2025年10月17日公開

10月上旬、残暑も和らいだ頃から好調の声が聞こえ始めていた那珂川へ。今シーズンも盛期には渇水、青ノロと苦しんだ那珂川であったが、秋になり水況が改善されたようだ。ここ最近、尺鮎が出たとの情報もあり、大鮎釣りでも賑わいを見せていた。そんな久方ぶりの那珂川では思いもよらぬ嬉しい展開が待っていた!
チビ鮎と青ノロにギブアップ!
雨が上がり、心地よい風吹く那珂川。久々にお会いする地元の方々が例会を開催とのことで待ち合わせの町裏ポイントへ。皆さん変わらずお元気そうでなにより!8時から例会スタートとのことで私達も合わせて釣りをスタートすることにした。早速オトリを購入し、先ずは今まで入ったことのないポイントへと調査を兼ねて向かう。町裏から上流へ5分ほど車を走らせた黒羽やな前ポイントだ。
早いスタートではなかったが先行者は見えなかった。入川口にはヤナが設置されており、上流はトロ場、下流は長い瀬となっていた。バラエティに富み、とても良いポイントであった。いつだって初めてのポイントはワクワクするものである。相方は上流のトロ場へと向かったので、私は入川口目の前の鮎の跳ねが見えたチャラ瀬から。オトリを送り込むと早速チビ鮎が掛かった?というよりも引っかかった?掛かりどころが悪く、再度養殖鮎を!すると、またしても引っかかった?ん~、とりあえず鮎の顔を見ることはできたが、オトリにならぬサイズ。このままでは循環できないと判断し、下流の瀬へと移動。
すると、遥か下流から釣り人の姿が。例会に参加している地元の若手鮎釣り師がなんと町裏から歩いてここまで来ていたのだ。さすが若い!移動した私は対岸に川を切り、左岸からなるべく流れに変化のあるポイントを中心に探っていくことにした。ハミ跡があり、石色が悪いというわけではないのだが、反応がない。そして、瀬に青ノロが所々残っていて、これをラインや針が拾ってしまう。オトリを戻すと必ずといってよいほど青ノロが付いて来てしまう。足を使い暫くポイントを探るもギブアップ。上流に入った相方も同じ状況とのことで大きくポイント移動することを決意し車へと戻る。
野鮎パワーで連チャン!
「ついこの前まで好調だったよ~!」との情報があった一本松ポイントへ!ポイントに着くと入川口から下流に3名のみ。上流は見える限り釣り人の姿はない。混雑しているのも困るが、あまりにも釣り人の姿が見られないのも不安になる。好調はやはり終わってしまっているのだろうか?
私達は人のいない上流の瀬へと向かうことに。ここでちょっとした変化に気づいた!渇水という訳ではないが、以前訪れた時よりも瀬がかなり浅くなっている。浅くなったことで私にとっては探れるポイントが増えていた。足元の石色も良く、青ノロもほぼ見られない。手前の石の小さい浅場からオトリを通してみる。竿を立て上飛ばしでどんどん上流へ。反応がなければ筋を変え上飛ばしを繰り返した。反応が得られなかったので少し奥へと入り流れの強くなる筋へ。するとガツ!やっと来た当たり!しかし竿を立てた瞬間にバレ!
サイズアップした針に交換。もう一度同じ筋を攻めると、ギュギューーーン、キター!掛かり鮎は流れに乗り竿を大きく曲げた!ガタガタと下って何とかキャッチ!デカ鮎とまではいかないが20cmオーバーの若い鮎であった。この鮎を送り出すと、狙う筋に辿りつかぬ間に再びヒット。ギュンギューンと、前当たりもない強烈な当たりだ。さすが野鮎のパワーたるや!反応が一気に急上昇!2連チャンとなったが、この時、私はまだこの後の展開を想像することができなかった。
野鮎パワー炸裂!入れ掛かりのミラクル展開到来!
2連チャンの気持ちの良い当たりを堪能した私は、貸し切りの瀬をくまなく攻めることにした。ギュギューーン、すぐさま3匹目!朝の状況が嘘のようなバリバリの反応に驚くばかりだ!兎に角掛かる!サイズは時折チビ鮎が混じるもののオトリになるサイズ。小さくても泳ぎは抜群!流れの強い場所でも背針を装着することでグングン泳いでくれた。そんな入れ掛かりを堪能しながら、ふと上流を見るとウロウロする相方の姿が。連絡を入れてみるとまだ掛からないとのこと。「少し下流の方が反応が良いかもしれないよ!」と移動を促すが、移動しても中々反応が得られない。そこで気づいた。ポイントではなく、野鮎パワーなのかもしれないと。野鮎パワーがこの釣果に繋がっているのだと。
そうこうしている間にも私の連チャンは続く。少し竿を寝かせ狙う筋を張らず緩めずで少しずつ上流へと引いていくとギューン!がやってくるのだ。ここで少し小ぶりではあったがマキッキーの良い鮎が取れたので、誕生日も近かった相方へプレゼント。きっと今一番欲しいものに違いない!相方がその鮎を装着して送り出すと、すぐに足元でヒット!しかし、油断していて痛恨のバレ!気を取り直し再度送り込むと、これまたすぐさまヒット!相方の竿が大きく曲がった!良型鮎を手にし満面の笑みを見せてくれた相方に「い~ってことよ!」と私も手を挙げ答えた。
ここからが凄かった!相方に怒涛の入れ掛かりが始まった!見るたびにオトリ交換をしているではないか!いつの間にか私よりハイペースな掛かりっぷりに。私も相方も釣っていてわかったことは、意外と手前の筋で掛かるということ。奥に入り過ぎ、右岸に行くにつれ反応は悪くなった。上流も下流も、手前から瀬のど真ん中辺りまでが反応が良かった。それにしても野鮎パワーたるや恐るべし!ここまで状況が一変するものか?そして釣れる鮎の若さにも驚くばかりであった。時速10匹ペースの釣りを存分に楽しんだところで納竿とした。
美しさと切なさが入り混じる季節。大鮎に数釣りにと、那珂川はシーズンの終わりを惜しむ釣り人達に素晴らしい時間を与えてくれた。
施設等情報
施設等関連情報
「オトリ」
高瀬商店(町裏ポイント河原にあり)
日釣券・年券取り扱いあり
この記事を書いたライター
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