釣りビジョン

【坂東鮎】凶暴につき注意!大鮎河川利根川で夢の〝尺アユ〟を追う!

2025年10月11日公開

1570_main

尺鮎…鮎釣り師であれば誰もが1度は手にしたいと思ったことがあるであろう、特別なフレーズではないだろうか?そう、今シーズンも早いもので大鮎シーズンど真ん中に突入!そんな秋麗らかなる9月下旬、私は今シーズンも「夢の尺鮎ロマン」を求め、群馬県利根川を目指した。「尺鮎出現!」という事前情報が飛び交っていたこともあり、別名〝坂東太郎〟とも呼ばれる大鮎河川は夢追い人で大賑わい!凶暴な引きが魅力の〝坂東鮎〟とのファイトに、全力で挑む1日が始まる!

【この記事を書いたライター】SHOHEY

ルアーに、コロガシ、友釣りと賑わう利根川はど渇水!

もう「尺鮎」を追い続け何年が経っただろうか?これまで、全国屈指の大鮎河川である球磨川や四万十川にも出向いてきた。しかしながら未だ尺鮎には出会えず、現在の記録は29.7cm。今回の利根川ではそれを超える鮎に出会えるだろうか?いや、是非出会いたい!

実は、利根川釣行は急遽決定した。当然ながら、シーズン終盤ということで一緒に釣りをする仲間たちも考えることは一緒。満場一致となり、6名の仲間たちと共に、ロマン追い求める時間がスタートすることとなる。肌寒く感じる程の風が吹く早朝の利根川。この日は数ではなく、あくまでも「サイズを追う!」ということで、オトリは多めの3尾を購入しポイントへ向かった。

せっかく魚が掛かっても、仕掛けが切れてしまっては本末転倒である。準備を進める私たちの手には見慣れぬ〝大針〟」に〝極太仕掛け〟。安心感を得られるサイズの仕掛けを用意した。もちろん用意した竿もパワーロッド!これで準備万端だ!

当日は、地元・利根川エキスパートの方から情報いただき、新阪東橋前後へ入ることに。ここは専用区ではないので、「鮎ルアー」や「コロガシ」を楽しむ釣り人の姿も見られた。仲間たちは皆下流へ向かったので、私は上流の段々瀬上の水深のある瀬肩へと向かうことに。これには理由があり、まず今日の利根川は「ド!」がつくほどの渇水であることと、そして、瀬肩上流のトロ場に多くの鮎の跳ねが確認できたからだった。

左岸から石色を確認しつつ歩を進める。左岸ヘチは垢ぐされしていたが、川の中ほどまで進むと急に黒々と石色が良くなった。右岸側には点在する石に囲われた良いポイントが広がっている。9号の針を装着し上流へとオトリを泳がせる。するとまもなく「ゴン!」と重い前アタリ!からの「ギューン!」と鋭いアタリが!開始5分。さっそく阪東鮎のお出ましだ!だがしかし…掛かった鮎は、オトリよりもだいぶ小さい18cmほどの個体であった。

⇒ 【動画】大鮎の数釣りに挑戦!徳島県吉野川

早朝の小型鮎から徐々にサイズアップ!

9時頃になると、次第に気温も上がり始め、同様に少しずつではあったが水温も上がり始めていた。瀬肩のトロ場から徐々に段々瀬を探っていくと「コツっ」と小さなアタリ!?それは1尾目のチビ鮎の時よりも小さな感触であったが、そこから少し竿を持ち上げた瞬間…「ゴンギュンギュンギュイーン」と力強さと粘りを兼ね備えたような引きを感じたのだ!突然の大きな引きに慌てふためきながらも、何とか竿を立て流れの緩い場所へと誘導しタモイン!おお~デッカイ!利根川らしいデカ鮎のお出ましだ!

その後、良型の野鮎を手に入れたことで状況は一変。段々瀬の棚をひとつ1つ探っていくと、1カ所に対して1尾と釣り返しは効かないものの、23~27cmほどのデカ鮎が連発したのだ!相変わらず大鮎らしくアタリは小さいものの、坂東鮎特有の強烈な粘りのある引きを味わわせてくれた。この頃になると河原に吹く風は強くなり、竿の重さに加え、デカ鮎とのやり取りで腕はパンパン。午前中8尾の釣果にて一旦休憩とすることにした。午後のゴールデンタイムに備える!

⇒ 【動画】高橋祐次が渇水の九頭竜川を攻略

 

デカ鮎連チャン!決戦の夕マヅメへ!最後の計測はドッキドキ!

午後には同行したメンバー全員がオトリ確保に成功していたので、いよいよみんなで「尺鮎」を目指す!各々が、大物が潜むであろう深場や、瀬、瀬落ちなどに向かっていった。これに対して、私は午前中大きな鮎の跳ねが見られた上流の淵へと向かうことに。

ポイントに到着すると、相変わらず跳ねが見られた。右岸に立ち、ヘチへ〝上飛ばし〟。オトリを泳がせながら、右岸ヘチの石色の良さも確認!しかし所々大きな石が入っているものの水深があり、鮎が留まる所がない。しばらく筋を変えては探ってみる、を繰り返すが反応は…なし。

陽もどんどん傾いてきているので、ポイントを変更し、下流の入川口目の前の瀬に入った。ここは午前中は大人気で、多くの釣り人が竿を出していたポイントだ。でも、待てよ!思い返せば、午前中は左岸からの竿を出している釣り人が多かった。右岸から竿を出すのはどうだろうか?瀬にはポコポコと石が頭を出し複雑な流れを作り出していたので、左岸立ちでは探り切れていないポイントがあるはずだ!

という事でこの瀬にラストチャンスを賭け、今日イチのデカ鮎を装着。針は9号だ!オトリは足下からグングン沖へと泳ぎ次から次へと流れを越えていく!そして、大岩の横の流れに到達した瞬間であった。「コツッ!」あの小さいアタリを感じた。すかさず構えると「キターーーー!」坂東鮎の5段引き!慎重に寄せてキャッチしたのは、26cmほどの量型鮎であった!さあ、これから!とばかりに、この鮎を扇状にスライドさせながら送り出すと、すぐに「コツッ!」っと連発である!さらにこれまたしてもデカ鮎!さらに続くか!と思いきや、この後はポツポツとアタリはあるものの針掛かりせず苦戦した。

そこで針を少し開いたものにして、針を10号へサイズアップ。これが当たりだったようで、反応のあったポイントへとオトリを送り込むとすぐさまHITしたのだ!そこから少しずつ下流へと移動を繰り返しながら、小さなポイントも見逃さぬようオトリを通していく。泳がせに分があるのは午前中と変わらないが、横の動きに反応が良いように感じたので、自分の下流から扇状にスライドで送り出していく。先程掛かった25cmほどの鮎も実に良い泳ぎをしてくれている。流れを越え、棚を越え、オトリが私の正面に達し竿を少しずつ立て始めた時だった!

「コツッ!」。これから来るであろう強烈な引きに備え踏ん張る私…「キターーー!」今日イチの引きと重み!これは今日味わった中でも格別に凶暴な引きだ!これが尺アユの引きなのか?緩い流れに寄せようとしても猛烈な力で抵抗してくる。一度タモに手をかけたがどうにもこうにもならず、一旦タモを仕舞うという訳のわからぬ動きをしながら必死に耐えた(笑)。

寄せては離れ、とどれだけの時間格闘しただろうか?汗だくになりながらもなんとかタモに収めた鮎は、今日釣ったどの鮎にも比べ物にならない体高のあるデカ鮎。「これはもしや?」と期待させてくれるサイズ感であった。流石にこの鮎をオトリに使う勇気はなく、納竿とし計測へと向かった。

そしうてドキドキの計測である。3名が〝これぞ〟という鮎を持ち込んだでいたのだが、27.5cm、28cmと続き、いよいよ私の番だ!

きっちり魚体を伸ばし…デカ鮎の尾が指し示したのは「29cm!」。くう~、尺ならず~!あと1.3cmだが、これが遠いのである!

残念ながら〝尺鮎〟の夢は達成することができなかったが、ロマンたっぷり!胸高鳴る!最高な1日となった。尺鮎ラッシュの今!日々状況が変わる状況ではあるが、時間の許す限り〝夢の尺鮎〟を狙おうではないか!待ってろ~、尺鮎~!

⇒ 【動画】鮎は〝音〟で釣る!?若き釣り師のスタイルに迫る

施設等情報

群馬漁協協同組合
日釣り券2,000円、年券11,000円 群馬漁協協同組合ホームページ

施設等関連情報

オトリ・遊漁券
「松居釣具店」
群馬県渋川市北橘町249
TEL:0279-23-3985
「大島養魚場」
前橋市朝日町3-25-1
TEL:027-243-2648
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

SHOHEY
鮎にゾッコン!ずっと川に浸かっていたいと思う日々を過ごす。3~4月は渓流釣り、5~10月の休みは全てを鮎釣りに捧げ、全国各地を「鮎な夏!」で駆け巡る。主催するアウトドアの団体にて、キャンプや釣り初心者のためのイベントなども開催。
このライターの他の記事も読む

その他オススメ記事

釣りビジョン倶楽部