2025年05月12日公開

外房から常磐エリアでマダイが好調のようだ。釣り方は「一つテンヤ」。この釣りは、何と言っても仕掛けがシンプルでありながら、ダイレクトなアタリと強烈な引きを楽しむことができる。さらに、春シーズンからの“乗っ込み”が絡む大型個体が交じるほか、マハタ等の高級ゲストが狙えるのも魅力的!早速、日立久慈港は『明進丸』に足を運んでみた。
一つテンヤマダイのタックルについて
日立久慈港は都心から車で1時間50分~2時間ほどだが、最寄りの常磐自動車道・日立南太田ICから10分程度と走行距離のわりに近く感じられる。
タックルに関して、まず竿は2.4m前後のテンヤマダイ専用のものが望ましい。細かい操作ができるうえに、アタリからアワセまでのタイミングが取りやすく、幅広い〝誘い〟にも対応してくれる。リールは中型スピニングリールを組み合わせる。道糸はPE1号前後。先糸はフロロカーボン2~3号前後を2mでよいが、イナダやワラサの回遊もあるため、大型対策として4号までは用意したいところ。
テンヤは基本的に5号から10号くらいまでを用意しておくとよいだろう。近年、テンヤも様々なタイプのものが存在しており、誘導式を使用する釣り人も増えた。このほか、重さや形状含めてバリエーションが多いので、船宿や釣具店に確認してから準備するとよいだろう。
良型カサゴが連続ヒット
早めに港に到着し、荷物を下ろして準備を開始していると、マダイ釣りに精通した友人の地元釣り師も到着。彼から傾向と対策を聞いていると、次々とお客さんが到着してご挨拶。その間、周辺を見回してみると、右舷オオドモの方はメタルジグ、左舷ではタイラバをセットするなど、様々な狙い方で楽しめるようだ。その後、船長の関裕二さんが到着して受付開始となった。
まずは船長から手渡されたエサの「エビ」を海水の入ったバケツに入れ、溶かしておく。友人釣り師によれば「自然解凍の方が身崩れしにくいかもしれません」とのことで、エサのおかわりを購入する際にも早めに受け取って自然解凍させているそうだ。もしくは、解凍させた後、エビの硬化剤を使用するという手もある。
準備を終え、朝焼けの中出船。航程約30分でポイントに到着した。約30mの水深からスタート。テンヤは6~8号。
すると、スタート直後からヒット!上がって来たのは良型のカサゴだ。この釣果をきっかけに、あちらこちらで良型のカサゴ(カサゴとウッカリカサゴの2種類)が上がった。しばらくするとハナダイも登場し、船上がにわかに活気づいた!
底潮の水温低下…一度のバイトに集中せよ!
スタートダッシュに成功したものの、肝心のマダイの活性は今一つ。アタリがあってもヒットに持ち込めない。「潮が動けば」良い展開が期待できるが、依然としてカサゴの活性が高く、ハナダイ、カナガシラ等もそれなりの数が釣り上げられている。船長によれば「反応が上の方に出ています」とのことだ。
そこからしばらく時間が経過したタイミングで、タイラバアングラーの竿が大きく曲がった。マダイか!?と思いきや、なんとこれが高級ゲストの「マハタ」。竿もライトなので引き味を存分に堪能していたご様子。
その後、ついに本命が…!右舷でメタルジグで狙っていたアングラーの竿にマダイがヒットしたのだ。立て続けにタイラバのアングラーにもマダイがヒットした。底潮の水温が低く、バイトは一度きり。これをうまくヒットさせないと厳しいとのことだ。「上の方に反応が」と言った船長の言葉通りの展開になった。
「フォールの時にアタリが出るのですが、ヒットさせづらい」と話していた経験豊富な友人も、集中してタイミングを合わせマダイをヒットさせていた。
その後、メタルジグのアングラーにはマダイの連続ヒットがあったりしたが、テンヤチームは試行錯誤のテクニカルゲームの様相を呈してきた。
イナダの活性もアップ
後半に入り潮が早くなって来た。メタルジグのアングラーがビッグファイト。中々上がって来ない。マダイの動きでは無く引きは有るので大ダコでもない。暫くして上がって来たのは「大型カスベ」。船長が大型のタモを入れ、一旦船上へ。尻尾や棘に注意しながらルアーを回収した。
安蔵さんや他のアングラーにもイナダがヒット。やはり底の状態よりも中層付近に良い潮が流れている感じだ。メタルジグを使っていた人にダブルでイナダが掛かって来る位に高活性。潮が更に効いて来るとようやくマダイがヒットして来たが、ここで沖上がりの時間を迎えて残念。しかし、良型カサゴやイナダでクーラー満タンなのが良い所だ、様々な料理も楽しめる。
日立久慈沖はこれから大型マダイの可能性も高く期待したい。ゲスト多彩で楽しめる日立久慈のテンヤマダイ、是非楽しんで欲しい。
この記事を書いたライター
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