2026年06月23日公開
解禁から2週間経った箱根路には色とりどりの紫陽花が咲き始めていた。今年は例年に比べ、関東近県・太平洋側の河川がどこも「遡上が少ない」との声が聞こえていた。天然鮎が少なく、河川状況も悪化傾向にあった。そんな中、箱根の小さな河川・早川では、多くの天然鮎が元気に川に戻ってきていた。解禁前の試し釣りでは例年になく良型混じりの好釣果。解禁日も、渇水垢ぐされの河川状況の中、場所ムラはあったものの23cmの良型鮎が飛び出る素晴らしいスタートを切っていた。友釣りだけでなく、アユルアーやドブ釣りでも鮎釣りを楽しめる早川は、今年も多くの釣り人で賑わいを見せている。釣り荒れも予想される早川だったが、海産天然の強い引きを味わうべく、いざ箱根へ!
アユルアーは朝から好調!
朝、オトリ屋さんで話を聞くと、やはり釣り荒れがあるとのこと。好調河川の宿命であり、仕方のないことである。とにかく足を使って鮎を探していくことにした。行き慣れたポイントへ向かうと、アユルアーとドブ釣りのお客さんが多いようだった。私は下流へ、相方は上流へと別れて釣り歩く。
流れの緩い場所には、どこも先行者の姿が。途中でお会いしたアユルアーの方にお話を聞くと「まあまあ釣れてますよ!」とのこと。すでに10匹釣り上げていると言うのだから驚きだ。間近でアユルアーを見たことがなかったので暫し釣りを見せていただく。そこには、想像していた以上に本物の鮎のように綺麗に泳ぐルアーが!しかも、しっかりと潜って友釣りではなかなか通せないような場所にもスイスイと泳いでいく。「これは凄い。こりゃ~釣れるわけだ!」とひとり納得。この後も何人かアユルアーの方にお会いしたが、みな朝の時点でそこそこの釣果を上げていた。そして、アユルアーとは対照的に、友釣りはみな口を揃えて「苦戦中」との返答。川を彷徨う友釣り師たち。私は早川鮎の顔を見ることができるのだろうか?
鵜よけラインに注意!瀬には鮎なし
朝、出遅れたこともあり、ここぞのポイントには先行者。空いているのは、流れのある瀬ばかりという状況だった。「できれば朝はトロ場で!」と考えていたが、今日は朝から瀬釣りにチャレンジとなりそうだ。どこに入ろうかウロウロしていたのには、先行者だけでなく、もう1つ理由があった。箱根早川には、かなりの数の〝鵜よけライン〟が張られているのだ。友釣りの9mの竿だと容易に引っ掛けてしまう。場所によってはかなり間隔が狭く、竿が出せない。釣行の際は必ず上を見て〝鵜よけライン〟に引っ掛けてしまわぬよう、気を付けていただきたい。
何とか先行者も〝鵜よけライン〟もないポイントを見つけ、やっと竿出し。ヘチに足を付けるとシュンシュンと天然と思われる小さな鮎が走った。この感じ、結構な数が居そうだ。瀬の中でもなるべく流れのタルミを狙って泳がせていく。しかし、10分、20分、30分。時間が経っても反応が見られない。ということで、さらに下流へ場所移動。しかし、下流でも空いているのは瀬ばかり。これは何か嫌な予感。細かくポイントを探るも鮎の反応はない。そして、箱根早川名物、ボウズハゼの猛攻まで受ける始末。ちょっと水深のある場所を狙うと巨大な黒い影がオトリを狙ってくる。オトリくんも疲労を隠せない様子。
箱根早川のオトリ屋さんは10時まで。おかわりも頭をよぎった頃だった。上流のトロ場に入っている友釣りの方が釣れ始めたとの情報。連チャンしているらしい。どうやら今日は瀬ではなく、トロ場に分があるようだ。パターンを掴めれば何とかなるか?!オトリを休ませるためにも、トロ場を求めて放浪の旅へ出ることにした。
鮎の煌めきを探すべし!トロ場に多くの鮎発見!
上流に向かった相方から連絡がはいる。早々の根掛かりなどで苦戦していたようだが、やっと鮎を釣り上げたと。どうやら、かなりの数の鮎がいる気配とのことだった。これは行くしかない!かなり下流にいたので遠い道のりとはなるが、私は1匹の鮎を求めてひたすら川を遡行し上流を目指した。
到着したのは堰堤上のトロ場。やはり、今日の鮎の付き場はトロ場で間違いないようだ。目を凝らすと、石を喰み、キラキラと輝く鮎の姿が見える。元気なオトリを拝借し、祈るような気持ちで釣り開始。このままでは帰れない!丁寧に上飛ばしで泳がせていく。それは突如、訪れた。カッツーン!目の覚めるような当たり。「やっとキターーー!お願いだからバレないでくれ~!」。じっくりとタメて引き抜く。無事、タモに収まった鮎。小ぶりではあったが、顔のシュッとした天然鮎だった。これほど嬉しい1匹はない。1匹でも釣れてくれたら終わりにしてもと思っていたが、釣れてしまうと欲が出る。この掛かり鮎を放さずにはいれなかった。やはり、掛かり鮎の泳ぎは段違い。今までが嘘のように反応が出る出る!
お昼を過ぎると、流れのある場所でも反応が出始め、ガツンと良型も飛び出し素晴らしい引きを味合わせてくれた。「終わりよければ全てよし!」。今日はかなり苦戦を強いられたが、とても楽しい締めくくりとなった。そして、オトリをくれた相方には頭が上がらない。今回は、釣り荒れ、場所ムラと難しい状況の箱根早川だったが、帰りがけに川を歩くと、小さな天然遡上鮎の姿を相当数、確認できた。まだまだ成長途中だが、今シーズン「期待大河川」認定。これからの箱根早川は要チェックだ。梅雨の間に恵の雨が降り、川がリセットされれば鮎も動き出し、ますます釣り人を楽しませてくれることだろう。
箱根早川に限らず、解禁から時間が経ち、どの河川も1度は釣果が落ちこむ時期。しかし、鮎は川にいる!状況を読み、足を使い、釣れない時こその〝ここぞの1匹〟と出逢い、歓喜しようではないか。
施設等情報
施設等関連情報
住所:神奈川県小田原市早川3-10-13
この記事を書いたライター
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