2025年10月08日公開

頬を撫でる風が秋の訪れを感じさせる頃、いよいよ「大鮎」シーズン到来となる!今回訪れたのは岐阜県の根尾川。秋の哀愁漂う爽やかな風…現地は大鮎を求める多くの釣り人たちでにぎわっていた。毎年9月頃から大型個体が釣れ出し、〝本領発揮〟となる河川だが、さらに今年は今まで見たことのないほどの鮎の遡上があったとのこと。果たして、フルパワーの根尾鮎に出会えるのことはできるのだろうか!?「いざ!デカ鮎!」
秋雨降る根尾川は貸切!しかしながら水温上がらぬ朝は低活性
岐阜県根尾川が流れる本巣市に入ると、名産品でもある柿があちらこちらでたわわに実る風景が広がっていた。
当日はあいにくの雨で、太陽も顔を出さずかなり涼しく感じられた。友人と待ち合わせて6時30分にオトリ屋「橋本屋」さんへ。満面の笑みで迎えてくれたお父さんとお母さんに元気をもらい、いざ川へ。
今回は、事前に地元の友人たちから色々な情報を聞いていたのだが、大まかな今年の傾向は「ダムを境に上流では型狙い」「下流では数狙い」とのことであった。さてどちらを選ぼうか、友人と作戦会議を行い、とりあえず確実に根尾鮎の顔を見るためにダム下のオススメポイントへと向かうことにした。
到着したのは「上長瀬」ポイント。川を見渡してみると釣り人の姿は数人のみ。週末とは思えぬ光景が広がっていた。天候の影響が大きいのだろう。そして、川へと入る頃には強めの雨が…予報通りである!このような状況の中、友人は上流の瀬落ち、相方は下流の瀬肩へ。私はその間の鮎の跳ねが見られる深トロへ。
川の状況は渇水気味だったものの、垢は良好で多くのハミ跡が見られた。根尾川は透明度が高いので見た目より水深が深く感じることが多々ある。私の入ったトロ場も見た目よりも水深があり、腰まで浸かっての釣りとなった。〝鮎の跳ね〟が観られたのは、ちょうど左岸の石の入った場所であり、時たま「ガツッ!」と反応はあるものの、なかなか針掛かりしない。そんな私に対して、下流に入った相方は早々に根尾鮎をGETしていたようだが、後が続かず川をウロウロ。
川を歩けば良型の鮎たちが足下をシュンシュン走っていく。情報通り相当数の鮎が見られたが、水温が低いこともあり活性が上がらないようだ。
浅場に鮎ウジャウジャ!鮎の着き場発見!
9:30を過ぎる頃雨も上がり、心無しか気温も上がってきた。すると唯一その場にいた釣り人が「あっちに沢山鮎がいたよ!」と教えてくれた。それはかなり川幅の狭い分流。とても9mの竿では釣りができないような場所だが、幸い短竿も持ち込んでいたので行ける所まで行ってみることにした。
しかし所々木も覆い被さり、かなり難しい釣りになりそうだ…。曳舟を置き、陸から竿を出す。するとひと流し目に突然、どえらいアタリが!狭い川を走りまくり、油断すれば際の葦に突っ込まれそうだ!何とか川幅が広がる場所まで下って引き抜く!タモに収まったのは、これまた〝どえらい〟良型鮎!デ、デカイ!今年も遂に、秋の根尾川らしいフルパワーの大鮎に出会えたのであった。
竿抜けを見つければたちまちデカ鮎の入れ掛かり!
この分流は竿抜けだったのであろう。怒涛の入れ掛かりが始まった!掛かる鮎は良型揃い!アタリも強烈!た、たのしい~!泳がせても引いてもドカンドカン!兎に角、掛かる!追いの強い鮎ばかりだ。バレもなく掛かりも良いものばかりである。しかし掛かる度に曳舟をおいた場所までダッシュ!と中々ハードな釣りを強いられクタクタだ(笑)。
この頃、友人と相方も下流にパラダイスを発見したようだ!腰ほどまで立ち込み、左岸の岩盤を狙うと良型鮎の「ドカンドカン」のスタート!根尾鮎との引き合いの時間は私たちを夢中にさせてくれたのであった!
そして気づけば、川には私たち3人のみに。良型鮎とのガチンコ勝負の〝やめ時〟を完全に失っていた。サイズは21cm~25cmといったところではあったが、アタリ・引きは魚体の大きさを凌駕するほど。さすが期待通りの根尾川である!明確な前アタリから「ドカーン」と走りまくるのだ!そしてそれが数釣りもできるのだから堪らない!
結局日が暮れて強制タイムリミットまで竿を出し続けてしまった。
秋晴れの川には多くの釣り人、そして活性の上がった多くの鮎達の姿が!
根尾鮎チャレンジ2日目!前日とは打って変わって青空が広がり釣り日和に。この日は根尾川初釣行の友人2名も合流したのだが、2人には是非是非、この根尾鮎の「ドカン」を味わってもらいたく、前日に見つけたパラダイスポイントへご案内!
前日の分流での釣りでは、夕方に下流へと鮎が下った印象があったので川幅の広くなる下流へ。この時期になると日々鮎の着きき場は変わっていくのでしっかり川見をしていくことが大切だ!
さっそく鮎釣り女子も竿出し!足元からオトリを放つとなんと、足元でHIT!あまりの急な良型鮎の「ドカン」に驚き、この魚はバレてしまった。しかし、その後またしてもすぐさまHIT!早々に根尾鮎を手にしたのであった。
そしてここからが凄かった!同じ場所で連チャン!連チャン!止まったかな~と思っても少しすればまた連チャン!気温、水温共に上がったことで昨日よりも活性が上がっているようだ。この根尾鮎の「ドカン」に驚きながらも大鮎との引き合いを楽しんでくれていた!
私はさらに下流の強い流れのポイントへ。オトリを入れにくい葦際や、流れを狙えば「ガガ!ドッカーン!」と、目印ぶっ飛び、走る走る!野鮎に変われば連チャン連チャン!も~本当にこの引きは堪らんのです!何度でもおかわりしたくなってしまう(笑)。
「ここも掛かりそうだな~」と思うポイントでは必ず反応を見せてくれた。サイズも申し分なく、心無しか前日より追星がクッキリ黄色い鮎が多くなった印象。釣れる鮎にサビはなく若いプリプリのメスが多い。そして昨日はポイントムラが見られたが、今日は満遍なくどこのポイントでも竿が曲がっていた。根尾鮎は秋晴れの空の下、活性はマックスに!多くの釣り人が次々と竿を曲げていった。
午後になればさらに状況は上向き、浅場では掛かる瞬間に大きな魚体が2尾ギラリンと輝くのを確認。不意に掛かる25cmオーバーの鮎にはあっという間にのされ、ダッシュで下る大運動会が繰り広げられたのであった。日暮れまで存分に楽しみ、大満足の中納竿とした。皆の曳舟からはたっぷりとボリューミーな根尾鮎たちが顔を覗かせた。
今回はダム下での数釣りとなったが、良型鮎揃いで私たちを存分に満足させてくれた。上流域では尺鮎の声も聞こえ始めている。「秋の根尾川、本領発揮!」と言っていいだろう。今年は遡上が多かったことにより数釣りもできると言う当たり年ではないだろうか?尺を狙えるような装備を持ち合わせぬ釣り人でも、ポイント選びをしっかり行えば、十分に大鮎に匹敵するような引きを楽しめる事だろう!
木々の緑も色褪せ始め、河原には季節の巡りを告げる彼岸花が咲き始めた根尾川。残り時間は僅か…シーズンの締めくくり!最後の力を振り絞り果敢に挑んでくれる根尾鮎たちとの引き合いを楽しもうではないか!
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この記事を書いたライター
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