2025年09月01日公開

クロムツと言えば“深海釣り”の人気ターゲットで、言わずと知れた高級魚!この釣りだけでも魅力的なのに今回挑戦した【高級魚リレー釣りプラン】は、クロムツ&スルメイカという超欲張りプラン!出船しているのは、千葉県南房総・江見太夫崎港『渡辺丸』。風が穏やかな月曜日に出船した。
「2時出船~8時沖上がり」「渋滞前に帰宅」「道具の片付けも楽ちん!」
江見太夫崎港は千葉県鴨川市の市街地の南に位置する海が綺麗な漁港だ。今回取材した「クロムツ&スルメイカ」リレー乗合の出船は午前2時(沖上がり8時頃)、集合は出船30分前(今回は午前1時30分で、時間は季節で変動)までに、場所は港に停泊する『渡辺丸』前。
午前1時過ぎには渡辺英雄船長が到着し、出船準備を開始した。船に照明が点くと釣り人が次々に船の前に車で乗り付けて荷物を下ろし、極近の専用駐車場に車を移動。船の前には2ℓのペットボトルの氷が用意されていて、これを1つ貰いクーラーボックスへ。出船してまず最初に狙うクロムツの仕掛けは、「渡辺丸 黒ムツフラッシャー」を使用した。電動リール用の12Vの電源は座席の下にある。
クロムツ釣りには『渡辺丸』特製フラッシャーサビキを使用
クロムツとスルメイカで別々に専用竿を用意するのがベストだと思うが、1本で兼用することも可能だ。
リールはPE 4号が300m以上巻いてあればOK。オモリは150~200号を予備も含めて号数ごとにいくつか用意したい。水深や潮の速さによって船長指定の号数に全員で統一する。写真の「船にあった“マグネット”」は、全長の長い「渡辺丸 黒ムツフラッシャー」サビキのハリを磁石にくっ付けて手前マツリしないようにする道具だ。ゴミ箱はどんな釣りにも必須なので準備しておこう。マイクロプラスチックを投棄しないようハリスの切れ端もゴミ箱に入れて持ち帰るべし。『渡辺丸』で購入できるスルメイカ仕掛けはブランコのみ、直結を使用したい方は自分で用意しよう。
この日はクロムツのタナは底、底近くで誘ったら食った!
『第十渡辺丸』は定刻の午前2時頃出船、航程約30分で釣り場到着。
渡辺英雄船長は魚探で群れを探し当てると──
「はいどうぞ、水深90m、タナは底ですが、オモリは底から少し持ち上げておいてください。いつもなら反応がもっと浮いていて、電動リールのデッドスローで底から10m位、時々誘いを入れながら巻き上げて食わせます。が、今日は巻き上げないで底で時たま誘ってみてください」と言う開始の合図&釣り方レクチャーのアナウンスでスタート。オモリ着底後、イトフケを取り、1~2m巻いてタナ取り完了、誘い上げた瞬間に喰った!また、誘い上げてからの誘い下げでも喰った!誘い効果は絶大だった。
また、船長はこうも言っていた──
「アタリがあったら、合わせは不要です、微速で10m位巻き上げながら追い喰いを狙ってみてください」。その通りやってみたらダブルで釣れた!この水深で良型クロムツのダブル!メチャクチャ引いた!5時頃、東の空が明るくなるとクロムツはアタリもなくなり終了、スルメイカ釣りにリレーした。
南房総の大型スルメイカの重さを堪能して大満足!
クロムツからスルメイカにリレーすると言っても、竿とオモリはそのままに、フラッシャーサビキのクロムツ仕掛けをプラヅノ18cmのスルメイカ仕掛けに取り替えるのみ。船に備え付けてある“仕掛けの投入器”を借りて、船長の投入の合図と同時にオモリをちょい投げする。すると、オモリ着底と同時に乗った!
シャクると根掛かりのように重い…南房総のスルメイカはデカい!繊細なムギイカ(スルメイカの幼体)釣りや小気味の良いニセイカ(ムギイカとスルメイカの中間サイズ)釣りとは全く違う!別物だ!
終盤群れが浮いたようで船長から、「上から60m前後と90~100mに反応が出ています」。仕掛け投入、イカの触りをやり過ごしながらサミングで下ろす。イトの出を止めてひとシャクリ、「よし、乗った!」。できるだけ高速で巻き上げた。数はそれほど付かなかったが1杯ではなく2杯いた!「ダブルってこんなに重かったっけ!?」と、胴長30 cm超の大型スルメイカの重みを堪能した!
今年もクロムツ&スルメイカリレーは好調!チャンス到来!
『第十渡辺丸』は8時頃沖上がりして、8時30分頃帰港。結果、クロムツは28~35cmが4~13匹!竿頭は千葉県野田市の伊藤さん。スルメイカは30~43cmが4~22杯!竿頭は千葉県君津市の大橋さん。青空に船上干しのスルメイカがやけに大きくはためいていた!
これからについて渡辺英雄船長に聞いた。
船長「クロムツ釣りに良い時期でそれにスルメイカもだいぶ大きくなって、クロムツ&スルメイカリレーは今シーズンも好調です。これからはクロムツ&オニカサゴやクロムツ&アマダイのリレーも出船する予定です。また、1つテンヤでマダイやアカハタ、カサゴなども狙います。今年の秋も期待十分です!是非、チャレンジしに来てください」
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。
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