2025年09月27日公開

今回は、神奈川県真鶴半島にある岩港から『緑龍丸』にて出船。ルアーで狙うアカハタ釣りを紹介する。例年よりスタートが遅れ気味であったが、ここへきてアベレージサイズがアップ!さらにカマスも回遊しているという追加情報もあるので、一緒に狙ってみた。
青い看板を目指せ!道中には24時間営業の釣具店もあり
小田原厚木有料道路または西湘バイパス石橋ICを降りて、国道135号線真鶴道路を通り真鶴有料道路方面へ。岩ICで降りて道なりに。突き当たりを右折し、さらにその先の突き当たりを右折。「岩海岸」と書かれた青い看板が目印。岩ICからの道中、24時間営業の釣具店もあるので活用されたし。
ボトムワインドはタックルがカギを握る
今回のメインターゲットはアカハタ。この魚を〝ワインド釣法〟で狙っていく。ワインドとは、タチウオやシーバスなどでよく用いられるが、ロッドを上下にシャクリジグヘッド+ワームをダートさせて魚の捕食本能に訴えかける手法だ。この釣法で最も重要なのはロッドのセレクトであり、やや激しくルアーをシャクっていくためにはシャープなアクションのものが好ましい。さらにラインスラックを出しながらの釣りになるので、アタリが分かりやすく、しっかりとアワセ。現在〝ワインド専用ロッド〟は少ないものの、7.6~8ftエギングロッドなどが代用可能。スピニングタックルで、メインラインはPE0.8号+フロロカーボンリーダー5~6号を組み合わせる。
今回は根魚のアカハタを狙う都合もあり、狙うタナは底付近。釣り方としては〝ボトムワインド〟ということになる。実際の釣り方は底から数m上でワーム+ジグヘッドをダートさせて、着底するまでの間にヒットさせるイメージだ。同じ「ワーム」を使用した釣り方でも通常のジグヘッドリグやヘビーキャロライナリグ、テキサスリグのように「ボトムから」アクションさせるのとは異なり、あくまでも〝泳いでいる〟ことを強調する。ルアーをダートさせる操作は〝エギング〟にも似ている。
8ft前後の長めのロッドは船上では取り回しにやや難があるものの、ルアーを落とし込む「フォール」は行いやすい。ストロークの利点を活かして、タナを長く探りヒットの確率が増加する。
ワーム+ジグヘッドは〝ワインド釣法〟専用のものが販売されているが、ジグヘッドはワインドに合わせた「水切り」が良い形状の物で、重さは21g~28g(3/4oz~1oz)をメインに使用する。ちなみに、アカハタは大きめのワームが効果的だ。
まずはアカハタ…でなくカマスから開始!ポイントは港から5分!
当日、船宿に向かう道中は雨。岩港に着くと幸いにも雨は止んでいたが少々空模様が心配といったところ。しかしながら、緑龍丸ではアオリイカ船もスタートしており、悪天候にもかかわらず沢山の釣り客が訪れていた。向笠仁志船長に電話した際「カマスの反応も見えて来ているので、当日様子をみながら一緒に狙ってみましょうか」とのことだったので、カマス用のメタルジグと、ジグサビキも用意していた。
準備も終え、午前5時30分に出船。カマスのポイントは港から5分とのことで、まずはそちらを狙ってみることに。「ダメならすぐに根魚のポイントに向かいます」とのことだが、数分で反応が見つかり水面にはボイルも発生している。さっそくカマス釣りをスタートさせると、ジグサビキで狙っていた友人の竿が曲がる。上がって来たのはカマス…ではなくウルメイワシである。型も良く、これはこれで数が纏まればお土産になる。
すかさず記者もメタルジグからジグサビキに変更すると…カマスでなく、またしてもイワシがヒットした。小型のシイラやワカシ、イナダの姿も見られたが、水面のボイルもカマスではなくフィッシュイーターに追われたイワシなのかもしれない。天候は相変わらず雨が降りそうなどんよりとした曇り空。明け方で暗く、「照度」不足の影響があるようだ。20分程の移動をして本命のアカハタを狙っていく!
本命のアカハタは好調!
到着したポイントではアカハタ、オオモンハタなどの根魚をメインにカマスも狙えるとのこと。ここではまず〝ボトムワインド〟で探っていく。ジグヘッドは21g(3oz)に中~大型のワームを組み合わせて使用していく。
すると、広範囲を探っていた友人にヒット。強い引きだ。水面に綺麗な紅色の魚影が写る。無事ネットに収まったのは「良型のアカハタ」。大型のワームをしっかり喰っていた。その直後、船の周りに小魚のボイルが発生。こうなると、アカハタ、カマスのどちらを狙おうか悩ましいところ。
個人的にはこの記事にカマスの炙り握り寿司の写真を掲載しようと楽しみにしていたので、カマスをしつこく狙ったが、最終的にキープすることはできなかった…。次回に期待である!
その後も、アカハタが順調に釣り上げられたほか、小型のシイラやワカシもヒットして船上は賑やかに。たくさんのゲストフィッシュも登場し、これぞ、真鶴岩沖という釣りになった。
突然の豪雨で安全第一
心配されていた天候だが、後半は雨が降ったり止んだりという状況に。ただ、まだまだ猛暑が猛威を振るっていた時期でもあり、かえって気温は涼しく、釣りに支障をきさない程度である。
カマスに執着していた記者も、後半からはアカハタメインに。ジグヘッドに大型ワームをセットしてキャストした。ボトムへの着底を確認したら2~3m巻き上げ、ロッドを激しく数回シャクってルアーをダートさせる。ロッドをやや立てた状態で止めた後、軽くラインスラックを出すようなイメージで、ルアーをフリーなアクションにして沈ませる。そしてボトムに着く前に、すかさずアクションを加える。すると一投目にして、底から2m辺りでヒットした。アカハタだ。この〝フォール中のヒット〟もワインド釣法の楽しさのひとつである。
他のお客さんにも次々にアカハタがヒットする。さらにイナダも回遊してきたようで、ビッグファイトを楽しんでいる方も。その後、潮も流れ始めて釣れそうな雰囲気になってきたのだが、突然の豪雨でゲームセット。残念ではあるものの、雷の可能性もあるので、やはり安全第一である。
昨年はイネゴチのレコードクラスがキャッチされたり、マゴチやヒラメなどのフラットフィッシュも狙える〝ボトムワインド釣法〟。ぜひとも、今期チャレンジしていただきたい!
この記事を書いたライター
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