2026年07月07日公開
6月28日。小雨降る朝靄の中、栃木県の清流・大芦川が鮎解禁を迎えた。台風が日本列島を直撃するとのことで、天気予報を食い入るように見る日々が続き、流石に今週の釣行は無理か!と諦めているところに差した一筋の光。当日は台風一過の夏晴れとはいかず、どんより雲の冷たい風が吹く。川を覗けばいつもと変わらぬ濁りなき清流の姿。小石の底までくっきりと透けて見える清冽な流れの中に、時折、鮎の煌めきが見え隠れする、私の心を沸き立たせてくれる光景が広がっていた。朝の時点では、20cm~30cm高と多少の増水はあったが、川の石を見れば徐々に減水傾向。栃木県の夏の宝石、香り高き〝大芦鮎〟との清々しい1日が始まる。
低水温、残り垢狙いのスタート!
生憎のお天気となったが、多くの車が行き交う解禁日らしい賑わいを見せていた。急な計画にも関わらず、あちらこちらから仲間が集まり賑やかな釣行となりそうだ。続々と集まる釣り人に気が逸り、早速川へと向かう。西大芦小学校上下のポイントは混雑気味。対岸に回り込み、何とか空いている場所を見つけイン!瀬落ちからの開けたポイントで、右岸側は小石底の浅く緩い流れがあり、左岸には水深のある瀬が構えていた。準備をしながら周りを見渡すと対岸下流には友人親子の姿が。毎回、釣行の度に釣果対決をする仲良し親子は、今日も父と娘の真剣勝負が始まっていた。しかし、朝はまだ水温14度と低水温で活性上がらず、竿が曲がることはなかった。
川を見ると水位は下がってきているとはいえ、川幅の狭い大芦川ではそこかしこで押しの強い流れが見られた。そこで、まずは陸から手前の浅く緩い流れからスタートする。背ばりを装着しじっくりと1場所1場所探っていく。10分もするとギュン!と引き込む当たりが。キター!13cm程の小さな鮎だったがタモに収まった瞬間、フワッと鮎特有のスイカのような爽やかな香りが広がる。鮎を握った手に暫く香りが残るほどだ。流石、清流〝大芦鮎〟である。「あ~満足!満たされる~」。ここ最近、釣果に苦しんでいたこともあり癒しの1匹となった。手前の緩い流れでは、チビ鮎が多いがポツポツと釣果を上げることはできた。しかしバレ、ポロリ多発。
流れの中で良型鮎!しかし釣り返しは効かず!狙うは竿抜け!
浅場でやっとそこそこのサイズの鮎が取れたので、シラ泡立つ流れの中を探ってみると一発!ギュギュギューンと強い引き込む当たり。追星クッキリの良型鮎が飛び出た。流れの中でやっと手にした良型鮎。「さあ~これから!」と思ったものの、そう簡単に連発とはいかない。1場所1匹と釣り返しが効かない状況。
この増水で残り垢狙いだ。筋を変えながら探っていく。流れの中ではフラフラというより「止めて待つ」が有効であった。昼前になり、朝より水位は下がったものの、水深のある流れでは押しが強くノーマル仕掛けではなかなかオトリ鮎が安定しない。背バリやオモリを使い、しっかりと鮎を馴染ますことが肝となる。しかし、オトリを入れにくい流れを狙えば1発、ギュンギュンと力強く引き込むアタリが出る。掛かる鮎も良型揃いとなった。気づいたことは、石色の良い石脇の流れで好反応を得られるということであった。ポイントも探り尽くし、いよいよ反応が薄くなってくる。
ここで仲間のいる上流方面へと移動してみることに。そこは大石が点在し、段々瀬の複雑な流れのポイント。周りを見渡せばポツポツと竿が曲がっていた。ここ周辺は、所どころ木がせり出し釣りづらそうなポイントが点在する。仕掛けを引っ掛けてしまわぬように注意が必要だ。このポイントに限らず、大芦川では短竿を用意することをオススメする。この川では短竿でなければ攻められないポイントが多い。そして、そういったポイントに鮎が潜んでいる確率が高い。
エースの良型オトリを放つ。狙うは右岸の石の詰まった場所。流れが複雑で押しも強く、なかなか狙いの場所へオトリを入れられない。何度か入れ直し、やっとオトリが到達した瞬間。ギュギュ!ギューーン!今日イチのアタリ。やはり、竿の入れづらい場所には良型鮎が潜んでいるようだ。ここでは流れの落ち際ギリギリでも好反応が見られた。似たような場所を攻めると応えてくれる鮎たち。狭いポイントではあったが、8匹を追加しお昼休憩。
午後は瀬のド芯で好反応!シワリ系針でバレも軽減!
お昼休憩は、この日集まった仲間と楽しい鮎談義。先輩に「どうもバレが多い」と話すと、「今日はシワリ系の針が良いよ!」とのアドバイスをいただく。早速、針ケースに何種類かのシワリ系針を詰め込み午後の釣りへと出発。午後は下流の瀬のポイントへ。足元の大石が沈んだポイントを見るとキラッキラ、サイズは小さそうだが鮎の姿。ってことで、オトリを送り込みしつこく泳がすとギラン!掛かった~、しかしやはりチビ鮎ちゃん。
足元のポイントを見切り、瀬で勝負してみる。だが、ここはかなりの流れ。オトリも元気ではないと上手く入りそうにない。曳舟から慎重にオトリを選ぶ。良型ピッチピッチ鮎を選び、いざトライ。いいね~、グングン流れに突っ込んで行く。シラ泡に沈んだ大石脇を通り過ぎた瞬間だった。ギュギュギュイーン!サイコーな引き!タメにタメて空を切った鮎は遠目でも分かる良型!ここから、荒い瀬で3連チャン。しかも、針をシワリ系に変えたことで掛かりが安定。状況に合わせた針選びの大切さを改めて実感した。午後は瀬で気持ちの良いアタリが続いたが、やはり午前中と同じく釣り返しが効かず、足を使っての釣りとなった。
1日を通し水温も上がらず、時折降る雨の中での釣行となった大芦川解禁釣行。残り垢狙いの場所ムラもある状況だったが、川には多くの鮎の姿。午後には、緩い流れで群れていた鮎たちも流れの中へと姿を消していった。これから夏の陽射しが届き、垢付きが良くなれば入れ掛かりも期待できそうだ。ぜひポイントを探る楽しさのある大芦川で「ひと工夫」したポイントを狙い打ち、美しき〝大芦鮎〟を手にしよう!
施設等情報
日釣り券:3,000円(女性半額) 西大芦漁業協同組合ホームページ
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この記事を書いたライター
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