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【群馬県神流川】本番は夕マヅメにあり!粘った者に神流鮎は微笑む!

2025年08月13日公開

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「渇水」というワードがあちらこちらから聞こえ始めていた。8月に入り、雨もなく気温はグングン上がる一方で、強烈な陽射しは各地の川にも鮎にも大きく影響していた。 そんな状況下でも「ここ最近良い鮎が釣れるよ!」という情報が入ったのが、群馬県の神流川である。 他の地域と同様に、渇水、垢ぐされと日々厳しい状態になっているようではあるものの、暑さにも負けぬ神流鮎たちは日々、釣り師を楽しませてくれているという。気温37℃!刺さるような陽射しのもと、 現地を目指す!

【この記事を書いたライター】SHOHEY

多くの見え鮎に惑わされるスタート!

今日は急遽集まった仲間4人での釣行となった。 久しぶりに訪れる神流川は変わらず素晴らしいロケーションで迎えてくれた。夏の陽射しに輝く木々の緑を抜けると、輝く清流神流川が見えてきた。

早速オトリ屋さんで情報を頂き、アオノロが少ないという上流のポイントへと向かうことにした。道中ポイントを見て回るがどこのポイントもそれなりの釣り人の姿があった。そしてお天気が良い事もあって川遊びの人も多い。

できるだけ人の少ないポイントを探していると比較的車の台数が少ない河原を発見!まずは32番ポイントからスタート。川を見れば水は少ないものの、話に聞いていたアオノロは少ない印象。じっと水中を見つめればキランと鮎の姿も見られた。 川見も早々に、皆暑さに耐えかね早速出撃! 先ずは川に浸かりクールダウン!思ったよりも水温は高くはなく心地よいひんやり感で、朝時点では水合わせも必要ではなかった。

その後、地元の友人の勧めで駐車場所から皆で上流に向かうことに。上流はチャラ瀬と淵が繰り返すポイントが続く。川幅は決して広くはないが、迫り出す枝に気を付ければ9mの竿でも釣行可能だ。 最初の淵を覗き込むと「キランキラン!」と煌めく魚体。足元はかなりの浅場なので水深のある場所へとオトリを送り込む。目印の下には鮎の煌めきが見えているのだが反応なし。 上流に入った友人達も鮎は見えているのに反応は得られい時間が続いていた。

痺れを切らし、さらに上流へと移動。 するとまたしても大きな石の入る淵が現れた!そこには驚くべき光景が!先程入ったポイントとは比べ物にならない数の鮎の姿があったのだ!しかも追っている!この光景には完全に足が止まり、竿を出すことに。よく見れば淵下の浅瀬にも多くの鮎がいるではないか!こりゃ〜すぐ掛かりそうだ!

と思った私にこの後、試練が訪れる…。

アオノロもほぼなく釣りやすいポイント。オトリを送り出し丁寧に泳がせる。透明度が高いので自分のオトリがよく見える。オトリの周りには多くの鮎の姿。しか〜し、掛からん!上飛ばしてみたり、止めてみたりと試すものの、うんともすんとも…。ただ、このサイトの釣りはやめられない!こんなに鮎が見えていると、すっかり私の足は根掛かり状態である(笑) 。

1時間は粘っただろうか?お昼も近づいた頃鮎たちがギランギランと大きな塊になった。すかさずそこへオトリを送り込むと激しく追っていた鮎がやっと私のオトリに気づいてくれたようだ。後方からアタックすると「ガッツーン!」遂にキター!神流鮎GETの瞬間!一連の流れがすべて見えるサイトの釣りは実に楽しい!あの追う瞬間の光景はサイコーにテンションが上がり心臓バクバクであった(笑) 。

しかし、この後掛かり鮎を放つも連チャンはなく厳しい釣りが続きお昼を迎えた。

午後は一変!鮎のやる気スイッチON!

午前中の釣りを終え皆貧果。こりゃいかん!作戦会議をし、大きくポイント移動することに。車を走らせポイントをチェックしていく。お昼とあって川に釣り人の姿は少ないが、河原の車の台数が多いポイントばかりで行ったり来たり。やっと見つけたポイントは12番。上流のポイントに比べ明らかにアオノロが多いが、「逆に穴場何じゃないか?」と皆で前向きに(笑)。広々とした釣り場で良さそうなポイントも多く点在する。

川を眺めていると地元のおじちゃんから「中洲に立ち左岸を狙うべし!」とのアドバイスが!そんなこと言われたら、すぐ行ってしまうタイプです(笑)。ということで、言われた通り中洲へ。所々に石が点在する浅い流れで、アオノロが付いている筋と付いていない筋がハッキリ分かれていた。目の前の土手には先ほどのおじちゃんの姿もあり、ポイントを指差し「そこそこ」と(笑) 。

しかし私の立ち位置からではまったく鮎の姿は見えず「ここで釣れるのか?」と半信半疑になってしまう。さらに、この時、水温が一気に上がり始めた。しっかり休ませた鮎であったが少しバテ気味。 その中でもエースを厳選し、送り込む。上飛ばしでアオノロを避ける様に泳がせて行く。すると急にオトリが走り出したのだ。そして、石脇の流れに入った瞬間「ガツン!ギューーーン!」と、午前中の鮎とはまったく異なる引きの強さである!

竿を立てるが、掛かり鮎が粘る粘る。「うお〜たまら〜ん!」と、存分にやり取りを楽しみ無事タモイン!手にした鮎は追星クッキリの20cm程の良型鮎であった。顔を上げるとガッツポーヅするおじちゃんの姿。思わず私も手を上げた!おじちゃんありがと〜!

 

神流川はここからが本番であった!

陽が傾くにつれ鮎の活性は上がっていった。掛かり鮎を放てば連チャンも。送り出し速掛かりなんてことも。狙うはアオノロのない流れのある筋。一度アオノロが針やラインに付いてしまうとリズムは崩れ、沈黙の時間が訪れてしまうので要注意。丁寧にアオノロを交わしていくことが重要だ。また、今日は泳がせに分があるようなので、鮎は掛かった瞬間、強烈な力で上流へと走り出す。そのためバレないようにラインが弛まないようにすることも意識したい。

午後になると、掛かる鮎すべてまっ黄色で、実に強そうな鮎ばかりだった。友人たちも竿を曲げ始めており、川全体で活性が上がった印象である。午前中の沈黙は何だったんだろうかと思わせてくれるような反応の多さだ。それにしても1尾、1尾素晴らしい引きを味合わせてくれる。型は18〜22cmと揃っていて、引きは大きさ以上に強い。 そして、特徴的なのが匂い。ヌルが強く香り、コンディション抜群の鮎ばかりであった。

1日を通して分かったことは「神流鮎!本番は夕マヅメにあり」ということ。 釣行の際は、午前中の苦行に心折れることなく、最後の最後まで粘って頂きたい!陽が傾く頃、神流鮎は微笑むことだろう!

いよいよ鮎釣りシーズンも折り返し!夏ど真ん中を楽しもう!

早いもので今シーズンもいよいよ折り返し地点。 異常な暑さに、ゲリラ豪雨、雷と自然の猛威は年々増している。 これから夏休みを迎え、鮎との時間を楽しむ方が多いと思うが、川の中でも、陸でも「安全第一で!」。もう一度伝えさせていただく…「安全第一で!」。誰しもが、この夏を何度も思い出したくなるような素敵な夏! いざ、盛期!短き鮎釣りシーズン後半戦も、皆様が美しい鮎との出会いが沢山ありますように!

施設等情報

施設等関連情報

日釣券3,000円 年券12,000円

「天野刃物工房」
TEL:0274-57-2620
オトリ・遊漁券販売あり天野刃物工房ホームページ
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

SHOHEY
鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。
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