きくはないチャドーだった。そのあとは語り部がカスープを釣っただけで、2日目の釣り、このダム湖の釣りが終わった。まあ、いい。語り部にはまだ明日も明後日もあるのだ。まずは翌日、川ででっかいチャドーを狙うことになる。