釣りビジョン

2015.2.15号

勇幸丸・千葉県片貝港
千葉県・片貝沖のハナダイ五目。ゲストも多彩!

01_main.jpg
暦の上では立春もとうに過ぎ、庭先の梅や水仙の香りに春の足音を感じる。春と言えば、赤い魚、特にマダイ、ハナダイが釣りたくなる。千葉県・外房、片貝沖で大型ハナダイが好調に釣れているとの情報が入った。特に冬のハナダイは脂が乗って美味しい事でも定評がある。2月7日(土)千葉県・片貝港『勇幸丸』の船に乗った。

片貝沖は、コマセのウィリーシャクリ

外房のハナダイ釣りと言えば、エビ餌を使った胴突き仕掛けと、コマセを使ったウィリーシャクリに分かれる。片貝沖ではコマセを使っての釣りになる。“ハナダイ五目船”は、コマセを使う為、アジ、ホウボウ、ウマヅラ・カサゴ等の“ゲスト”も多彩で、夕食の膳が賑やかになるのも楽しみの一つだ。

港に常時係留
船の前に駐車
滑らない様に

集合は午前5時

午前5時の集合30分前に船着き場に着いた。港の状況が数年前と一変している。釣り船が何隻も並んでいて、一瞬港を間違えたか?と思った程。船長から「4年前の津波の後、護岸を嵩上げし、釣り船を1ヵ所にまとめた」と聞いて納得。乗船者は私を含め7人。全員にコマセや付け餌が配られた。船外マイクで「忘れ物が無ければ出船します。釣り場に着くまでキャビンに入って寛いで下さい」と丁寧な市東吉雄船長の挨拶があり、定刻の5時30分、真っ暗な海に向って出港した。

左は空バリ・沖アミ用、右がウィリー
付け餌のオキアミ
朝日が出る頃に釣り開始

コマセカゴの下は閉め、上は3分の1を開ける

航程40分程でエンジンがスローになった。キャビンを出ると、朝日が水平線の雲間を抜け、空を朱色に染めて行く。波も無く最高の釣り日和。「ここからやって行きます。コマセカゴの下は閉め、上は3分の1を開けて下さい。水深は29m。準備が出来た人からやって下さい。海底から5、6mを探って下さい。中間にイワシの反応が出ています。沖アミとウィリーを使い分けて下さい。海水温が13度後半まで下って来たので食いが渋いかも知れません」と、船長からアナウンス。右舷トモ(船尾)の人は竿先をゆっくり小さくシャクリを入れながら、アタリを待つ釣り方。海水温が低いという事で、シャクリ幅も小さく、間隔を空け、コマセがパラッ、パラッと出る程度のシャクリ。

コマセは軽めに!
アジの入れ喰い
大型船で幅が広く釣り易い

小アジが3点掛け、4点掛けの入れ喰い

右舷ミヨシ(船首)でセグロイワシが上がった。胴の間(中央)で小型のアジをダブルで取り込んだ。そして次々と4点掛け、3点掛けを取り込んでいく。ウィリー仕掛けは4本バリ。あっちでも、こっちでも4点掛け、3点掛けを抜き上げる。見る見る内に桶の中はアジだらけ。小型のアジが中心で、20cmオーバーは交じる程度。胴の間の人は「誘い過ぎてはダメだ」と言って“置き竿釣法”に換えてもアジが掛かって来る。私も唐揚げ用を確保しようと竿を出した。3点掛け、4点掛けの連続。気が付くと、釣り始めより段々とアジの型が良くなり、竿先にアタリがしっかり出る。しばし数釣りを満喫した。この時点では、未だ、誰の竿にも“本命”のハナダイからのアタリは無い。

腹ビレを広げると青色が綺麗
ウマヅラもデカイよ!
仕掛け図

海水温は14.3度。反応は低め

何度か移動を繰り返しながら、沖の方へ大きく場所を替えた。「水深は50m。岩礁帯ですが根掛かりはしません。海底から探って下さい。海水温は14.3度。魚探反応は低めに出ています。海底からハリス分探って下さい」と船長。うん?ハリス分と言う事はベタ底か?右舷トモで竿を曲げてリーリングしている。“本命”が来たと思い跳んで行くと、45cm級のホウボウをタモ取りしていた。青い胸ビレを左右に広げる姿は美しい。嬉しい“ゲスト”だ。

ウマヅラも美味しい“ゲスト”
関谷広吉さんはマダイ
ハナダイを64枚釣った事も有るけど!

30cm前後のハナダイ、マダイが船中3匹

右舷ミヨシの林伸さん(墨田区)がリールを巻き出した。海面を割って姿を現したのは、待望のハナダイ。船中第1号だ。「やったね」と、自然に言葉が出てしまう。元気よく暴れている。暫くして、また、林さんが重そうにリールを巻いている。ドラグが滑り中々上がって来ない。取り込んだのはウマヅラ。それもデカイ。五目釣りになって来た。私も竿を出した。クンクンと竿先が揺れた。バシッと合わせてリーリング。残念ながら“本命”では無かったが良型のウマヅラ。このサイズなら我が家では1匹で2人前のおかずになる。ベタ底を狙っていたらベラが来た。次は、海底でコマセをポロッと巻き、2m程上げて竿掛けに掛ける横着な釣りと決め込んだ。直ぐにククッと小さなアタリ。竿を立てると、グン、グンと竿先を引き込む。“本命”か?ドラグ調整していない事に気付いたが後の祭り。キュン、キュンと断続的に船底に引き込まれる。竿を立て、強い引きには竿のやり取りでかわし、海面に現れたのは船中第2号のハナダイ。30cm級を手にした。5分過ぎ、隣の関谷広吉さん(九十九里町)が小振りながらマダイを上げた。船は一気に活気付いたが、その後、竿を大きく曲げるのはウマヅラだけだった。

林伸さん 船中第1号
ギュンギュン引いた(取材者)
甲高で脂が乗っているよ!

船から上がって一休み
焼きそばにお茶のサービス
舵を握った市東吉雄船長

潮温が低くても、潮の動き次第で食い出す

船長は「2月に入り、急に海水温が下がり、13度台まで低くなってきました。15、16度になるとハナダイはウィリーを追って来ますが、それ以下だと空バリ仕掛けに沖アミの餌を付けた方が良い様です。片貝の仲間の船が4日(水)30mダチで、25~38cmを13~43匹。別の船は40mダチで、10~21匹釣っています。ウマヅラやホウボウが釣れる時は、魚もやる気がある証拠。潮温が低くても、潮の動き次第で一斉に喰い出します。ポイントには20年もコマセを撒いているので、ハナダイは確実に付いていますよ」と話す。
片貝沖のコマセシャクリは、型が良いので釣り応えも充分。シャクリのスピードや止めの時間、更に食いダナを探すテクニックで釣果に差が出る。これから本格的な春に向って、活性が上がって来れば、益々面白くなるだろう。

(釣りビジョンAPC・飯妻 武夫)

今回利用した釣り船
千葉県片貝港『勇幸丸』
〒299-3201
千葉県山武郡大網白里町北今泉3404
TEL:0475-77-2594
詳細情報(釣りビジョン)
勇幸丸ホームページ
出船データ
ハナダイ五目予約乗合:1万800円(税込・餌・氷付き)
定休日:毎月第二・第四金曜日
オリジナル仕掛け:船内で購入可能
ウィリー仕掛け500円 空バリ仕掛け300円
釣り具レンタル:無料
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。
プレミアムメンバー